03-01 模擬戦
「そういえばクラウス君、ソフィアちゃんのところのアネットと模擬戦したんだよね?
私、お勉強で見れなかったけどどうだったの?」
「……………………………………………………………………………………………………負けた。」
「手加減してたの?」
「例の襲撃ではアーランドの棍を反らしただけで後は何もできなかった子だから、最初は舐めてた。
でもすぐに以前とは違うと気づいて本気で戦って負けた……というか完敗だった。
体の動きが以前と全然違ってて僕の攻撃が全く当たらなかった。
エストにみっともないところを見られなくて良かった。」
「アネットのソフィアちゃんへの愛の力……かな?」
「それだけじゃすまないレベルだった。体の動きだけなら辛うじて常識の範囲なんだけどね。
銃弾の連射も弾速もめちゃくちゃ速くなってるしその上弾道を途中で真横や逆方向に曲げるって何だよ本当に……あんなの絶対にインチキだよ。
異様な力で物理法則をねじ曲げてる感じだった。
今のあの子相手では、襲撃時の勇者……僕を含めて5人が束になっても勝てないよ。
ソフィア……姫様が王都を散歩するのなら護衛にあれぐらいの能力は必要なんだろうな。
肖像が人類解放同盟側に流れてしまったからね。
姫様の自由を奪ってしまったから加担した一人として申し訳ないことをしたと思う。」
「そういえばクラウス君、私以外の魔族への対応もやわらかくなったね。特にソフィアちゃんに。」
「まあ、近くで生活してあれこれ見てるからね。
ソフィア姫様は何事も真正面から向きあっていいお姫様だよね。
襲撃の時厳しいことを言い過ぎたかな?初めての冒険で運が悪かっただけなのに。
魔族全般としては、エストには魂を舐められて気持ちよくされてるし、正直人間でいたいという気持ちが揺らいでる。
遠くから見ているだけでは分からないことってあるんだな。
今度ソフィア姫様主催の人間のお友達とのお茶会が始まるんでしょ? エストと僕も一緒に参加できないかな?」
「うん、お母様に参加していいか聞いてみるね。」




