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ローナ王国物語  作者: 青酸基
第3覧
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03-SS-05 万魔節

「アネット!アネットはいませんか!?着替えを手伝って下さい!」

「姫様!?その熊魔獣の着ぐるみは何ですか?」


「エスティーカお姉さまからお聞きしました。今日は魑魅魍魎や魔物の仮装をして街をねり歩く日らしいのです。クラウスさんの故郷にあったお祭りだそうです。

 昔々、魔族が冬に備えて野生の人間を狩った収穫日のようですね。


 それよりもアネット?貴女の格好は何ですか?白い毛皮で縁取られた、鮮やかな赤い上下の防寒着ですか?赤い帽子と口髭まで。持っているのは大きな袋ですか?」

「私もスミカ様から頂いたアドウの本で今日のことを読んだので魔物の仮装を用意してみました。

 これは冬至の夜に人間の館に忍び込み、清らかな魂の子供に宝物を授ける魔物らしいのです。

 きっと宝物と引き換えに清らかな子供の魂を奪うのでしょう。」

「ということはその赤は街の人間の生き血を浴びたのを表しているのですね……

 なんと野蛮で恐ろしい!」


「……ふと気づいたのですが姫様、私達は魔族なのですからもしかして仮装の必要は無かったのでは……?」

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