軽くなる未来≪いま≫
それから一週間が経った日の夜8時半。
「ただいま~」靴を脱ぎながら部屋に入る。
世間はクリスマスから、年明けに雰囲気が変わり始めていた。
しかし配送業は、休むことはなく動き続ける。
がんばろ
ガタン ガタン
「オカエリナサイ(おかえりなさい)」サビ太郎が充電ドックから離れこちらにやって来た。
ピロン
帰宅していたのを見計らったかのように、メッセージの着信音が鳴る。
アプリをタップ。
空さんだ……どうしたんだ?
『今日サビ太郎に教えられてないから、これからご飯を作りに行ってもいい?』
たしか友だちと映画行くって言ってたっけ
"無理しなくていいよ!たしか今日出掛けてたんだよね?"
しばらく相談のやり取り。
結局家に来てもらうことにした。
ピンポーン
はーい
「おじゃまします。ごめんね遅い時間に」
「ちょうど帰って来たところだし、全然大丈夫」
軽く穏やかな会話。
「コンバンハ。イラッシャイアオヤマサン(こんばんは。いらっしゃい青山さん)」
「こんばんは。サビ太郎」微笑むとキッチンへと向かった。
「今日は簡単な物でもいい?」
「ラーメンとかどう?醤油でよければ一応冷蔵庫に入ってる」
質問にプラスαで答える。
「あぁ!いいね~ラーメン食べたかった~そうしようか」
冷蔵庫を開け生めんのラーメンの入った袋を取り出す。
「サビ太郎~」
「ハイ(はい)」
「家事記録して。料理を記録したい」空さんは鍋を取り出しながらサビ太郎に指示を出した。
「カジキロクリョウリモードニシマス(家事記録料理モードにします。)」
ピッ
サビ太郎の目が光る。
今日は完ぺきに覚えてくれよ
内心応援に似て異なる考えでサビ太郎を見つめる。
「まずお湯を沸かす…」空さんは1つずつ見せ記録を確実に行いながら、料理を始めた。
「太陽君出来た~」
キッチンから声。
テーブルに近付くと器が置いてあった。
透明で油がゆらゆら揺れ、スーパーで買ったラーメンを楽しみににおいをかぐ。
「うまそう……ありがとう」
サビ太郎は隣に座り少しずつ会話に参加しながら夜ご飯。
「今日行った映画に行くって言ったでしょ?私の友だちがめちゃくちゃ推しで追っかけまでしていて、私も本人と会った事あるけどほんとにかっこいいの」
空さんの今日と以前の出来事を聞き楽しむ。
「握手したとかサインとかないの?」
「友だちは握手とサインと両方で、私は握手だけだったよ」
微笑みながら頷く。
出来事を伝え合う程、空さんと仲良くなっていた。
安心感に包まれ始めた自分はまだ何も気づいていない。
お読み頂き本当にありがとうございます。
全20話
11話から20話は【2026年3月15日から24日まで 午前10時00分】 に投稿いたします。
投稿時間が変わるため、ご注意ください。
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まだまだ勉強不足で魅力に欠けていると思っております。
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