23ゲーム「盗人」
感想戦無しでも、一応楽しめるようにしてあります。
感想戦をあえて、今回は読まないのも一つの楽しみ方になっています。
23ゲームを始めます
※
では、サイコロを……。
今回も10面ダイスを使います。
三択は 123 456 789 で分け、0 のみ自分の選びたいモノという形。
そして、いつものオールダイスでやっていきます。
世界 123現代 456過去 789未来 0好きなモノ
主人公 123中性 456女性 789男性 0好きなモノ
目的 123生き残る 567たどり着く 890倒す 4死ぬ
イベント 123出会う 456失う 789発見する 0好きなモノ
※
前回と、目的の部分のダイス目が違います。4 のみ 死 に戻しました。
感想戦とは別ですが、書き終わった後実は色々と思い浮かんでいることが多いです。
例えば、中性が出た場合「スライム」の冒険もアリだったなぁ、とか。
目的が「死ぬ」だった場合、悪い奴がいい人間に生まれ変わる=死ぬと解釈、とか。
本当に、ライブというか。その時の勢いとインスピレーションで書いているので、後になるともう少しうまくいけたのかなぁと。……まあ、上手くいく場合ばっかりじゃないので、何ともですけどね。
さ、雑談はこの辺りにして。
今日も、ゲームを……始める為にも、サイコロさん……よろしく!
サイコロの目は 4 が出たので、ゲーム開始です。
では、三連続で。
5 9 4
ん?…………。
過去 男性 死ぬ
おいおい、ネタバレ……。(笑)
いえ、これもまた、作者にとっての試練!!!
生暖かい目で、ええ、見て下さいな。
では、23ゲーム始めましょうか。
時は、江戸時代。
天下の大泥棒が世間を賑わせている。
え、俺?俺は、ちまちまと小銭稼ぎというか、スリを生業にしている盗賊だよ。
一応、そんな俺でも狙う獲物は決めていて、金のない奴や老い先短いやつは狙わねぇ。
あくどい商売をしている奴を狙うんだが……いかんせん、そういう奴は用心棒だのなんだのを雇っていやがる。
で、結局酔っ払いの懐漁りに落ち着いているわけさ。
「ったく、今日の連中はしけてやがる。吉原に行くのに……これっぽっちじゃ、大した女も抱けないだろうに」
男でも女でもそうだが、浮かれている奴はねらい目だ。
どこぞの大店の倅などは特にいい。
後で金払いができなくなっても、大店だからちゃんと店に金を落とす。
そうなると、あいつらの信用も上がるらしい。
「……これは、俺なりの慈善事業か。っと、まあとりあえず……これっぽっちじゃあ仕方ない。湯屋よりは、一杯ひっかける方がいいか」
この時期なら、井戸水で水浴びでもすりゃあ何とかなる。
偶に入る風呂も格別だが、今の気分は酒だった。
「この界隈はおたこうございましょ、少しはずれるか」
吉原回りでも安く飲める店はあるが、あの辺りは粗悪品やら混ぜ物もあったりなかったり。まあ、味にこだわりがある訳じゃあないが、安くて旨いもんの方がいい。
賑わう人の間を抜けながら、バッと当たって、サッと抜いて、自分の懐を温める。
ああ、よくないねぇ。
ついつい、手が動いちまう。
元々は大工の真似事をして、手先が器用だったから、小物を作る手伝いもしていたんだが、どうにもチマチマした事を続けるのが性に合わなくって、上野界隈で一度ガキにスラれたのが事の始まり。
酔っていても、分かるもんでね。
すぐに財布をスッたガキを掴まえたんだ。
「おい、人様のモノに手を出すとは、どういう了見だ?」
ってね。
ただまあ、食うに困っているガキで、親もクズで、凄い目で見てきやがった。
そのガキをとっ掴まえて、親につきだしたら知らねぇって言われてな。
その日から、何故かうちにそのガキが住み込みやがった。
そのガキがまた、器用でなぁ。
木を削って作る釘作り、細工もノミと槌で上手い事やるんだ。
俺が技術を教えると、まるで紙みたいに吸いやがる。
で、折角だから盗みの技術を俺が習って、今じゃあのガキがちやほやされてる。
代わりに、俺が盗人ってわけよ。
まあ、同じ家だから、役割が変わった程度なんだが、相変わらず目つきは凄いんだ。
「ひぃ、ふぅ、み。っと、今日のあがりはまあまあか」
「……おいちゃん、おいちゃんに言うのも変な話だが、盗人は、よくないぜ?」
「知ってるよ。散歩、散歩。歩いていたら、ひょいひょいっと、舞い込んできただけさ」
いつの間にか、生活は逆転していたが、何故かやっていけている。
サイコロを振ります。 8 発見するが選ばれます。
酒を飲んで、体が温まって来た。
時そばみたいなやり取りで、一文ぐらい安くなるのも助かるが、食ってるときに喧嘩を始めてくれる方が俺は助かる。
勝手に一つや二つ拝借しても、バレないし、バレたところで払えばいい。
まあ、人の財布だ。痛くも痒くもない。
ポカポカと芯が温まって来たが、もう一本つけるか、どうするか。
迷うぐらいなら、つけた方がいい。
「おう、もう一本つけとくれ」
「あいよ」
クピクピと酒を楽しんでいると、場違いといえるぐらい金を持っていそうな籠が前を通る。
そんな籠が数軒先で客を下ろした。
「なんか、金持ってそうだな」
「追加の一本だよ。って、あれは日本橋の大店んところの倅だろう?」
「……大尽さんか」
「まあ、ここいらに来ているぐらいだから今日もまた吉原だろうよ。入れ込んでる娘がいるみたいで、身請けするんじゃって噂だよ」
「ほうほう。身請けたぁ、金があるねぇ」
「そうは言っても、囲われた地獄だからねぇ。吐いて捨てる女もいれば、入れあげる男もいる。いい話ばかりじゃあないのはみんな知っているだろう」
店の女がなんとも悲しそうに言う。
「なんだい、そういう知り合いでも?」
「……この間の火事で、何人かね。ああ、知り合いじゃあないが、見た事ある子もね」
「……ヤな世の中だ」
「本当にね」
やっと体があったまって来たところだったのに、シメっぽい話でケチがついちまった。
こっちの好みがわかっている店というのもあって、つけてくれた日本酒はぬる燗で。
猪口に入れずに行儀悪く徳利ごと一気にあけた。
「おかみさん、お勘定ここに置いとくから。ご馳走さん」
「なんだい、藪から棒に。って、ああ、はいよ」
口を少しつけてしまったが、代金分をしっかり置いて、しっかりとした足取りで店を出る。
向かう先は、さっきの籠に乗っていたヤツ。
「さてはて、どのぐらい入れ込んでいるのか……ね」
大店の倅が入った店はうなぎ屋。
この後楽しむために精を付けるつもりだろう。
「たんまり、ありそうだ」
サイコロを振ります。 8 発見するが選ばれます。
俺は獲物をしっかりと観察する事にした。
日本橋の大店と言えば、かなりの金持ち。
それが入れ込んでいるって事は、ちょっとやそっとの金額じゃあないだろう。
「おうおう、たたなくなるかもしれねぇってのに、酒にうなぎに、よくやるわ」
倅はかなり気前よく、店の外にいる自分でも声が聞こえる程でどんちゃんしていた。
「ちょいと、今早すぎるか」
お店に入っていかないのかって?
こんな汚いなりした人間がうなぎ屋にふらっと入れるわけが無いだろう?
ああいうヤツはそもそも金を持ってないんだ。
じゃあ、どうやって狙うかって?
その内、お会計が近くなるとお店の番頭を呼びつけたりするんだ。
店によってはそのままつけにしてもらったりもするが、このうなぎ屋はつけは無い。
すると、店までひとっ走り小僧を走らせて、今日の分を持ってこさせるわけだ。
そいつが、俺のねらい目さ。
焦っていると、なおいい。
多少強く当たっても、気にしないからな。
ただ、その日の分しか持ってないと、たいしたあがりにならない。
「いや、あいつはこのまま吉原に行くな……だったら、好きものがご相伴にあずかろうと、そこがねらい目か」
真面目な人間も沢山いるが、同じぐらい、不真面目な人間も沢山いる。
まあ、女と博打は人間の化けの皮が剥がれやすいから、性根が見えやすくこっちのエモノとしてはいいんだが……。
「やっぱり小僧を走らせたか……、どれ、酔い冷ましで歩いて吉原に行くならば……ああ、あの川の脇、角を曲がる辺りで、スッてみるか」
倅からも盗るのかって、当たり前だ。
ああいうヤカラはなかなか見目麗しい煙管や、薬箱を持っているんだ。
まあ、たいしたものじゃあないと二束三文だが、それなりの所で換金させりゃあ、まあまあの値はつく。
それとは別で、番頭さんの現金も狙うって話だ。
「さてと、どういう風に転ぶかね」
サイコロを振ります。 3 出会う が選ばれます。
小さな川が流れている。
その脇、柳がさわさわと風に揺られていた。
その少し影の辺りに身を潜ませていると、賑やかしい声で獲物がやって来た。
懐にはキラリと光る何かがあるのが分かっていた。
予想としては煙管だろう。
強く当たると危なそうだったので、すれ違いざまにサッと手を伸ばす。
「おっと、酔ってるのかい?ここいらの川は冷たいぜ?」
「お、おう、すまない。ちょっと足元がふらついただけだ」
「そうかい。……ああ、なんだ、そっちに行くのなら楽しんできな」
「ああ。ありがとう」
このやり取りだけで、すぐにこの場から離れる。
中身の確認は後だ。
離れて、後になって確認すればいい。
ただ、走れば足がつく。やや早足で、でも決して焦らず、走らず。
「ただいまぁ」
男の一人家。
声が返ってくることは元々無かった。
「おかえり」
ただ、ガキが居ついてからは、そうでもない。
「……盗ったの?」
「ああ」
「それ?」
「だな。現金じゃあないが、大店のだからな。それなりだろ」
「……大店は、しつこいぜ?」
「そんなもの怖がってたら、何にもできやしないだろ」
「でも、おっちゃん……」
ガキが心配そうな目で見てきやがった。
仕方なく、話題を逸らす。
「今日の仕事は?」
「釘と細工と、この通り」
「……飯は」
「食った」
「そうか」
今じゃ俺の教えは必要ない。
棟梁も認めるぐらいに良い腕だ。
まあ、親御がちょっかいをかけて来ているらしいが、そろそろ年貢の納め時だろう。
「……さっさと寝ろ。明日も早いだろ」
「ん、ああ。おやすみ」
「おやすみ」
そう言って、ガキが寝たのを確認する。
「……俺もソロソロか」
翌日の朝は早い。
やることが珍しく色々とある。
一件目が終わって、一息ついて。
二軒目が終わって、肩の荷が下りる。
そして、いつもの酒を飲む店に行って、今日も酒を頼んだ。
少し経つと、店の周りが賑やかになっていく。
それでも、気にせず、酒を頼んだ。
「まだ、飲むのかい?」
「……いや、十分だ」
「そう、かい」
「お勘定、置いとくぜ」
「……まいど」
なんでだろうな。
足が自然と、昨日盗った川の方へ向かった。
「ちと、そこの御仁。聞きたいことが」
「なんだい?」
「盗人が昨日この辺りで出た。しらぬか?」
「俺だが?」
「……なんと」
「返すつもりは無いんだが」
「……そうか」
俺は黙っていられただろうか?
俺は、無事に死んだだろうか?
死んだあとの事は、自分では見れないみたいだ。
「……立派に生きろよ、小僧」
23ゲーム 感想戦
えーっと、説明……しないとマズいですね(笑)
つまらないというか、カタルシス……少し入りましたかね?
勿論、読みたくない。ここまでで満足というのであれば、これより下は読まずにブラウザバックでお願いします。
以降、余白を解説……しますので。
作者的には、子供の居場所を最後に作る為、自分から切られに行くように途中から動いている感じにしてみました。
発見する 発見する 出会う
の三つだったのですが、盗人の考え方や獲物などを発見するで表現。
そして、最後に自分を切る人間と出会う。
当初に書いていたような、善人に生まれ変わるような気付きで変わる話には……なりませんでした。
ただ、彼は彼なりの善人。
最終日は一件目として棟梁や親方にこれからも子供の面倒を見てくれと懇願。
そしてあえて二軒目と書きずらし、これ以上子供を縛るなと両親を説得。
どちらも、色よい返事がもらえたとも、もらえていないともわかりません。
ただ、酒を飲んでいるので自分の中ではあまりいい返事はもらえなかったように感じましたが、後になって考えてみると、達成したから飲んでいるとも読めました。
親方や棟梁に、自分が死んでも子供をあの家に住まわせてくれと、それだけは叶えてくれるだろうと、思っていた節はありますね。
正直、この解説は書くべき……ではない部分。(笑)
でも、感想戦だからこそ、書きました。
思った結末……に今回はたどり着けた気がします。
前書きにもありましたが、説明ってしちゃうと……つまらないことがあります。
というか、ダイス前に色々と言った時に限って、ダイスの目が……。
フラグバッチリ回収……。
えぇ、私はカプ〇ンのヘリですか?(笑)
カ〇コンのヘリ……ちゃんと最後は落ちないんですよね。主人公達を日常に返してくれます。
……フラグさんは、フラグさんのお仕事ですから、仕方ないのです。
やりたかったことが出来たような、出来なかったような。
引き算、カタルシス、なんというか……ライブ中は結構頭の中一杯一杯です(笑)
翌日や、書き終わって一段落つくと、「ああ」って、いっつもなっている感じですね。
AI以外でも、サイコロ振って欲しいなぁ?ライブ的に……いつかしっかりやれたらなぁ……。
って、夢を見るのはギリギリユルシテ!!




