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モンスターを鎧にする仕事  作者: タック
第二章

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37/42

組み上がっていく移動型工房

後書きで重要なお願いがあります。

ご協力をお願い致します。

 魔術はアルプスに任せるとして、イストは移動工房の設備をどうにかしなければならない。

 ボロ工房の方の設備や工具を運び込めば今まで通りの甲殻加工や、裁縫は出来るだろう。

 だが、アイゼンシルトは金属加工が必要だ。


「というわけで、俺は設備の専門家ではないから、アイゼンシルト頼んだぞ。餅は餅屋、ロボのことはロボ本人に聞けっていうことだな」

「…………了解」


 半壊状態のアイゼンシルトは、移動工房の中にある椅子に座ってギルドメンバーたちに指示を出し始めた。

 さながらディレクターチェアに座る監督のようだ。




 それからしばらく作業が続いた。

 金はカンパネから頂いたものがあるので、それを使って町で必要な物を買って運び込んでいく。

 さすがにここまですると位置バレしそうだが、もう移動工房を稼働させる予定なのでバレても構わない。


「イストさん、旧工房から運び込んだ設備の配置はこんな感じでオッケーですか?」

「ああ、とりあえずそこらへんでオッケーだ。ありがとう」


 ギルドメンバーの男がこちらに確認を取ってきたので振り向いて返事をしたのだが、向こうが少し驚いた表情をしている。


「ん? どうしたんだ?」

「あ、いえ。改めて近くで見るとギルドマスターなのに若いなって……」

「これでも25歳だけどな。日本人は若く見られやすい」

「な、なるほどぉ~……」

「あ、ところで名前は何だっけ?」

「マティスです」


 マティスは平凡な感じの中年男性だ。

 あまり印象に残らない顔つきなので、記憶にもなかったのだろう。


「ああ、悪いマティス。ギルドメンバーってやつが一気に増えたからまだ名前が覚えられないんだ」

「いえ、それじゃあ運び込みや設置はこちらがやっておくので」

「ありがとう。俺は冒険者よりも力が弱すぎて、重い物は持てないからな。助かるよ」


 イストは作業を続ける事にした。




 ***




(あ、危ない……いくら変装のプロであるわたくしでも、まさかモンスター防具職人の正体が異世界転移者の〝東源内〟だとは思わなかった……)


 実はマティスは、カンパネが変装した姿だった。


 少し前、彼のところに町で防具加工の設備を購入している集団がいると連絡がきていた。

 大きな炉、ふいご、金床、焼き入れ用の槽、グラインダーなどで明らかに怪しい。

 そこに変装して紛れ込んだのだ。

 本当はもっと用意周到にやるのがカンパネのやり方なのだが、蟲魔王からのプレッシャーもあり突発的なものとなった。

 幸いなことに、この集団――ギルド〝鋼鉄の守護者〟とやらは結成したばかりでお互いの顔も完全に覚えていないらしく、何とか潜入に成功した。


 リーダーであるイスト・ヒューランドという、王国の家名を名乗る不届き者を一目見てやろうと思ったのだが、それはカンパネが以前追放した異世界人の東源内だったのだ。

 思わず驚いてしまったが、何とか誤魔化す事に成功した。


(さて……ここからどうするか。本当に何も考えてないノープランだぞ……)


 カンパネは頭脳をフル回転させていた。

 敵地の中に潜入するというのは一歩間違えば即詰みだ。


(イストは防具を作る以外はただの魔力無しの一般人だ、殺すのも容易い……しかし、蟲魔王様がモンスター素材の防具に興味を示している……殺すことは避けるべきか)


 それと半壊しているとはいえアイゼンシルトや、作業中でこちらを認識すらしていないアルプスというモンスター装備を付けた魔術師もいる。

 下手な行動を起こせば、他のギルドメンバーの冒険者たちと袋叩きにあってしまうだろう。

 ――と、そこへカンパネも知る人物がやってきた。


「イストっち~! 今、暇~?」


 それはカンパネが愛するレイリだった。


(レイリオン姫様!?)


「暇じゃない」

「え~、じゃあ……あーしのために暇を作ってよ~」

「いちいち抱きつくな。お前は変に距離感が近いんだよ」


(ひ、姫様の抱擁を……イストぶっ殺すぅぅぅぅううううう!! はっ!? 危ない……イストを殺してはいけない……)


 レイリの神聖な抱擁――と思っているカンパネは、長年のスパイ経験を全力でフル活用して何とか拳を収めていた。

 内心では血涙を流しているほどだ。


(殺さないにしても、誘拐くらいはして蟲魔王様への手柄としたいところだ……)


 この敵だらけの中で誘拐はどうすればいいか。

 イストが一人、もしくは少人数で動くタイミングを狙うのが成功確率が高いだろう。

 そこに違和感なくカンパネことマティスもいなければいけない。

 そんな都合の良いことがあるのだろうか。


「イストっち、レオタード素材がほしいって言ってたしょ? 良さげなモンスターが生息している情報が入ったから一緒に行こうよ」

「お、いいな。でも、アルプスは移動工房にルーン文字刻みで忙しいし、町の防衛のためにウリエルもここに残しておきたいな……。そうなるとメンバー的には俺とレイリと、手の空いているギルドメンバーで向かう感じになるか」


 あった、都合の良いことが。


「わたくし、マティスが立候補します!」

面白い!

続きが気になる……。

作者がんばれー。

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<(_ _)>ぺこり

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