決意と復讐の始まり。
少年とアルフィリアは地下室を見渡しては
「すごいですわ…。」
アルフィは感心していました。
すると少年が
「こんな数の資料や本…もしかして何年も前から…?」
女王陛下にそう聞くと
「えぇ、よく分かりましたね。
この計画はアルフィを身篭る前から順調に進めてきました。」
「そんな前から…!?」
彼女が驚くとも無理はありません。
アルフィリアの年齢は100歳を越えたばかり。
アリアが居なかった期間は200年程だと思われる。
そのあいだに女王陛下は決意を決め、エリスに頼んで計画を立てていました。
そう話しているうちにエリスに連れられ少女がこちらに戻ってきました。
翼と尻尾はぼろぼろ、服もスカートの一部が焦げ焼けていて髪の毛も散り散りになっていました。
その姿を見てはアルフィと女王陛下が慌てて駆け寄り
「どうしたのですか、その姿は!?」
「お姉様、何をなされていたのですか?!」
2人はあたふたとしていると少女は
「あはは…。ちょっと色々あってさ…。」
苦笑いをしつつも少し反省をしている様子で…すると少年がやって来て
「まったく…何をやっているんだか…。」
「heel。」
呆れたようにしながらも夏祭りの時にかけてくれたものより遥かに威力が高く、火傷や服等も、髪の毛でさえ治っていきました。
「…ありがとう、カナトが居なかったら治るのに時間かかってしまっていたな、」
どこか元気が無いようにも見えたが少年は頭を優しく撫でて
「別にいいよ、これぐらい。
もうこんなことすんなよ。」
女王陛下が「コホンッ…。」と咳払いをして
「計画についての説明をしたいのですが、よろしいですか?」
「はい、お母様!」
飲み込みが早いのか元気よく返事をするも少女は
「私、何も知らないまま来たんだけど…。」
困惑気味でそういうと
「俺も何も知らないんだよな…。」
すると
「エリス、アレを持ってきてちょうだい。」
「かしこまりました。」
エリスが何かのスイッチを押すと本棚の前に大きなスクリーンが現れました。
「こっちの世界でもこんなもんがあるんだなぁ…。」
少年は感心していると
「皆さん、いいですか?
先程、ご覧になられた方も居るかと思いますが…この国の王、アルス・ロイヤル・リーファは実に非道で皮肉で悪意極まりない行動しかしていません。」
「その上、自分は王だからと言い張っては民から巻き上げた金を使って飲んだり食べたり、女遊びまでしだして…ほんっとうに腹立たしい…。」
話しているうちに苛立ちを隠せなくなりそうになりながらもスクリーンには証拠映像が次々と流れていきました。
その映像はまさに愚王と言うべき悪行の数々。
「お父様がまさかこんな人だったなんて…。
今まで信じてきた自分が恥ずかしいですわ…。」
「アリアだけじゃなくて城下に居る人達までもを雑に扱うなんて…もう救いようがないな。」
「…私のように、子供を怖がらせたり、女を攫っては酷い目に遭わせていたりしていたのだな…。」
みんな映像を見ては苛立ちを覚え、もはや呆れていました。
するとエリスが
「だから私達はこの計画を立てたのです。」
ピッとリモコンのスイッチで映像を切り替えると
計画の内容が映し出されました。
「この計画を進め、証拠を集めたり…
私は嫁いできた身なのでどうやって彼を地獄に突き落とせるのか何百年もの間ずっと考えてきました。」
「ですが、これを実行しようにも人手が足りません。」
「皆様にもこれを手伝っていただきたいのです。」
そういうとタイミングよくスクリーンには
・貴族などの味方を増やすこと。
・民達に証拠をばらまくこと。
・マリア女王陛下が集めた資料と証拠以外に決定打となる証拠を三つ以上集めること。
・城内や、貴族達の間で噂を広める事。
そう映し出されたものを読んでは
「では、わたくしは噂や貴族達の味方を増やしますわ!!」
「じゃあ、私は証拠集めを…。」
「私は使用人達に話をしてきます。」
「俺は…特にできることもないからみんなをサポートするよ。」
そう言ってくれるアリア達を見てほっとしたのか
「ありがとう。これでやっと進められるわ…。」
少し肩の力が抜けていき
そう言う女王陛下を見ては少女が
「…お母様は、ずっと、ずっと私の味方だったのですか…?」
と聞きます。
「私は常にアリアの…いいえ。アリア達みんなの味方ですよ。
王に逆らえなくて今まで愛し、言葉を交わすことさえ出来ていなくて本当に申し訳ないと思っているわ。」
そう言いながらここに居る全員を抱き締め、女王陛下の目には涙が…。
「あの…俺まで抱き締めなくても…。」
少し恥ずかしそうにしながらにしていると
「いいえ。貴方ももうすぐうちの子になるのだから気にしないでちょうだい。」
涙を拭っては微笑む女王陛下に
「…まだ、告白しかしてないんですけど。」
顔赤くしては目を逸らして
「お、お母様まで…どうしてみんな、私が返事する前提なのですか!!」
顔真っ赤にしつつ何処と無く嬉しそうにしていて
「お姉様ったらかわいい〜!!
今度、お部屋で紅茶とお菓子をつまみながら恋バナでもしましょう!!」
目をキラキラに輝かせて
「いいですね。私もご一緒してもよろしいですか?」
「もっちろん!!エリスの恋バナも聞いたことがないから気になるわ〜!!」
こうして計画は…順調?に行きそうです。
王の復讐計画まで残りあと1ヶ月____
果たして上手く王を落とすことが出来るのでしょうか…。




