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RE:TRPG ~エンドレスゲーム~  作者: 最上 品
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8/33

エイトゲーム

タイトルのズレは前回同様です。


気にせずに楽しんでください。


 エイトゲームを始めます





 では、サイコロを使いまして……。

 前回同様に、三択は 12 34 56で分け、四択のみ56が出た場合は振り直しという形のオールダイスでやっていきます。


 世界 12現代 34過去 56未来

 主人公 12中性 34女性 56男性

 目的 1生き残る 2たどり着く 3倒す 4死ぬ 56振り直し

 イベント 12出会う 34失う 56発見する




 一応、様式美ってことで。


 ゲームを12345始める 6始められない  


 ダイスの目は5 の為、 エイトゲームを始めます。



 では、設定を決めていきます。


 世界は 1 が出たので 現代 が選ばれました。

 主人公は 5 が出たので 男性 が選ばれました。

 目的は 3 が出たので 倒す が選ばれました。



 なんというか、うん。

 作りやすそうな設定ですね。


 折角なので、この間のように思い付きを足してみますか。




 時は、20XX年。

 世界中に生えて来たダンジョンが当たり前になって数年が経つ。

 一般的な社会人のシステムは壊れ、最も多い職業は冒険家という時代。

 誰でも成れて、そして簡単に死んでいく。

 そういうのが当たり前になった時代。


 一人の男は決意を胸に、今日もダンジョンの奥に居るゲートキーパーを倒しに向かった。


 ダンジョンは浅いものから、とても深いモノまであって、ソロで行けるダンジョンというのは基本的に浅い。


 というよりも、かなり狭いのだ。


 逆にいえば深く広いダンジョンは大人数での大規模攻略がされるのだが、探索の末に出て来る資源が世界中に莫大な富をもたらせた。

 その結果、人は宇宙にも深海にも興味をなくし、ほぼダンジョンだけで全てが回るようになっていった。


 そんな狭いダンジョンへ……片手には包丁を持って、木の蓋を盾に潜っていくのが、自分だ。


「うぅ……行きたくない」


 正直自分はダンジョンに行きたくない。

というより、行きたい人間なんていないんじゃないかと思っている。

何故かって……それは、勿論死が近いからだ。


 ダンジョンには当たり前のようにモンスターが居て、戦って勝てば、自分の糧になるらしい。ただ、負ければ餌になるのは自分だ。

 大昔の本にあったような、魔法科学やチート能力のような何かがレベルアップのような何かで手に入るはずなどなく、人間の知恵と道具でどうにかするしかない。


 じゃあ、なんで自分が行かないといけない事になったのかって……それはまあ、ちょっとギャンブルに突っ込みすぎたせいだ。


 世界中で大熱狂のダンジョンルーレット。


 ソレにハマって、自分の命をベットしたがまさか本当にこうなるとは思っていなかった。


「いや、でも、ゲートキーパーを倒せばいいだけ……行くか」


 行かないという選択が全く取れない訳ではないが、入り口には屈強な男が仁王立ちしているから、帰ろうと自分は思えなかった。



 ダイスを振ります 6 発見するが選ばれました。



 ダンジョンルーレットというギャンブルは単純だ。

 ソロダンジョンに数人が同時にアタックして、一番にゲートキーパーを倒して入り口に戻るだけだ。

 どういうシステムなのかは知らないが、各自の足取りを追うカメラがあるらしく、今の自分も漏れなく映像に出されているだろう。


「三階層だから、死ぬことは殆ど無いって言っていたけど……」


 ソロダンジョンは同時に入ることが出来るのだが、ダンジョンの中身は一緒で、おあつらえ向きに他人の進行状況との違いが判る。

 ただ、今の自分が何番手なのかもわからないし、何人が同時にダンジョンアタックをしているのかも参加者には知らされていない。


 そんな恐怖心と戦いながら、やっと見つけた階段を降りる。


 映像で見ていた時はもっと早く階段を見つけろと野次を飛ばしていたが、体験する側になってみると、かなり神経のすり減る歩みになるのがよく分かる。


「あと、もう一階階段を降りないと……」


 このダンジョンは洞窟型。

 がっちりとした岩が飛び出ていたりする、ゴツゴツとした感じのダンジョン。

 迷宮型だとコンクリのような足場が整ったタイプで歩きやすそうだと思ったことはあったが、洞窟型はかなり足への負担が多い。

 ただ、代わりにというわけでもないのかもしれないが、脇道が少なく迷宮型のときのような迷わせる何かは無い。


「……マジか」


 そんな洞窟型ダンジョンを歩き進めていると、目の前にあったのは宝箱。


 ダンジョンアタック中のすべてのアイテムの所持権は自分になる。


 もし、一番にダンジョンアタックが出来なかったとしても、価値のあるものを引いてさえいれば、助かる可能性がある。

 ただ、ダンジョンにある宝箱が普通のはずもなく、ハズレの場合は有名なミミックというモンスターであることもある。


「死にたくない、でも、開けないのも、やだ。くそ……こんな包丁で……いや、武器があるかもしれないか?」


 自分が一人悩んでいても、時間は勝手に過ぎていき、他のダンジョンアタックをしている人間は突き進んでいる可能性もある。

 悩み抜いた末、包丁を腰に戻し左手の木の蓋を前面に右手で宝箱の上部を持ち上げる。



 ファァァア



 不思議な音と強い光。

 思わず目を瞑り、慌てて後ろに下がる。


「な、何の音だ」


 勿論返事はなく、恐る恐る木の蓋から顔を覗かせると宝箱が開いている。


「トラップじゃなかったみたいでよかったけど、中身は?」


 ここまで来て、この宝箱が罠である可能性はいままでのダンジョンルーレットで見たことがないので、少ないと思って確認をする。


「……葉っぱ?」


 自分の片手とおなじぐらいの大きさの一枚の葉っぱ。

 ただ、この葉っぱにどういう価値があるのかはわからない。


「出た後の鑑定に賭けるしかないか」


 宝箱を開けた後は、牛歩より少し早い程度のへっぴり腰の歩みで次の階段を探した。



 詰まったのでサイコロを振ります 出た目は 2 出会う が選ばれました。



 階段を探しながら二階を歩いていると、ぴちょんと今まで聞こえなかった水の音が聞こえて来た。


「え?水の音?」


 ダンジョン内は何でもアリ。

 水場もあれば、密林もあるが、洞窟型で水場だと、あまりいいイメージはない。


「いや、でも……」


 今までの歩みでは階段が見つけられなかった。

 ということは、まだ行っていない場所に行かなければいけない訳だが、こんなタイミングで音が聞こえること自体が罠のような気もしてくる。


「行くしかない……か」


 そう、戻る意味がない。いや、もしかしたらさっきの宝箱で出た葉っぱは価値のあるナニカである可能性もあるが、殆どそんな事は自分も見たことがない。

 首を左右に小さく振って、覚悟を決めて音の方へと進んでいく。

 水の落ちる音は少しずつ近づいているはずだが、ここでやっとおかしいという事に気が付く。


「湿り気がない?」


 洞窟型で、水場があったら、ジトっというか湿気をもっと感じるはずなのに、そういう感じが一切なく、おかしいと思った瞬間だった。


 視線はやや上。


 目が合った気がした。


 そこに居たのは、スライムだった。


 ダンジョンルーレットを何度も見ていた。

 その時に、観客が興奮する瞬間というのがある。

 それは、戦闘シーンで、ソレが目の前に迫っていた。


 慌てて木の蓋を前に、腰に戻していた包丁を右手に持ち直す。


 デフォルメされた可愛いスライムじゃない、分かりやすく言えばアメーバみたいなスライムだ。

 更に嬉しくない事に、本にあったような核なんてものがない。

 その割にすばしっこく、人を簡単に殺す。


「くそ、どうする、どうする」


 戦えば、勝てるのかもしれない。

 ただ、今まで自分が見ていた時に戦って無事だった人間は殆ど見ていない。


「階段が見つからないのに……まだ奥は続くのか?」


 ここまで来て、殺されるつもりはないが、殺せるとも思えなかった。

 選べる選択は一つ。

 逃げるしかない。


 今まで歩いていたからか、体力はまだ結構残っている。

 追って来る可能性もあれば、何もせずに見逃される可能性もある。


「どうにでもなれ!」


 左手の木の蓋を頭巾のように頭の上に構え、右手の包丁はそのままに駆け抜ける事にした。


 はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。


 追い詰められた状態で走ったことは初めてだが、こんなにすぐ疲れるものかと思うぐらい、体が重たくなる。

 息が苦しくなる。

 でも、振り返らずに走っていくと、そこには念願の階段があった。


「よし、よし、よし。賭けに勝った!」


 俺は、階段をゆっくり下りる。

 そこは、念願の最下層。

 ゲートキーパーを探しに、降りても休憩をせず歩き進める事にした。



 ダイスを振ります 出た目は 3 失う が選ばれました。



 相変わらず狭い道を進んでいくと、やっと少し広い場所に出る。

 明らかに今までと雰囲気の違う、そういう場所だとなんとなく分かる場所だった。


「居るなら、出て来いゲートキーパー」


 声を上げると、奥の方で赤い光がキュインと光った。



 コッコッコッ コケェェェェ!!


 赤く光ったのは、ニワトリの目。

 そして、大きな鳴き声を上げると真っすぐにこちらへ突っ込んで来る。

 少し慌てて、左手の木の蓋を盾のように構え、正面に突っ込んできたニワトリの顔をめがけて左腕を振り抜く。


 ゴゲェェ!!


 顔を殴られながらも、声を上げるニワトリ。

 一度後ろへ飛び跳ねるように距離を取ったが、再び突っ込んできたので、同じように殴ると、流石に今度は気絶でもしたのか、ぐったりと地面に倒れた。


「いまだ!」


 右手に持っていた包丁でスパッと首を落とす。

 これで勝ったはずだと思ったのだが、なぜか首落とすと、スクッとニワトリが立ち上がろうとする。


「なん、なんだ?」


 首なしのニワトリがバサバサと羽根を羽ばたかせる。

 これでは倒せていないといわれそうだったから、もう一度と右手の包丁を握り直し、適当に歩いているニワトリの胴体めがけてスッと包丁を刺す。


 刺さった瞬間にじたばたと暴れ、爪にひっかかれ、羽根がくっ付き、不快になったが、最終的にピクリとも動かなくなった。


「たお、した?」


 ゲートキーパーを倒した。

 目標は、これで達成だ。

 あとは、入り口まで戻るだけ。


 死体を持ち帰る必要はない。映像がそのまま証拠になるからだ。


 ただ、右手に持っていた包丁は気が付けば凄く錆びていた。

 まあ、よく分からないダンジョンの生き物の血がついているのだ。

 錆びる事もあり得るだろう。


 後は、自分が一番であると信じて上に戻るだけ。


 来た道をただ同じように帰るだけ。


 階段を上る。


 またも水の音が聞こえるが、今は気にしている場合じゃない。

 何かあった時に備えて、体力の温存は必要だが、今じゃない。


 来た時に見たスライムは居なかった。


 ホッと安心して、進むのだが水音は止まない。


 そして、目の前には……来た時には無かった水が一杯の道。


「どういうことだ。脇道もないし、この道のハズ……なのに。この葉っぱ、価値があるかもしれないだろ!!誰か、俺を、助けろよ!なあ、なあ、見ているんだろ!!!」


 あと少し、この道を超えて、階段を登れば、ダンジョンアタックはおわりだ。

 借金返済どころか、大金持ちかもしれないのに。

 大声で、画面の前にいるはずの観客に声を荒らげる。


 そんな思いが油断を生んでいた。





 映像は六番手の男をアップにする。

 その顔は真っ赤だった。


 来たときの道はスライムが増殖して塞いでいた。

 更に、いま男の後ろで増殖を始め、男の退路は断たれる。


「増殖前に倒せばよかったのにな。包丁で刺せばたおせたんじゃないか?」

「いや、スライムが出た時点で終わりだろ。それに、ほら」

「ああ、あの葉っぱだろ?」

「そうそう。雑草だってよ。まったく、ダンジョンも酷い事するよな」

「まあ、そういうゲームだからな。金をかけているうちが花。命をかけたら、その時点でパアだろ」


 画面の中では赤かった顔の男がブクブクと青白い顔に変わっていった。





  エイトゲーム   感想戦



 えーっと、悪辣ですね(笑)


 ダンジョンで、脱出……も最初は考えたんですけどね。

 ギャンブルでダンジョンを楽しんでいる人間ですからね。因果応報の結果のほうがスッキリしそうな気がしてきまして。

 こういう形に落としてみました。


 魔法世界がありなら、ダンジョン世界のような冒険もありかな?

 そして、なんとなく主人公のカードをもう少し拡大解釈してみたら面白いかな?と思いまして。

 例えば、ですけど。


 チート とか 最強 とか 最弱


 みたいな、性別ではなく、属性のような感じですね。


 その点でいうと、今回の主人公は最弱ですねー。

 包丁に木の蓋。

 家にありそうな武器と防具です。


 ああ、その武器と防具で大層な名前の「ゲートキーパー」倒せって、難しくない?と思った結果が……あのニワトリです。


 なんとなく知っているというか、このゲームを見ているという設定上、倒せる敵にしないといけないので。


 逆にスライム強すぎた(笑)


 核がなくても、攻撃すれば倒せた……のかな?

 まあ、作者が自分で悪辣とか言っている時点で、攻撃したら溶けていたかもしれない。


 なかなかのエイトゲームになりましたね。


 サイコロの女神様って、エルメスさんらしいです。

 エルメスに祈りを とか、そういう名前のゲームにしても格好良かったのかもしれないとか、全く別の感想になっているみたいなので、ここまでですね。






おお??26位??

日間ですし、その他ですけど……ランクイン自体が凄く嬉しいです。


毎日、は無理なんですけどね。

気合というか、気分が乗ればどんどんやっていきたいですね。


感想戦にあるように、カードを入れ替えて、ダイスに委ねる。


自分では考えつかないカードを読者さんが見つけて、教えてくれるなんていうのも体験してみたいですが、かなりそれは高望みというか、先の先の先。


今日も、読んでいただきありがとうございます。


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