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Dum Spiro Spero〜この教室33人は息をしている限り希望を捨てない〜  作者: AmorNoctis-アモールノクティス-


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18/33

仁義なき死闘への道

手術から一週間が経ち、昼下がりの時間。


魅羽月 瑠樹は、ベランダで洗濯物を干し終え、満足そうに手を叩いた。

「これで、よしっと……一応全て畳み終わったわね。疲れたー。」


その時、古い家電がけたたましい音を立てて鳴り響いた。


ジリリリリリ


牙 燐乃は、訝しげに受話器を取った。

「ん?家電じゃねぇか。誰だ?」


ガチャ


牙 燐乃

「はい、牙です。北京都更生病院?

はい、わかりました……。」


瑠樹は、不安そうに燐乃を見つめた。

(病院から?隼に何かあったのかしら……)


燐乃は、受話器を置き、満面の笑みで瑠樹を見た。

「……失礼しまーす。

おい、隼が今日で退院するらしいぞ。よかったな。」


魅羽月 瑠樹は、歓喜の声を上げた。

「あら!よかった〜。亜月くんと朱木くんにも早く伝えたいわ!」


牙 燐乃

「そうだな。新たな光が、また帰ってくるってわけか。」



夕方になり、隼は亜月と朱木に迎えられ、ウィーリス荘に帰ってきた。


隼・亜月・朱木

「ただいまー。」


魅羽月 瑠樹は、隼に抱きつかんばかりに駆け寄った。

「おかえりなさい!隼、久しぶりね。元気してた?」


牙 燐乃は、隼の体をじろじろと見た。

「……お前ちょっと痩せたんじゃないか?

まぁいい。とにかく元気そうでよかったぜ。」


扶情 隼は、腹をさすった。

「元気してた……けど、腹減ったなー。夜飯食ってないから気力が……。」


陰平 亜月

「俺もだ。今日は隼が退院したってことの祝いで、外食でいいんじゃないか?」


凪乃 朱木

「そうだな。今日は外で食おう。」


魅羽月 瑠樹

「そうね。そしたらみんな準備してから行きましょう。」


こうして彼らは、隼の退院を祝って外食することになった。



彼らが向かったのは、いつものファミレスだった。


凪乃 朱木

「結局いつものファミレスか……。」


扶情 隼は、目を輝かせた。

「やっぱりここが一番美味いんだよなー。今日はたらふく食うぞー!」


魅羽月 瑠樹は、苦笑いした。

「ははは……でも、1万円以内にしてねー。」


彼らは、病院食の反動か、大量の料理を注文し、賑やかに食事を楽しんだ。


扶情 隼は、満腹になり、満足そうにため息をついた。

「ご馳走様でーす。やっぱ病院食とは違い、味が濃かったなー。」


陰平 亜月は、レシートを見て、冷や汗をかいた。

「お会計が、9950円……ギリギリじゃねぇか……。」


牙 燐乃

「わはは!私も食べ過ぎたぜ。満足だなぁこりゃ。」


カランカラン(ドアが開く音)


店員

「ありがとうございましたー。」


彼らは夜ご飯を食べ終わり、夜の街を歩く。


凪乃 朱木

「もう夜か、暗いなー。今日はもうこのまま帰るとするか。」


扶情 隼は、路地裏の小さなゲームセンターを見つけた。

「ちょっと待て。この店、ゲーム機置いてあるぞ!誰か一緒に対戦しようぜー。」


牙 燐乃は、目を丸くした。

「お!いいじゃねぇか。しかも、大乱闘クラッシュブラザーズ!?画質が荒い、初期の方だなこれ。隼、やるぞ!」


ワーワー!(盛り上がってる)


凪乃 朱木は、微笑んだ。

「なんか始まっちまった……まぁいいか。この世界に入ってからゲームなんてしてなかったからな。」


陰平 亜月

「だな。スマホも無ければゲームも触ってなかった。俺らまだ子供なのに……。」


魅羽月 瑠樹

「このまま見守りましょう♫どっちが勝つのかな。」


ドカーン!


牙 燐乃

「やった!私が勝った!……ってあれ?」


扶情 隼

「甘いな!これで終わりだ!って嘘だろ……。」


牙 燐乃

「なーんて言うと思ったか!反撃だ!くらえ!っておい、マジかよ……。」


扶情 隼

「ははは!反撃の反撃だー!俺の勝ちだ!」


GAME SET!


牙 燐乃は、悔しそうにコントローラーを置いた。

「えー、反撃の反撃ってそんなのありかよー……悔しいぜ。」


魅羽月 瑠樹

「隼くんが勝ったの!?すごいわ……。」


陰平 亜月

「観てたけどかなり熱い試合だったな!」


凪乃 朱木は、ゲームから視線を外し、周囲の異変に気づいた。

「ゲームは見てる側でも面白いな、これ。

……って、あれ?周りの人たちがざわつき始めてるぞ。なんだ?」


隼たちがゲームを楽しんでいる時、突然周囲にいた人たちがざわつき始めた。そのざわめきは、恐怖と緊張を含んでいた。


牙 燐乃は、そのざわめきの原因を察した。

「この感じは……くっ、やっぱりお前らか……。」


そう。そこに現れたのは、死刻の五柱。

桜木 亙を筆頭に、五人の異様な集団が、静かに、威圧的に彼らに近づいてきた。


桜木さくらぎ わたるは、冷たい目で隼を見据えた。

「よう。久しぶりだな……デカブツ。こんなところで何をしているんだい?」


扶情 隼は、怒りを込めて睨み返した。

「クッ、こいつら……お前らこそ、何しに来た。」


笑嵐しょうらん かいは、ピエロの仮面の下で笑った。

「あ!このデカブツ、前にお頭に手を出そうとした無礼者じゃないか!」


水無瀬みなせ 朧真ろうまは、嘲笑を浮かべた。

「こんな夜中に街を歩いていたら危険ですよ?フフフ……。」


一条いちじょう 璃姫りきは、隼たちの巨体を見上げ、皮肉を言った。

「あなたたち、噂によると中学1年生らしいわね。信じられないけど。フフフ。」


凪乃 朱木は、一歩前に出た。

「だからなんだ。そんなことどうでもいい。何しに来たのか言ってみろ。」


赤神あかがみ 轟子ごうこは、朱木を見下ろし、威嚇した。

「あら!この私たちにタメ口?あまり軽率に見ない方がいいわよ?きっと、痛い目見るわ。」


魅羽月 瑠樹は、怒りを抑えきれなかった。

「……あなたたち、噂によると本当にやってることが外道ね。最低よ、信じられない……。」


桜木さくらぎ わたるは、退屈そうに指を鳴らした。

「そう、それでだ。なぜ私たちがここに来たかと言うと……」


と、ここで死刻の五柱は、懐から銃を取り出し、彼らに向け、口を合わせてこう言った。


死刻の五柱

「「お前らを、殺す為に来た。」」


隼たちは、一瞬驚き、身構える。


陰平 亜月は、冷静に状況を分析した。

「へー。なるほど。ここでやり合うってことか?」


扶情 隼は、銃を突きつけられながらも、挑発した。

「おい、ちょっと待て。

お前ら、子供相手に銃で戦うつもりか?男なら、正々堂々拳で語り合おうぜ。」


死刻の五柱は、一斉に、嘲笑した。


桜木さくらぎ わたるは、銃を懐に戻し、不敵な笑みを浮かべた。

「そうだな。じゃあこう言うのはどうだ?

俺たち男3人女2人。お前らも男3人女2人だろ?どうせなら、「1対1」で闘おうじゃねぇか。」


隼たちは、驚きを隠せなかった。


水無瀬みなせ 朧真ろうまは、隼たちを煽った。

「あれー?もしかして、ビビっちゃってるのかな?まだまだ子供ね、あんなこと言っておきながら。フフフ。」


魅羽月 瑠樹は、怒りで顔を紅潮させた。

「べ、別にビビってなんかないわ。やりましょう、1対1で。」


陰平 亜月

「あんまガキだからって舐めんじゃねぇぞ……。」


牙 燐乃は、ニヤリと笑った。

「ハッ!面白くなってきたじゃねぇか!こういうの、嫌いじゃないぜ?」


一条いちじょう 璃姫りきは、決着をつけた。

「よし。決まりね。正々堂々、1対1でやろうじゃないの。じゃあ、笑嵐しょうらん かい。やっちゃって。」


笑嵐しょうらん かいは、両手を広げ、不気味な笑いを浮かべた。

「じゃあ、それぞれ闘う場所に「ワープ」するよー!それじゃ、行ってらっしゃい!」


扶情 隼

「ワープ?……って、うわぁぁ!」


隼たちと死刻の五柱は、光に包まれ、一瞬でその場から消え去った。

一対一の死闘が、今、幕を開けた。

彼らの運命は、この決闘に委ねられた。

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