04-03 捕縛2
「モニカ!なぜ市警官を殺した!」鋭い叱責の声が飛びました。
若い男性の声です。そして裏通りの前後にはいつの間にか黒服達が。
「はぁ?この女を見られたからに決まってんじゃねーか!軍警でございます、って市警にこいつの身柄取りに行くのかよ?それこそ情報漏れるだろうが!」
警官を殺した少女はモニカというようです。
「お前がそんなことを考えるものか!大方、自分の獲物を盗られるとでも考えたのだろう!そんなに殺り合いたいなら俺が相手になるぞ!」
「は~ライトの旦那とねえ、その首筋から吹き出す血は見たいけど今日は止めとく。準備を整えてからにさせてもらうよ。」
ライトという名前には聞き覚えがあります。軍警の精鋭部隊の中隊長のはず… それよりも二人の言い争いの隙に逃げられないかと思いましたが、裏通りを固めた黒服達は微動だにしていません。無理そうです。
「その辺りにしておけ。」向こうの黒服のあたりから声がかかりました。声の主は…どこかさえない中年男でした。
「これはこれはモナーク王子様、私が捕まえたってことで報奨金は頂けるんですよね?」
モニカの態度が豹変しました。ナイフも後ろ手に隠しています。
「モニカ!余計なことを!」ライト中隊長が再び叱責します。
モナーク王子!メルデオラ王国の主戦派で人類解放同盟の指導者の一人です。軍警にいたなんて!
王宮関係者からローナ王国攻撃の核心情報が得られないはずです。
噂されている並行異世界の新兵器とは何なのか何としても知らないと!スミカ様のために!
「いいだろう、ただしお前が殺した市警官二人の弔慰金は差し引くぞ。さっさとその女を捕まえろ。」
モナーク王子の命令で黒服達が私を取り押さえました。




