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02-10 夜が明けて

その夜私は額の傷の治療を受け、お母様の侍女のミアンに体を洗ってもらってお薬を頂いて眠りました。


翌朝…いえ、お昼前に目が覚めると、お母様と一緒にご飯を食べ、昨日の襲撃について説明を受けました。

私の侍女達は全員大怪我をしていますが命は助かったそうです。一番ひどい怪我だったのはアネットで、両肩に矢を受けても私を追いかけようとしてさらに数本の矢を受けたそうです。その後すぐにバラッド以下第三軍が到着して侍女達を救助し、お城でお婆様が特別に治療して下さったそうです。

第三軍は必死に私を捜索してくれたそうですが、全く行方が分からずみんな焦っていたそうです。

私が夜お城に着いてクラウス君が捕まり、事情聴取が始まりましたが、彼はエストちゃんを助けてほしいとあっさりと拠点を白状し、お父様が勇者達を叩きのめし捕獲してエストちゃんを救出して下さったそうです。

クラウス君はエストちゃんが好きなんだそうで、今は救出されたエストちゃんと一緒にいるそうです。

エストちゃんは自分は汚れているから、とクラウス君の気持ちを断ったそうですが、クラウス君は「そんな君が好きなんだ!」と言ったそうです。

恋物語みたいでちょっとドキドキしました。

お母様はお父様のひそひそ話を聞いて何かとよく分からないことを呟いていらっしゃいました。


午後からはお母様と一緒に侍女達のお見舞いとお詫びに行きました。

お母様に、

「私の不明故にお嬢様に大怪我を負わせてしまい…」

と侍女のご両親にお詫びさせてしまったのは悲しかったです。

侍女達は大丈夫そうでした。幸い、私の侍女を辞めたい、という子はいませんでした。

逆にアネットからは「私を首にしないで下さい!」と泣きつかれました。


お母様は私のことを叱りません。呆れてしまったのかと思い帰りの馬車の中で恐る恐るお聞きしてみました。

お母様は仰いました。

「あなたは友達が心配で助けたいと思ったのでしょう?それは前向きなことですから何ひとつ間違っていません。」

クラウス君と真逆のことを言われて私は驚きました。お母様は続けます。


「子供が前向きに何かをしたいと思った時助けてあげるのは親の役目です。

 ですからあなた達が襲撃を受けて怪我を負ったのは危険を見誤った私の責任なんです。

 今回あなたは結果的に失敗しました。次は失敗しないように一緒に考えましょう。

 私やお父様はあなたが前向きにしたいと思うことならば全てに賛成し助けます。

 たとえ全世界を敵に回してもね。」

私は泣いてしまいました。

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