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未来が視えても妹は救えないッ!?  作者: 竜宮


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第16話 これは愛依の失言だ

 勇気ある一人目が名乗りを上げてからしばらく待っていると、パソコンの画面に大人しそうな眼鏡をかけた男性が映った。年齢は大学生くらいだ。愛依のパソコンの画面と共有している。俺の顔は相手に見えないらしいが実際に対面すると身構えてしまった。

 眼鏡をかけた男性も緊張している様子なので俺も何だか落ち着かず、なぜか姿勢を正してしまった。


「えー顔の確認は良し。これで大丈夫なのだ。それでお前はメイメイに何を占って欲しいのだ?」


「えっと、就職について占って欲しいのですが……」


 男性の相談は就職活動についてだった。自分がどういう会社で働くのが向いているかという相談内容だ。俺や愛依は本当の占い師ではないので向いている業界や職種を聞かれた所で分からない。

 しかし、この男性がどういう場所で働くのかは未来を視れば分かる。とりあえず俺は男性の顔を見ながら就職というテーマを頭に思い浮かべる。すると所属する会社や転職する事なども視えた。やはり動画の方が鮮明だ。

 この男性は最初の会社で不当に扱われて逃げるように退職してしまう。大学在学中の就職活動の際に二社の内、一社を選んだ結果だ。もう一社に行けばどのような未来になるかは分からないが今現時点では会社選びに失敗すると視えた。

 転職してからは比較的充実した様子だったから転職先の業種である食品関係の方が向いている気がする。

 俺はとりあえず愛依にこの男性は女々商事って会社を選ばない方がいいと連絡する。そして男性が向いている会社は食品関係の方がいいのではとメッセージを書いていると愛依が先走った。


「ふむふむ。視えたのだ! お前は女々商事にだけは就職しない方が良いであろう!」


 相談者一人目にテンションが上がったのか会社名を口にしてしまう。会社の名前を言い当ててしまえば占いではなく予言となってしまう。


「えッ……女々商事ってもしかして……僕が内定を貰った会社と同じ名前……何で知っているのですか!?」


 そりゃあ驚くよな。これは愛依の失言だ。

 俺がこの人だったら自分の個人情報を知られて気持ち悪くなるだろう。後で愛依に注意だなと考えているとメイメイちゃんが偉そうな表情で画面に向かって指を指す。


「信じるか信じないかはお前次第なのだ。どちらにせよ、メイメイはお前を応援しているから頑張れなのだ」


 驚いた男性は目を丸くしている。コメント欄は大いにざわついたのだった。

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