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『反逆の咎人(とがびと)勇者 〜仲間に裏切られ追放された俺は、邪神の力を喰らって真の救世主(魔王)となる〜』  作者: 白狸
第3部【世界法則(フォーマット)崩壊編】〜星を喰らう原初神と、すべてを終わらせる究極の魔王〜
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【究極魔王形態】終焉の支配者(オーバー・ロード)

星の深淵の最奥。


そこは時間も空間も意味を持たない、どこまでも続く真っ白な幾何学空間だった。


その中央に座すのは、星の意志そのものである原初神アルファ。


顔も感情も持たない、数十メートルに及ぶ無機質な光の巨人が、侵入者であるアレンを正確に捕捉した。


『――致命的エラーを検知。対象コード【魔王アレン】。当システム領域への侵入は不可能。論理矛盾(バグ)の肥大化を確認』


アルファの全身から、星を丸ごと一つ創り出せるほどの圧倒的なエネルギーが収束していく。


『これより、対象を宇宙の塵ごと完全消去する。――消え去れ、バグ』


放たれたのは、ビッグバンにも匹敵する超圧縮エネルギーの奔流。


天界の神将ミカエルが放った光など、児戯に等しい。


触れれば魂の概念すら残さず「無」に還される、星の創造主による絶対的な一撃だった。


極大の光の海が、アレンの小さな体を完全に飲み込む。


――しかし。


「五月蝿(うるさ)いな。誰に向かって指図してるんだ」


――ズバァァァァァァァンッ!!!!


次の瞬間、迫り来るビッグバンの光の海が、まるでモーゼの海割りのように「真っ二つ」に引き裂かれた。


『……!? システム・エラー。対象の消去に失敗。未知のエネルギーを検知』


光の波を裂いて現れたアレンの姿に、感情を持たないはずの原初神アルファの動きがピタリと止まった。


アレンの背中に展開された六枚の『邪神の翼』は、漆黒から宇宙の深淵そのもの――星々の瞬きを宿した果てしない暗黒空間へと変貌している。


そして何より異質なのは、彼が右手に纏っていた炎だった。


すべてを喰らい尽くす『黒炎』すらも超越した力。


それは、色を持たず、光も闇も熱すらも一切発しない**『無色透明な虚無の炎(アンチ・クリエイション)』**。


邪神ノアと完全に魂を同調させたアレンは、世界の創造・破壊の概念すらも超越した究極の魔王――**『終焉の支配者(オーバー・ロード)』**へと至ったのだ。


『対象のデータ解析……不能。存在確率……計算不能。あり得ない。バグがシステムを上回ることは――』


「エラーだの初期化だの、ブツブツとうるさい機械だな」


アレンは虚空を蹴り、光の巨人アルファの真正面へと悠然と歩みを進める。


アルファは無機質な焦りを見せるように、幾何学的な光のレーザーや、空間そのものを削り取る概念攻撃を雨あられとアレンへ放った。


しかし。


――パァンッ! ガキンッ!


アレンはそれら全能の攻撃を、右の素手で次々と「平手打ち」して叩き落としていく。


彼が纏う『虚無の炎』に触れた瞬間、あらゆる法則やエネルギーは「最初から存在しなかったこと」にされてしまう。


どんな絶対的な攻撃も、アレンの前ではただの無害なそよ風と同じだった。


「お前らが世界を創った偉いシステムだってのは分かったよ。だがな……」


アレンは光の雨の中を無傷のまま突き進み、巨大なアルファの眼前にまで迫った。


その赤い瞳には、世界の創造主に対する敬意など微塵もない。


あるのは、己の邪魔をするものすべてを壊すという、絶対的なエゴと暴君の輝きだけだった。


「俺のオモチャ(世界)を、勝手にリセットしてんじゃねえよ。ポンコツ機械」


アレンが右の拳に『虚無の炎』を極限まで圧縮して引き絞る。


世界で最も理不尽な「バグ」が、星のシステムそのものを完全に粉砕するため、その絶対的な牙を突き立てようとしていた。

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