全て繋ぎ
2人で時間をかけ、ロボットの体内を治療。
1ヶ月が過ぎた秋の夕暮れ。
「ふー……出来た〜」
「出来た〜」
微笑みながら見つめ合う。
ロボットの体内は完治。
「押します」
電源ボタンに人差し指をそっと置き確認をする。
「うん」青山さんも少し緊張の面持ち。
……ブゥン
少しだけ響く低い音ともに、目が赤く光る。
"名前をつけてください。同時にあなたの声も録音します"
口を動かしながらアナウンス。
さすが全機能型
そう思いながらも命名に悩む。
「ロボット……旧式……古い……」てつなぎの店主は唇に人差し指の関節を置いて悩む。
ふと思い付く。
「サビ太郎……」
「え?サビ?なんて?」青山さんは困惑しながら見て来た。
「サビ太郎」俺は耳の部分にはっきりとした声で録音させる。
”サビタロウでよろしいですか?”
「はい」
”名前・音声の記録完了”
アナウンスが流れると目に青色に光が灯る。
「サビ太郎ってちょっとダサくない?」苦笑いしながらこちらを見つめられる。
「そう?」
あまり深く考えなかった自分に後悔したが、仕方なくそのままにした。
ウィー
サビ太郎は音を立てて、仰向けからゆっくり上体を起こす。
「コンニチハ。タダイマノジコクハ、10:53デス(こんにちは。只今の時刻は、10:53です)」
「ありがとう」返事をすると首をぎこちなくこちらに向け、頷く。
でも時刻はずれていた。16:53だ。
「俺の名前は、星原 太陽」
「私は、星原 太陽さんのお友達の青山 空です。」
2人は順番に説明をしてみた。
「ホシハラタイヨウサンハ、モチヌシノアオヤマソラサンノユウジン。キロクシマス。(星原 太陽さんは、持ち主の青山 空さんの友人。記録をします)」
店主を見つめ俺の名前を記録し始める。
「止まって止まって!こっちが持ち主!記録して」
サビ太郎は記録を止めると目がちかちかと青と白を交互に点滅。
「記録をし直してるね」青山さんは耳打ちして来る。
「ホシハラサン(星原さん)」俺を見つめ訂正が出来た。
「そうそう。それでこっちが俺の友だちの青山 空さん」友人を示す。
「ホシハラタイヨウサンノトモダチ。(星原 太陽さんの友だち)」店主を見つめ青と白で訂正し始める。
"登録完了しました"
アナウンスが流れる。
「カジノキロクガアリマセン。ナニヲシマスカ?(家事の記録がありません。なにをしますか?)」
サビ太郎はこちらを見つめる。
俺たちはその日から、家事を教え始めた。
5年前の機種なら、料理は企業や個人のHPやSNSからレシピを引っ張ってきて作り出すが、旧式は一から全部教えないといけない。
「すみません。俺ちょっとしか作れなくて」
簡単な料理、いわゆる男飯なら作れるが手の込んだものは作れない為、店主に記録をお願いした。
その間に、掃除や洗濯を済ませてしまった。
お読み頂き本当にありがとうございます。
全20話
2話から10話は【2026年3月6日から14日まで 深夜1時00分】
11話から20話は【2026年3月15日から24日まで 午前10時00分】 に投稿いたします。
お時間ある時に、見て頂ければ幸いです。
まだまだ勉強不足で魅力に欠けていると思っております。
読者様の正直な、お気持ちで結構です。
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