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異世界と厨二病  作者: シュレディンガー


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第76話 四人の連携

紫色の魔力が空を埋め尽くす。


ゼルグは杖を掲げ、楽しそうに笑った。


「見せてみよ!」


「おぬしたちの力を!」


りょうは黒耀を構える。


「みんな!」


「作戦通りだ!」


紗耶が頷く。


「任せて。」


アリシアは杖を胸の前で構える。


「支援は切らしません!」


ノクスは静かにローブを翻した。


「敵の視界は私が奪います。」


ゼルグが杖を振る。


「獄炎連星!!」


数十発の巨大な火球が降り注ぐ。


「アリシア!」


「はい!」


聖域結界ホーリー・サンクチュアリ!」


黄金の結界が全員を包む。


火球が激突する。


ドドドドドォォン!!


爆炎が辺りを覆う。


しかし結界は砕けない。


「紗耶!」


紗耶は静かに目を閉じた。


――《クローズドクロック》発動。


世界が止まる。


彼女はゼルグの周囲を歩く。


魔法陣。


魔力の流れ。


杖。


「……見つけた。」


杖の先端に埋め込まれた紫色の宝石。


(あれが魔力制御の核。)


時間が動き出す。


「りょう!」


「杖の宝石!」


「了解!」


りょうが一直線に駆ける。


ゼルグは笑う。


「またそこを狙うか!」


杖を振り下ろす。


しかし。


「あなたの相手は私です。」


ノクスが立ちはだかる。


幻影迷宮ファントム・ラビリンス!」


森全体が幻に包まれる。


ゼルグの視界に、無数のりょうたちが現れた。


「ちっ!」


「また幻か!」


その隙に、りょうは跳ぶ。


黒マントを翻し、高らかに叫ぶ。


「聞けぇぇぇ!!」


「我が名は!」


「漆黒の覇王・神崎りょう!!」


「この一撃で!」


「終わらせる!!」


黒耀が黒い光を放つ。


「黒耀・双影天断!!」


二重の斬撃が一直線に走る。


ズバァァァン!!


ゼルグはとっさに結界を張る。


しかし。


パリン!!


宝石にひびが入った。


「やるのう……!」


ゼルグは笑う。


だがその笑顔の裏で、魔力の制御が乱れ始める。


空の魔法陣が一つ、また一つと消えていく。


「今です!」


アリシアが叫ぶ。


「私が動きを止めます!」


神聖拘束ホーリー・チェイン!」


光の鎖がゼルグの両腕に絡みつく。


「ぬっ!」


一瞬だけ動きが止まる。


「りょう!」


「今!」


紗耶の声。


りょうは最後の一歩を踏み込む。


しかし、その瞬間――


ゼルグはニヤリと笑った。


「……引っかかったの。」


拘束されていたはずの右手が動く。


「全部。」


「演技じゃ。」


杖の底を地面へ叩きつける。


深淵解放アビス・ブレイク!!」


紫色の巨大な衝撃波が四方へ広がる。


「しまった!」


ノクスが叫ぶ。


全員を巻き込み、衝撃波が襲いかかる。


アリシアの結界にひびが入り、りょうたちは吹き飛ばされる。


土煙の中、ゼルグは静かに笑った。


「甘い。」


「四人の連携は見事。」


「じゃが……」


「まだ経験では、わしが上じゃ。」


激突は、なおも決着が見えないまま続く。

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