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モッカ村攻略戦後

 三人?を促して戻った村はただただ静かだった。盗賊達の襲来でほとんどの家屋が消失しているものの、村長宅や倉庫、商店が残っていた。おそらく占領後に使うため選んで残したのだろう。俯瞰でみると大きな楕円型の敷地にポツポツとそれぞれの施設が建っている感じだ。楕円の中央に村長宅、絶望の崖に繋がる西門付近にポツネンと大倉庫、東門には村唯一の酒場兼宿屋、あと中央に雑貨屋が残されていた。それ意外は焼け野原。襲撃時に騎馬で駆けながら松明投げたりしたのだろう。


 ……私がいうのもなんだけど、そうなんだけどっ。燃え広がって、でも重要施設は守って、ナニそれ。すごい頭にくる。欲望丸出しとか思いきや計算高いとか。そんなの絶対ダメだって。なんでこんなに心がドキドキするんだろう……。え、なんで少女漫画風。ウソ。こんな引き出しあったの。思わず知る自分の一面。衝撃。




 当面は瓦礫の片付けかと思いながら村を見て回ると、村の端に穴が掘られ村民の死体が投げ込まれていた。まっくろだ。腐敗も進んでいる。セシリアさんに確認すると一人一人きちんとお墓を建てて欲しいと言われた。そりゃあ住んでた村だし当然だ。村人と一括りにはできない。彼らには一人一人過去も未来もあった。大切に供養させていただきます。


 投げ入れられた村人を底まで降りて一人一人背負って引き上げる。腐敗臭が鼻をつくが黙って作業を続けた。三人目からは熊田さんも手伝ってくれた。検分はセシリアさんが行った。マアルちゃんも主に子供の検分を手伝ってくれた。安置場所の配置換え等細かな作業も率先して行ってくれた。大変な作業だったが誰も文句を言わず行った。村の北側の急斜面に急遽簡易墓地をつくり、それぞれを魔法で焼却後に納骨した。墓には『アスルとイムの子、クドリ。××年~××年 享年14歳 サタサの親友。糸に長じ器用優れる。』『』ハイマリシとウルアマサの子、エンサ。××年~××年 享年67歳。村づくり初期にサクの村より移住。占手師。長老2期。税納庫を守る為、部屋に閂を掛け餓死。』をなど言われるままに墓標に彫った。セシリアさんも、マアルちゃんも号泣していた。熊田さんはさっきあげた焼き魚を齧ってます。


 ……こんな。こんな涙腺緩む瞬間てありますか。私はないです……と思わず言ってしまいそうな瞬間に立ち会っています。苦手、苦手苦手。セシリアさんの震える肩をただ見つめるしかなかった。全てを終え傾斜を下る道筋でセシリアさんにちょっと寄っていった。……ちょっと肩を寄せられた。

 いやいや。彼女の願いは旦那の供養だったはず。それは先ほど立ち尽くしていた墓標がそうか。なら願いは叶えることができたのか。違うだろう。その先にモッカ村の再興があるんじゃないか。産まれ育って苦楽を共にした村だろう。こちらがなすべきはまず村の再興。その後にセシリアさんとの関係を考えてもいいんじゃないだろうか。

 色々やるせなすの思い出が頭を駆け巡る。……そんなことでも考えてないともう倒れそうだった。リアルに人の死体見たの2回目だったし。運ぶ時に何度も吐いて喉がヒリついていたし。いま下っている村への道が今後素敵な未来に続く道だと信じたい。



……



 村長宅に戻った一行は、村内を詳しく調査した。モッカ村、現在村民なし。強いて言うなら3人と1匹。村を囲う柵とその中の焼け野原。無事だったのは石材建築だった西の倉庫・中央に村長宅と商店・東に宿屋兼酒場のみ。これ何て詰みゲー的な環境だった。改めて考えるとマジでオー窟に帰りたくなる状況だった。

 一時の癒やしに熊田さんが必要だった。村長宅を出て辺りを見回してみると建物前の広場からキャイキャイ騒ぐ声が聞こえてきた。みるとマアルちゃんに愛でてもらっている熊田さんがいた。そうさね、例えていうならゆるキャラ『熊田サン』がいた。『熊田サン』とそのファンがいた。何かマジむかつくわー。自分がギリギリだったのだろう、思った以上に沸点が低い。こっちはセシリアさんと今後の方針詰めてる重い状況だ。4人?分の衣食住。彼女のケアも強いられる。その横で無邪気に遊んでやがる。何か文句言ってやろう。そんな感じで肩をいからし近づいた。




 ……と、思っていたら熊田さんから盛大な尻尾ビンタもらいました。ああ、ごめ。マアルちゃんかまってくれてたのね。マジ眼が覚めました。落ち着いてよく見ると、熊田さんの眼の下に隈。

 お後が宜しいようで。

 プロット達成率21%

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