第四話 変わらない
[現在の位置は第二十九柱・火鉢の巡]
太陽が覗いてきた頃、2人は林を歩いている。
ロークは両手で地図を広げてチラチラと周りを見ながら、目を戻す。
テスカーは石の壁で覆われてるような城の絵を指差す
「ここに行くの?」
目をキラキラさせている。
「一度、平等の国に連れてってやろうと思ってな」
「それに、協会から依頼を数件貰おうと」
「え、僕の旅が狩人の仕事旅に変わっちゃう…」
フフっと笑うロークは不満な顔したテスカーに大丈夫だと、話す。
「狩人の仕事見学になっちゃうけど、旅に合うような依頼を引き受けるから安心しろ。あと稼がないといけないし」
「それと狩りを見て戦い方を知ってほしい」
「それ見たら強くなれるの?」
「見ただけで強くなれるわけないだろ。」
「お兄ちゃんが、しっかり判断力を鍛えてやるからな」
ニコッ
「お兄ちゃんの特訓嫌い……」
イヤー
地図にある線の区切りを超えて第三十柱に着いた。
「わー!綺麗ー!」
空は晴れ夕陽がカーテンの様に照らす。緑の草原が広がり景色の奥には山吹色で囲われ、木々は赤く葉は黄色だった。
ロークの袖を摘みながら
「見て見てお兄ちゃん!こんなの初めて見たよ!木が赤くて黄色い葉!」
テスカーの元気さを見て微笑むローク
「この先に村があるはず、あそこかな?」
家のような建物が横に並んでいるのを見つけた。テスカーの手を離し、指を差す。
「あそこに行って武器を買うぞ、金は十分にあるから欲しいの選べよ」
「!?買ってくれるの?」
キラキラ
「買ってやる」
村に向かった
[第三十柱・並列の民家]
村に入ったが、人の気配が少ない。違和感があるほど静かな村だった。そこに一人だけいた。仮面を付けている人だった。全身はボロボロの白い布で重なり合っている。あれはマントだろうか。それから錆びた大剣を担いでおり威圧感を放っていた。
「…鈍の仮面……」
小声でテスカーに注意する
「テスカー、何があっても動くな喋るな目を合わせるな。下だけを見ろ」
「え?」
「なんで?」
テスカーは疑問を抱いた、鈍の仮面を見続ける。ロークはテスカーの前に出て構える。仮面の騎士はロークの後ろを見通すかのように、じっくり見ていた――
何も起きず横を通り過ぎる。
仮面の騎士は村から離れていく。
(なぜ仮面のリーダーがここに!…偵察か?)
(今の世界情勢が分からない…)
(早くここから出て旗協会に知らせなくては。)
汗を手で拭き取る
「ふぅーー。ここで旅が終わると思ったぁ…」
安堵のため息をしていたが、微細に腕は揺れていた。
「危ない人なの?」
「目合ったけど何もしてこなかったよ?」
まだ懐にピックナイフを握り遠くなっていく仮面の騎士を睨みつける。
「危ない奴らだ、とても…」
ロークは焦っていた。
何度も周囲を見渡す。
「あいつらは、テロ国家の騎士団だ。今のところリーダーしかいないみたいだが…」
(直属のテロ野郎がなぜここに…血の痕跡は、見当たらない…村の住民は無事なのか?)
「いいか?テスカー。」
「仮面を被ってる奴は気を付けろよ何があっても…」
「信じてはだめだ」
(そこまで危険なんだ)
「わ、わかりました。」
ロークが考えてる間に、隠れていた人が、頭を出し、安全を確認した。
「あんたらもう大丈夫かい?」
(生存者…)
「安全はまだ分かりません。」
「あの灰人は向こうに行きました。」
指を指す、その方向は村から離れている川のところだ。
「怖かったはぁ。」
「まさか、この村にも現れるとは思いませんでした。」
(他の村にも来ていたのか…)
「俺は今から旗協会に、この事を知らせま――」
「大丈夫よ、そんなことしなくても。」
「あの灰人は突然現れては何もせずに帰るだけなのよ」
「??それはどういう」
驚く顔で
「え?知らないの?」
「最近、どこの村でも現れては消えるのを繰り返しているの」
「いったい何が目的なのやら」
「そうなんですね…」
(何が目的なのか分からなくて怖いな)
「あれが来て皆んな、大慌てで隠れたのよ。」
「ほんっと、迷惑だわ。」
「ああいう灰人は、早く消えてくれないかしら」
「その気持ち、俺も分かります。」
テスカーは、その会話を聞きモヤモヤする
「あ、それと見た目的に狩人さんですよね?」
「どこから来たの?」
「第二十九柱から来ました。」
「あら、隣じゃない。何かあったの?」
「いえ、困り事ではなく、こいつの武器を買いに来ただけで。」
テスカーの頭の上に手を添える
「旅人になりたいと言い出すもんで付き合ってあげてるんですよ。」
「僕は旅人です!!」
キラッ!
「あら、可愛いこと。」
少しして、住民は大声でみんなに安全を知らせ出した。
「皆んなー!もう!大丈夫よーーー〜ー!!!」
ぞろぞろと安否を確認するかのように次々と現れた。
「もう行くわね。それと武器屋ならここから50番目の所にあるは。」
「素敵な旅ができるように願っとくわね。」
バイバイ
バイバーイ!
情報ありがとうございます。
ぺこ
テスカーは手を振りロークはお辞儀をした。それから武器屋に向かった。
「初めて見るだろ、こんな真っ直ぐ並ぶ村」
「初めて見た!」
「旅って楽しいね!」
(俺は今日楽しくなかったけどな…ガチでヒヤヒヤした)
まだ内心震えているローク、今日で初めて見る物が多い日になったテスカー。
これから新しい所に行くにつれ、彼は成長するだろう。この旅が、どれだけ過酷かも知らずに――。
読んでくれてありがとう!
諸事情で次回は明後日になります!
ブックマークや感想と評価をしてくれたら嬉しいです!
キャラ紹介
二つ名:鈍の仮面
性別:男
年齢:29歳
身長:180cm
称号:大義。
特徴:仮面の騎士団達が、かつて羽織っていたマントを全身に身に付けている。錆びた大剣を手に持っている。
用語紹介
仮面の騎士団
歴400年以上続いている。
灰人だけで構成されており、王に忠誠を誓った者達だ。
そして灰人を救う救世主。
光の鎧を武装してフルフレイムを扱っている。
装備紹介
光の鎧はニ国戦争で産まれた禁忌の鎧。製作方法は、平和条約と倫理観念により、設計図は全て消され再現は不可。
そして装着は違法。今は仮面の騎士団しか、その装備を扱っていない。
武器紹介
形はブロードソード。
フルフレイムはニ国戦争にて、よく使われた剣。刃先は燃えるように熱く、切断した断面を焼く。




