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未来が視えても妹は救えないッ!?  作者: 竜宮


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第2話 預言者登場?

 バイトから帰ってカレーを食べていると愛依の生配信が始まった。

 元気な挨拶をしながらチャットの言葉達を救い上げてやりとりを繰り広げる。今回は二十人ほど見に来ているらしい。

 なぜ俺が妹の生配信を見ているかと言えば愛依に見ろと命令されているからだった。

 愛依は週二回ぐらいのペースで生配信を行っている。内容はアニメやゲームなどの話なので俺には分からない用語が飛び交っていた。コメントをやり取りする愛依は本当に楽しそうに喋っている。愛依本来の性格からは考えられない。

 愛依は極度の人見知りで家族の俺と面と向かって話す時も声を裏返すほどだ。臆病で他人の顔色を伺ってばかりの愛依がキャラクターの仮面を被ると激変している。

 愛依の個人チャンネルの登録者は三百人ほどでネットの人気者と比べれば少ないらしい。俺はこういうのはイマイチ分からないので多いのか少ないのか分からない。しかし芸能人でもない愛依に貴重な時間を割いて動画を観に来て応援してくれているのなら三百人は十分に多いとは思える。俺なんて応援してくれる人は父親と弥生しかいないのだ。兄としては悔しくもあり応援したい気持ちが半々だった。

 洗濯や皿洗いをしながら配信を聞いているとスマホに通知が来る。誰なのか確認しなくても分かる。スマホを触ると案の定、愛依だった。

 配信中に感想を聞いてくるのは恒例である。第三者の意見を求めているのは理解出来るけれど、こういうのは兄ではなくてネットの友達にして欲しい。

 吐息をつく俺はリアクションがわざとらし過ぎると返信しておいた。

 家事も終わり買ったばかりの教科書を開いて眺めていると愛依に投げ銭する人が何人か現れる。投げ銭とは簡単に言えばネット上でお金を渡す行為だ。俺が自給千円で必死に働いて稼いでいるのに配信者という人達は一時間で数十万稼ぐ人もいるらしい。

 本当に凄い世界だ。愛依も一度の配信で数千円を稼いでいた。

 すると雑談の内容が最近話題の若手女優さんに移る。俺でも知っている人なのでやっと話に付いていけるのは有難い。その人は熱愛報道が出されたばかりの人だった。


「メイメイはねぇ。その女優さんは恋していると思うのだよー。皆はどう思うのだー?」


 するとまたしても愛依からメッセージが届く。内容は女優さんが本当に熱愛しているかどうかの確認だった。俺としてはどうでもいい話題ではあるがネットで検索して女優の写真を眺める。

 顔を見れば対象人物の未来が視える。ただし全ての未来が視える訳ではなくテーマを絞らなくてはならない。今回なら熱愛しているかどうかというテーマだ。

 俺はお相手の俳優さんの浮気が原因で二か月後に別れると愛依に伝えた。


「これはメイメイの予想なのだけどー。二か月後に別れる運命なのだー」


 愛依の発言でコメント欄が活気づく。どうやら盛り上がっているようだ。

 しかし俺が何気なく教えたことにより後に愛依が預言者として話題になるなんて思いもよらなかった。

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