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煙の民ヨハネ  作者: 牛タン
第一章 旅人の始まり
6/8

第六話 私も旅に連れてってもらえるかしら?


「はぁはぁ」


テスカーを担ぎながら、ひたすら走る――遠くへ。


「ぜはぁぁ、はぁぁ、はぁぁ。」


「ここまで……来れば……大丈夫だろう……」


ロークは何度も後ろを振り返った。

(来てないよな…来てないよな…?)

(来てないよなみたいだ…)


「あの馬凄いね!とっっても赤くて凄かった!」


「驚くところ、そこじゃないだろ…。」


「あれはな、仮面の王だ」


「それと、あんな馬は俺も初めて見たさ。」


「あれが伝説の馬――ウォー。」


「伝説の馬?」


「そうだ。」

「かつて仮面の王と一緒に駆け抜けた馬だ。その馬も王の素質があるのか、寿命がなく死にもしない。血に飢えた馬……見ただけで死ぬと言われている恐怖の象徴……」


「え、死んじゃうの?」

「嫌だー、まだ死にたくない…」


「見ただけで死にはしないよ」

「ただ見た人がその場で…」

「とりあえず、ここはどこか一旦見るか」


地図を取り出し見る


「まずったなぁ……」

「確か、ここから先は危険だったような…」

(引き返そうにも引き返せない。直線に行けば平等の国…違う方向に行けば結構遠回り……)

(よしっ、近道にするか)

「テスカー、今から楽しい旅が始まるぞ」


「今からぁ?もう眠い」


「…そうだな、もう暗いしな」


「ここで寝るか、ちょうど良さそうだし」

「寝床にできるフサフサの草もある」

フサ草を触りながら


「寝ようかテスカー。」


眠くて倒れそうなテスカーをお姫様抱っこして運ぶ。まるで()()みたいだ。フサ草の上に優しく置き、フサ草を被せる。


「お休みテスカー。」

「もう寝てるか…」


置かれた瞬間に寝たようだ。


「俺も少し寝るかー」

「今日の出来事が濃すぎた。」

はぁ〜〜°


フサ草を体にかける包まる


「お休み」


697年1月21日


「起きろ」


「んぅぅー」


まだ6時だ。テスカーは6時間しか眠れていない。


「まだ眠い…」


「もう朝だ起きろ。」

「朝飯できてるぞ」


がばっ!

「食べる!」


「はいはい」


肉汁があり、ボリューミーなご飯だ。正直、朝飯でこれはキツイかもしれない。


「油たっぷりのメシだぞー!」

先にムシャムシャと食べる


「お兄ちゃん!僕の分も残して!」


メシシキの肉を食べ、スタミナが戻った。

旅に出る準備をする。


「今から平等の国に行くぞテスカー」


「うんー」


二人は一直線に歩き出す


「ねぇ仮面の王ってどんな人なの?」


「仮面の王か?あの灰人はな、灰人だけの国を作り出して、戦争をいっぱい起こした張本人だ。」


「ニ国戦争を引き起こした人なの?」


「いや、違う。」

「ニ国戦争を引き起こしたのは旧名誉の国の王、ヴィルヘルム4世と安眠の国の王、バビロンだ」

「歴史の勉強したかお前?」


「えー勉強きら〜い」

「いちいち口うるさくて頭に入らない」


「フッ。」

「そうだな、村長は確かに。」

「あれは口うるさいな」


「これから旅の中でいっぱい覚えさせてやる」

「この大地を」

「出来事も」

「テスカーの記憶も」

「まだ出会って2年だが、テスカーを一人前にしてやる。」


「言ったねお兄ちゃん」

「いっぱい覚えさせてね」


「やってやるよ。」


こうして二人は固く結ばれる。絆は歩けば歩くほど深くなるだろう。


「お、旅人か?」


「え、旅人!?」

「やっと、同じ人と会えるじゃん!」

「交流しようよ!」


「そっかぁ、旅人だから交流とかあるもんなぁ」

「声かけるだけだぞ」

「急ぎで旗協会に伝えないといけない」


「チェー。わかったよ。」


「ありがとうなテスカー」


一人の旅人に近づく。


「おはようございます!」


「おはようございます」


「ねぇねぇ!」

「それ何持ってるの!」

「遺物?」


「こらテスカー」

「あいさつだけって言っただろ。がっつきすぎ」

「ごめんなさいね、ほんと」

「自制心もないガキで」


「いえいえ、大丈夫です」

「逆に、お固いと失礼ですよ。」


(結構言うな)

「あ、そうですか」

「そっちの方角は行かない方がいいですよ。」


「なんでですか?」


「鈍の仮面と仮面の王が居た。」

「しかも赤い馬も連れて。」


「嘘はやめてください」

ニッコリ


「嘘じゃないほんとだ。」


「鈍の仮面は、まだ分かるけど…仮面の王が外に出るわけないでしょ。」


「それが出てたんだって」

「なぁテスカー」


「うんうん」

「燃えるような赤い馬と気味の悪い人が居たの」


「うーん。」

「それが本当だったら大問題よ」


「大問題なんだよ」

「大問題だから俺たちは平等の国に向かって、旗協会に知らせに向かってるんだ」

(本来は狩人協会から手頃な額の依頼を引き受けようと思っていたが。)


「そこまで言われると、本当かもしれないわね」

「それに、仮面の王は戦争でも起こす気だった?」


「まだ分からない」

「何もしていなかったと言うより、偵察だった」

「あれは」

「やばい事を企んでるのは確かだ」


「ふーん」

「…私も付いていって、いいかしら?」

「私の勘が、面白いって言ってるの」


「別に付いて来ていいが…自分の事は自分でしろよ」


「えーなにそれ、旅人って協力が大事でしょ?」


(大体お前がどんな奴か察せるわバーカ)

「誰にも協力されてねー、たった一人の女に言われたくねーよ」


「ぐぬぬぬぬ」


「私に、そんな事を言ったのを後悔させてやる」


「なんだよ、その発言」

「貴族気取りか?」

「平等の国に行ったら俺たちと同じだな」

「今のうちに振る舞った方がいいね」


ピキッ

「あっっったま来た!!!」

「こいつマジうざくない!?」


テスカーを見る。困るが、即答した。


「うん。お兄ちゃんだめだよ。」

「そんなこと言ったらモテないよ」


「はぁ?モテ…モテはあるわ!」


「あひゃひゃひゃ」

「弟に言われてやんのー笑」


(一旦落ち着こう)

「ふぅーー」

「今から向かうぞ平等の国に」

「それと、あんたの名前は?」

「俺はロークで、こいつはテスカーだ」

「それと弟ではない」


「あひゃひゃ…ふぅ」

「私の名前はフィリアよ!」

胸を張り、手を添える

「身をもって私に媚を売りなさいね」


活気に満ちた態度を無視して。


「はいはい」


「ちょちょっと!」

「待ちなさいよ!」

「まだ自己紹介終わってないんですけど!?」


「そんな長い自己紹介より報告が先だ」


「ちょっとねー」

「あんたのお兄ちゃん、いつもこうなの?」


「え?いつもは優しいお兄ちゃんですよ…」

「いつもは…」


「はぁ。優しいのね…」


一人先頭で歩くロークと後ろ二人で歩くテスカーとフィリア。一緒に旅をする人は増えたが、嬉しくないローク。フィリアの愚痴を聞きながら困るテスカーだった。

最後まで読んでくれてありがとう!

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