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異世界と厨二病  作者: シュレディンガー


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第46話 騎士団との模擬戦

翌朝。


ベルフォート騎士団の訓練場。


数十人の騎士が集まっていた。


騎士団長が前へ出る。


「剣聖ガイウス殿。」


「準備はできています。」


ガイウスは頷く。


「今日の相手は、こやつじゃ。」


りょうが前へ出る。


「よろしくお願いします!」


騎士たちはざわつく。


「勇者か。」


「漆黒の覇王だ。」


「名乗るのかな?」


りょうはニヤリと笑った。


「もちろん!」


黒マントをバサッと翻す。


「聞けぇぇぇ!!」


騎士たちが苦笑する。


「やっぱり。」


「我が名は!」


「漆黒の覇王・神崎りょう!!」


「ベルフォート騎士団!」


「胸を借りる!」


訓練場から拍手が起こった。


第一試合


相手は若い騎士。


「始め!」


ガキン!


数合で決着。


りょうの勝ち。


「ありがとうございました!」


ガイウスは首を振る。


「まだじゃ。」


第二試合


二人同時。


りょうは囲まれる。


「くっ!」


以前なら焦っていた。


しかし今回は違う。


一人を視界の端に置き、もう一人との距離を保つ。


ガイウスが頷く。


「周りを見る余裕が出てきたな。」


数分後。


二人を倒す。


第三試合


五人。


さすがに苦戦する。


木刀が肩に当たる。


足を払われる。


何度も転ぶ。


「負けました……。」


りょうは悔しそうに頭を下げた。


騎士団長は笑う。


「十分強い。」


「だが戦場は一対一ではない。」


昼休み。


紗耶とアリシアがお弁当を持ってくる。


「はい。」


「ありがとう!」


りょうは夢中で食べ始める。


ガイウスは苦笑した。


「食欲だけは一流じゃ。」


その時。


ギルドの職員が慌てて訓練場へ飛び込んできた。


「大変です!」


「緊急依頼です!」


全員が立ち上がる。


「どうした!」


「ベルフォート北部の鉱山で落盤が発生!」


「作業員が十人以上閉じ込められています!」


りょうは食べかけのパンを置く。


「行きます!」


ガイウスも頷く。


「これも修行じゃ。」


緊急クエスト


鉱山へ到着すると、入り口は巨大な岩で塞がれていた。


中から助けを求める声が聞こえる。


「誰か!」


「助けてくれ!」


アリシアは耳を澄ませる。


「まだ全員生きています!」


紗耶は岩を見つめる。


「爆発魔法は危険……。」


ガイウスはりょうを見る。


「どうする?」


りょうは少し考え、すぐに答えた。


「掘る!」


「え?」


「地道でもいい!」


「生きてるなら助けられる!」


ガイウスはニヤリと笑う。


「正解じゃ。」


四人は力を合わせ、岩を少しずつ取り除き始めた。


派手な必殺技ではない。


地味で時間のかかる作業。


それでも、りょうは一度も手を止めなかった。


やがて、暗い坑道の奥から小さな子どもの声が聞こえる。


「お兄ちゃん……。」


りょうは笑顔で答えた。


「安心しろ!」


そして、いつものように大きく叫ぶ。


「漆黒の覇王が助けに来たぞ!!」


その声に、坑道の中の人々の表情へ希望の光が戻った。

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