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5000柱の女神に見守られながら旅する異世界転生記~体験版~  作者: 武宮川 夏乃介
第一章「貧乏の女神編」
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2話「貧乏の女神編①」

パーフリィ様と旅をすることになり、手加減の修行と異世界の知識を知恵の女神と創造の女神・アブソリューナ様に認めてもらえるまで終えるといよいよ転生することになった。

ちなみに修行の時間を聞いた俺は、顎を元に戻すのにいくらか時間を要した。


「200年……200年もこの園にいたんですか? 俺……」


「そもそもここは、時の女神によってあなたの転生する世界とは時間の感覚が違うとおもいますし、あなたは15歳のままですからそこはご安心を」


ああ、時の女神様もいらっしゃるのねと思ったのは言うまでもなく……。


「リョウタロウ、それから――」


俺の横にいるのは、貧乏を司る女神・パーフリィ様だ。

そのパーフリィ様はビクっとなってオドオドしている。


「は、はい!」


「……そこまで緊張しないでくださいね。今回あなたが一緒に旅をすることになりますが、決して自分を卑下しないように」


「わ、わかりました!」


緊張してるなーというのが分かりやすいほど態度にでている。


「それでは、転送の女神・スファ神」


「はい、ではお二人ともお気をつけて」


そして俺たちはいよいよ新たな生を謳歌するために、異世界転生することとなった。




▽




「……いきましたか?」


「はい、アブソリューナ神」


「ふぅ~……大丈夫でしょうか、彼らは」


無事転移できたことにホっとし、彼らが無事に旅ができるかどうかを心配するアブソリューナ。そんな女神に声がかかる。


「アブソリューナ神、そこまで心配なさらずとも大丈夫ですよ。彼はしっかりしていますし、我らの同胞がついていますので」


「ソリューシャ神……そうですね」


意外にも創造の女神・アブソリューナは心配性だった。




▽




平原の風が髪を揺らす。

15歳とは思えないほど大人びた顔つきのリョウタロウと、どこかそわそわするパーフリィはそんな場所へと降り立った。


「いよいよ、始まりますね!」


「は、はい~」


「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ、女神様」


「あ、あの~……」


俺の言葉に何か気になることがあるのか、珍しく口をはさんでくる。


「なんでしょう?」


「そ、それと……あとは私のことはパーフリィと呼び捨てで……あの、女神だと知られるのはまずいと思いますので……す、すいません」


「あ、それもそうです――いや、そうだね。じゃあパーフリィ、これからよろしく」


「! …………はい」


この時リョウタロウは知らなかった。

リョウタロウに興味を持つ1柱の女神の好感度をさらにあげていることに。

この男、女神たらしである。




「さ、それじゃあ行きましょうか」


「は、はい!」


平原を歩いていき、気持ちの良い風を受けていると俺はとても気持ちのいい旅立ちだと感じる。なので――


「どうですか? じゃなかった、どう? パーフリィ」


「あ、はい。気持ちいい風ですね!」


おどおどとしながらもそう返すパーフリィに、俺はまだまだ慣れるには時間がかかるかなと思いながらもゆっくりと歩いていく。

ちなみにこれも手加減してるから普通の人と同じくらいの速度だが、普通に歩けばびっくりするほど早く移動できてしまう。


走ったらもう……。

修行中に試しに走った時はまるで新幹線に乗っているような感じだったし。


ん? 新幹線ってなんだ?


そんな疑問に囚われながらも真っ直ぐに歩いていく。

時には、森が、時には街道のような道が見えたりするが、なんか真っ直ぐ歩くのが楽しくてずっと真っ直ぐ歩いていた。


やがて、人が住むような集落が遠目に見えてきた。

この視力も抑えないとびっくりするほど遠い場所まで見渡すことができるので、普段は抑えめにしている。


「あ……む、村ですね」


「そっか、文明の違いってやつか」


俺が見た村よりもなんか寂れているというか、みすぼらしい感じの村が見えてきた。


「……」


「ん?」


何やらパーフリィがため息を吐いた後のような顔つきになったのが気になったが、あえて声はかけなかった。


空を見ると、いつの間にか夕方になっているので一宿一飯をお願いしようと村に立ち寄ることにした。


「ああ、旅人さんかい?」


俺が声をかけるまでもなく、向こうの村人の人から声をかけられた。


「はい。もう夕方なので、一泊をお願いできればと思い……」


すると、声をかけた人はうちは難しいねと言って断られてしまった。

他のところにも声をかけるよと言われそのご厚意に甘えると――


「そうかい、旅人さんか。今日は疲れただろう。うちでよければ一泊していくといい」


ご厚意に感謝し、その村人さんの家に行くとあばら家だが大事にしているところが随所に見える俺からしてもいい家だなと思えるところだった。


「すまんね、うちは子供が2人もいるから……あんまり場所は広くねえし、牛小屋になるが……」


「いえいえ、泊めてもらえるだけで感謝です。本当にありがとうございます」


「あ、ありがとう……ございます」


そう言うと家にお邪魔することとなった。

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