第54章:日本が行うべき必要な政策 part1 「人口増加率=1年間で人口が何%増えたか」
まず、**「人口増加率=1年間で人口が何%増えたか」**としてランキングします。
2025年のデータでは、国連「World Population Prospects 2024」と世界銀行系データで若干順位・数値が異なります。これは、人口増加率に出生・死亡だけでなく、移民・難民などの人口移動も含まれるためです。国際比較としては国連データを基準にするのが分かりやすいです。
■人口増加率が高い国・地域ランキング(2025年)
順位国・地域年間人口増加率
1トケラウ3.68%
2ウクライナ3.60%
3オマーン3.52%
4シリア3.51%
5中央アフリカ共和国3.34%
6ソマリア3.28%
7ニジェール3.19%
8コンゴ民主共和国3.18%
9スーダン3.15%
10アンゴラ2.98%
11マリ2.89%
12イエメン2.85%
13タンザニア2.85%
14モザンビーク2.79%
15ザンビア2.75%
16モーリタニア2.74%
17アフガニスタン2.71%
18ウガンダ2.67%
19カメルーン2.54%
20マラウイ2.54%
重要なのは「増加率」と「増加人数」は違うことです
例えば、
ニジェール:人口約2,900万人、増加率約3.2%
コンゴ民主共和国:人口約1億人、増加率約3.2%
タンザニア:人口約7,300万人、増加率約2.9%
なので、同じ3%前後でも、実際に増える人数は大国ほど圧倒的に多くなります。
2025年の「人口増加人数」では、
インド:約1,286万人
ナイジェリア:約488万人
パキスタン:約403万人
コンゴ民主共和国:約359万人
エチオピア:約342万人
インドネシア:約220万人
バングラデシュ:約214万人
タンザニア:約201万人
となります。
そして、これはかなり重要なポイントですが、今後の世界人口増加の中心はアフリカになります。国連は、サブサハラ・アフリカの人口が2024年から2054年までに約79%増加し、約22億人になると推計しています。また、アンゴラ、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ民主共和国、マリ、ニジェール、ソマリア、タンザニアなどでは、2024~2054年に人口が倍以上になる可能性が示されています。
■「人口が増える国」と「巨大市場になる国」を分けて考える。
人口だけで見るとアフリカが圧倒的ですが、巨大市場という観点では、人口規模・人口増加・所得上昇・都市化・産業発展を合わせて見る必要があります。
国連の最新の長期人口推計(World Population Prospects 2024)では、2054年まで人口が増え続ける国として、インド、インドネシア、ナイジェリア、パキスタン、米国などが挙げられています。一方、サブサハラ・アフリカ全体は2024年から2054年に79%増加して22億人になる見通しです。
将来の「巨大市場候補」を人口面から見ると
国 2024年人口2054年予測2100年予測 特徴
インド 14.5億 16.9億 15.1億 巨大人口+経済成長
パキスタン 2.51億 3.89億 5.11億 人口増加が非常に大きい
ナイジェリア 2.33億 3.76億 4.77億 アフリカ最大級の巨大市場へ
コンゴ民主共和国 1.09億 2.38億 4.31億 人口が約4倍へ
エチオピア 1.32億 2.40億 3.67億 急速な人口増加
タンザニア 6,856万 1.40億 2.63億 人口が約4倍に近づく
インドネシア 2.83億 3.22億 2.96億 巨大な東南アジア市場
バングラデシュ 1.74億 2.19億 2.09億 人口密度の高い巨大市場
エジプト 1.17億 ― ― 中東・アフリカの大市場
ウガンダ 5,002万 ― ― 非常に若い人口構成
人口については国連WPP 2024、2024年人口については世界銀行のデータを使用しています。
特に注目したいのは、この5か国です
① インド
インドは少し特殊です。
すでに14億人超という世界最大の人口を持ちながら、国連推計では2054年に約16.9億人まで増えるとされています。
つまり、
「人口が増える巨大市場」+「すでに巨大市場」
という両方を兼ねています。
しかも、インドはアフリカ諸国と違って、IT、製造業、宇宙、半導体、医薬品などの産業基盤がかなり大きくなっています。
したがって、人口だけでなく所得水準が上がった場合の市場規模を考えると非常に重要です。
② ナイジェリア
これは将来の世界市場を考える上で非常に重要です。
2024年には約2.33億人ですが、国連は2054年に約3.76億人、2100年には約4.77億人と推計しています。
つまり、
人口だけなら米国を大きく上回る規模
になっていきます。
現在でも2024年GDPは約2,523億ドルありますが、1人当たりGDPは約1,084ドルにとどまっています。
したがってナイジェリアの場合、
「人口増加」→「都市化」→「所得上昇」
がどこまで進むかが巨大市場化の鍵になります。
③ パキスタン
人口増加という点では非常に注目すべき国です。
2024年:約2.51億人
2054年:約3.89億人
2100年:約5.11億人
という国連推計です。
2100年には、人口だけなら世界最大級になります。
ただし、こちらも人口増加=そのまま巨大消費市場、とは限りません。
所得、教育、インフラ、雇用、政治・経済の安定性などが市場規模を大きく左右します。
④ コンゴ民主共和国
ここは**「今は小さいが、人口だけなら将来とんでもなく大きくなる国」**です。
2024年:約1.09億人
2054年:約2.38億人
2100年:約4.31億人
という推計です。
国連は、コンゴ民主共和国を含む9か国について、2024~2054年の間に人口が少なくとも倍増すると予測しています。
ただし、現時点では人口規模に対して経済・インフラが十分発達していないため、**「将来の潜在市場」**という位置づけです。
⑤ タンザニア
実は私はタンザニアも非常に面白い国だと思います。
2024年:約6,856万人
2054年:約1.40億人
2100年:約2.63億人
という国連推計です。
人口が約4倍近くまで増える可能性があります。
しかも東アフリカにはケニア、ウガンダ、エチオピアなど人口の大きな国が集まっています。
では「人口×経済」で見るとどうなるか?
ここが一番重要です。
単純に人口増加率だけなら、
ニジェール、コンゴ民主共和国、タンザニア、ソマリア、中央アフリカ共和国
などが上位になります。
しかし、巨大市場になる可能性という観点なら、私は次のようなグループに分けて考えるのが分かりやすいと思います。
現在すでに巨大+今後も成長
インド
インドネシア
パキスタン
ナイジェリア
将来、人口規模が爆発的に大きくなる
コンゴ民主共和国
エチオピア
タンザニア
ウガンダ
人口は大きいが、人口増加だけでは市場拡大を判断しにくい
バングラデシュ
エジプト
という感じです。
そして、世界経済を考えると非常に面白いことが起こります
現在は、
中国・米国・欧州・日本
が巨大消費市場として非常に重要ですが、人口動態を見ると、今後数十年間で重心が変わっていきます。
特に、
インド
↓
東南アジア
↓
南アジア
↓
アフリカ
へと、巨大な若年人口を抱える市場が広がっていきます。
国連は、2054年には人口上位10か国にパキスタン、ナイジェリア、エチオピア、コンゴ民主共和国、タンザニアなどが入ってくると予測しています。
これは、AI、スマートフォン、通信、電力、住宅、自動車、金融、教育、医療、食品、物流、インフラなどの市場が今後どこで拡大するかを考える上で非常に重要です。




