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ローナ王国物語  作者: 青酸基
第5覧
99/107

05-06 新魔王即位

エスティーカです。

アリアちゃんが産まれて暫くして、セラルドお母様の体調が回復した頃、お母様の新魔王即位式典が開かれました。

前陛下が仰います。

「我、ユノア・ラース・エルセイン、始祖アルファウス様より伝わりし王者の証、断罪の剣を新たなる王セラルド・ナスレイン・エルセインに伝える。」


「我、セラルド・ナスレイン・エルセイン、始祖アルファウス様より代々王者の証として伝わりし断罪の剣を受け継ぎ、ここに新たなる王として即位する。」

お母様の手に、断罪の剣が握られました。

「新たなる王に魔族始祖アルファウス様、そして歴代王の御霊の祝福あれ!」

バラッド将軍の発声に続き、居並んだ魔族貴族より拍手が送られます。

「セラルド陛下!万歳!」祝福の声が唱和します。

そして、王太女としてソフィア姫、宰相としてスミカお父様が紹介されました。


お母様…セラルド陛下が仰います。

「皆も既に知っていると思うが、私は先日、娘アリアを出産した。

 アリアは夫シエリ・ア・スミカの子供ではない。人間ユリア・ステファン・ロイドの子供である。」

参列者がざわつきます。


「アリアは王太后リマド様や私、王太女ソフィアを超える異能を持つ将来の魔王候補である。私はこの子を両親が愛し合って産まれた子供として慈しみ育てる。

 さもないと、我が国のみならずこの世界が危うい。

 一方で、アリアの力は魔族の未来を救うことにもなるだろう。

 私の心は洗脳によりユリア・ステファン・ロイドを愛したままである。

 だが、我が私情は王国の政務・軍務に何らの影響を与えるものでは無いことをエルセイン王家の名に懸けて誓約する。

 皆も、我が運命の娘アリアに裏表のない愛を注いでほしい。」


スミカお父様が仰います。

「私は、セラルド陛下の刃として陛下及びアリア姫に仇なすものを討ち滅ぼす。」


ソフィア姫も話します。

「私は、姉としてアリア姫の健やかな成長と魔王位即位のため全力を尽くします。アリア姫の敵は私の敵です。」


この式典後、アリアちゃんを揶揄する者は現れませんでした。

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