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立志

 ・・・明けて三日目。朝の漁と採取を2人で手分けして済ませると、4人?を連れて午前中は爆裂弾と星狐の採取場所へと向かった。幸い二人はこれまでの滞在で提供されたその味に深く傾倒しており、一面果実園の様相を見るとテンションはMAXになった。特にマアルちゃんが勢い余って爆裂弾の実にジャンピング齧り付きを見せたことでもお分かりいただけるだろう。・・・それぐらいのMAX度だった。

 帰途につく際、つまみ食い禁止の徹底は怠らない。しかし、母娘より熊田さんが何故か衝撃を受けたようだった。あんたわかってるだろ。やめろ、唾液で道標をつくるのは。若干食い意地張った母娘も流石にその様子にはドン引きしてるぞ。そう思いながら帰りの行程を進んでいたのだが・・・休憩中にマアルちゃんが星狐一つを熊田さんにあげていた。それを見た自分を、見たセシリアさんがこちらに申し訳なさそうにウインク一つをした。舌もチョロっと出した。ああ、胸ドキューン。

ドキューン、ドキューン、ゆやゆよん・・・・・。心が揺れた。



 ・・・目が覚めたら見知らぬ(自室の)天井だった。勿論、定型文なのは重々承知しているが正に今そんな感じだ。リビングは、若干の薄暗闇に包まれていた。明け方だろうか。静寂に包まれている。不安に駆られて倉庫を開ける。・・・良かった。熊田さんが安心の惰眠。続いて、客室をそっと開く。母娘が寝ているようだ。落ち着いてリビングのテーブルに腰をつける。で、何が原因で意識を失った。意識を失う前何してた。記憶を辿ってみる。採取に母娘を案内して、帰途の途中だったはずだ。熊田さんに食料をあげてるマアルちゃんを見つけて、母が宥めて、舌をだした。あ、・・・舌だ、舌に何かあった。文様みたいなものがあった。それを見て、いわゆるドキューン睡眠に陥ったのだ。図柄を見ることで、視覚から脳に直接入りこんでくる魔法みたいな物もあるのかもしれない。そうすると、セシリアさんに一杯喰わされたという訳か。故意か過失か。はたまた偶然か。あのスキルはなんだ。いわゆる幻術の類だろうか。あちらに攻撃する意図はないのは現在の自分が五体満足である以上明白なのだが、こちらの意識を奪った理由が判らない。・・・いいか、起きたら本人に確認することにしよう。



 広場で魔法の改変に取組む。セシリアさんの話では今後最悪盗賊とやり合わなければならないだろう。彼女が示した盗賊が撤退・逃走する一週間という期間は目安だろうし、実際どれ程村に滞在するかは予測不能。敵が何十人となった際に攻め方として足首を岩で固める、火で焼く、肺を水で満たす魔法はあるがそれが通用しない事態にはどう対処すればいいのか。そもそも視覚外で襲ってくる敵もいるだろうし、それにはどう対処したらよいのか。故に魔法以外の第二・第三の手は必要だろう。

 魔法がない場合の多人数の対処法か。参考になるのは現代史の銃火器の登場以前と以後に分かれるが、陶器に驚いているようではそれ以前となるだろう。といっても水攻め、空城、背水の陣などよく知られた戦法が果たして敵に有効だろうか。状況的には森の中の村落。そこを攻めるとすれば当然そこが戦場になる。森の奥では川もないだろうし、攻める側としては空城は使えない。そもそも攻めるとすれば自分と熊田さんの二人?なのだ。仮想敵として小さな村に50人いて、それ何て無理ゲーと言わざるを得ない。判断を下したところで朝を迎えた。睡魔は不慮の熟睡によって皆無だった。朝の漁や朝食もそこそこに済まし、3人と一匹で改めて席につく。さて、何と切り出そうか。


 「賊のいる村にいくは、賊をいなくさせねばならない。」


 ・・・同席者はコクリと頷いた。マアルちゃんでも理解できるよういったつもりだった。しかし熊田さんも頷いた。・・・やっぱりと、確かな確信を得た。アイツ(熊田)はやっぱり解っている。


 「なので、作戦を立てた。絶対勝つ作戦だ。」


 ・・・同席者は再び頷く。マアルちゃんの顔も神妙だった。


 「取り戻そう、故郷を。手に入れよう、幸せを。」

 そうあれと、ただただ切実に願った。


プロット達成率14%

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