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モンスターを鎧にする仕事  作者: タック
第二章

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32/44

お姫様でも容赦なく脱がす

後書きで重要なお願いがあります。

ご協力をお願い致します。

「ねぇ、あーしの服を脱がせて」

「は?」


 イストは、レイリに抱きつかれている状態でこんなことを言われてしまった。

 さすがのイストも一国の姫にそんなことを言われたら、変な汗が出てきてしまう。


「えーっと、落ち着け」

「あーしは落ち着いてる、これは覚悟」

「い、いやいや……説明になってない……。まだアイゼンシルトの修理+パワーアップのプランを考えているところだし――」


 すると作業小屋の中から、半壊状態で座ったままのアイゼンシルトが話しかけてきた。


「…………マスター、姫の方から優先してあげてください。声、呼吸、震えから見てかなり覚悟というものを決めているようですから」

「に、逃げ場がなくなっていく……」

「さぁ、イストっち! あーしを脱がして――採寸して!!」

「って、そっちかよ!」

「え? そっちって?」


 レイリはキョトンとしていて、本当に異性相手に脱がしてくれという意味を理解していなかったらしい。

 こういうところが冒険者の格好をしていてもお姫様なんだなと思ってしまう。


「わ、忘れろ……。いや、そうじゃない。別に姫様に防具を作る予定はないから、採寸しなくてもいいだろ」

「だから、いつイストっちが作る気になっても平気なように、先に採寸しておくという覚悟なの~!」

「えぇ……」


 数秒考えた結果。


「嫌だ。拒否。却下」

「なんで!?」

「採寸とはいえ、お姫様を脱がしておっぱ……じゃなくて、穢れ無き玉体を平民の俺が目に入れるわけにはいかないだろ」

「そ、そう言われると急に恥ずかしくなるけど……でも、それでも、もうあーしは決めたんだから!」


 どうやら一歩も引き下がらないらしい。

 王族の姫、しかも年齢は女子高生くらいだ……色々とイストが終わってしまうので頷きたくはない。


「…………マスター、当機に良い考えがあります」

「それ俺の世界では結構ヤバいフラグな!! 大丈夫なのか!?」

「…………大丈夫です、採寸しつつ隠せる方法が当機にはあります」

「それじゃあ、脱いじゃおーっと」

「キャー!!」


 ちなみに女の子のような悲鳴を上げたのはイストだ。

 いきなり目の前でレイリが脱ぎ出せばそうもなる。

 アーチャー防具を脱ぎ、下着になってしまった。

 小屋の中で外の冒険者たちに見えないのは幸いだが、それでも誰かが入ってきたらシャレにならない。


「――ねぇ、イスト。監獄ヤドカリ素材にルーンを刻む件だけど」


 アルプスが入ってきた。

 イストと下着レイリを交互に見たあと、黙って赤面してしまっている。


「い、いや、これはいつもの採寸だからな!!」

「そ、そうだよねぇ~……お邪魔しましたよ~……」


 アルプスはすぐに逃げるように去ってしまった。


「必要な採寸でなら何を言われても良いが、誤解でこうなるとなぜかメンタルにダメージを受けるな!!」

「じゃあ、さっさとあーしの身体を採寸して終わらせるし」


 レイリも羞恥心でどうにかなりそうになりながら、ブラジャーを外した。

 そこには――


「…………光学照射装置を使用します」

「こ、これは!?」


 レイリの胸の先端は〝謎の光〟によって隠されていた。


「謎の光、深夜アニメでよく見る謎の光くんじゃないか!!」

「…………光を投影して、センシティブな部分を見えなくしました」

「すげぇな! これって他の色も出来たりするのか!?」

「…………可能です。ピンク、紫、赤」


 次々と胸の先端を隠す〝謎の光〟の色が変わっていく。

 イストはテンションが上がる。


「すげぇぇえええ!! もうプロジェクションマッピングじゃん!!」

「…………プロジェクションマッピング?」

「建物とか人体にこうやって光を当てることによって、絵を描いたりする技術だよ。懐かしいなー。何かマークとかお腹に投射できる?」

「…………ヒューランド人王国の国旗を投射」

「すげえぇぇえええええええ!!」

「…………メカニカルな関節っぽいものを投射」

「かっけぇぇぇえええええ!!」


 キャンバスにされているレイリは呆れた表情で呟く。


「いや、あーしの身体で遊ばないでくれないかな」

「すまん、メチャクチャ楽しかった」

「それじゃあ、下も脱ぐからね」


 レイリは恥ずかしさが緩和されたのか、大胆にパンツを脱ぎ去った。


「おぉ、下もちゃんと謎の光で見えない! これからは楽勝で採寸できるな!!」


 ――と思ったのもつかの間。

 巻き尺でバストサイズを測ろうとしたのだが問題が起こった。


「い、イストっち……メッチャ触ってるんだけど……」

「すまん、マジですまん……眩しすぎて見えない……手元が……」


 逆に謎の光があることによって、実物部分がどこにあるかわからなくなっているのだ。

 少し悩み、対処法を思いついた。


「アルプスー!! ちょっと来てくれー!!」

「呼んだ? さっきは採寸に驚いちゃってごめ――って、何この光眩しいんだけどぉ!?」


 外で聞き耳を立てていたアルプスはすぐにやってきたのだが、異様な光景に度肝を抜かれていた。


「アルプス、ちょっと脱いでくれ」

「何であたしも!?」

「その〝キルケーの精霊衣〟のバイザーで見れば、サングラスっぽくなるかなって。というわけで脱げ」

「いーやー!! これ下に何も穿いてないんだけどぉー!?」


 アルプスは呆気なく装備を脱がされて、小屋の隅っこの方へ捨てられた。

 イストは〝キルケーの精霊衣〟の頭だけをかぶってバイザーを通してレイリの胸を見て見る。

 すると――。


「よし、俺にだけ謎の光が消えて、ちゃんと採寸できるぞ! まるで単行本だけで見られる奴みたいにわかる!!」

「ど、どうでもいいから早くしてくれないかな~……さすがのあーしでも恥ずかしい……」

「最近は採寸慣れしてきたからな! 体型の差も何となくわかるようになってきた! レイリは胸は大きめだな、ウリエルほどではないが。その分、他がムッチリしているというか、太いというか」

「実況止めぇー!! 恥ずかしーっての!!」


 バスト、アンダーバスト、ウエスト、ヒップ、肩幅、股下、その他多くを計っていく。

 これは人間一人の外部データをすべて取るようなものだ。

 しかも姫の個人情報ともなれば、一国を計ると言っても過言ではない。


「採寸完了。アーチャーだからか、腕や肩、胸筋、広背筋周りが発達してるな」

「大きな胸はアーチャーだとジャマだけどね~。胸当てに助けられてる感じっしょ~」


 レイリはそそくさと服を着ていく。


「それにしても、やっぱり自分の手で採寸するとわかることも多いな。アイゼンシルトも俺の手でもう一回採寸していいか?」

「…………歓迎」

「えーっと……イスト……あーしがされているときはそこまで思わなかったんだけど……」

「ん? なんだ?」

「第三者視点で見るとデンジャラス……」


 小屋の隅っこからポツリと声が聞こえてきた。


「……あたしの服、そろそろ返して」

面白い!

続きが気になる……。

作者がんばれー。

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<(_ _)>ぺこり

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