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英雄の法  作者: 西表山cat
3章 違えた道
41/49

第5話     ただ一人

・・・とりあえず以前投稿した5話6話は完全に忘れていただければと思います。

見てしまった人用 変更点


偽りの英雄→意味が変わります

ラシナ→・・・・・・未定(たぶん出ません)


 デュランは馬を走らせながらつい先ほど手にかけた英雄に複雑な思いを抱いた。なぜあのような事になったのか? 最初は反逆の疑いがあるからと、確認の為に出向いたはずであった。自分がついた時にはすでに遅く先遣隊が屋敷に火を放った後だった。出会いは最悪だった。どう弁明しても取り返しようが無く、説明をする事も出来ず、最悪の出会いはそのまま最悪の結末になった。


「何故あのようなっ!」


 何処をどう間違えたのか? 確認するすべが無い。多少の事情を知っていたかもしれない手を下した兵士達は自分の部下と共に英雄にすべて、完璧と言えるほどに殺しつくされた。これではどうしようもない。せめて誰かを残してくれていれば・・・そんな思いを抱かずにはいられない。

―――国王

 もはや真相を知るには事情を聞けるのは一人だけになってしまった。


 しかし国王の下に辿りついたデュランは目的を聞く事は出来なかった。

 聞くまでも無く、国王はすでに答えを用意していたからだ。


◇◇◇


 静寂が包む深き森の中。

 重なる大きな葉の隙間を縫うように月明かりが零れ落ち辺りを照らす。

「すー・・・すー・・・」

 黒い髪の青年は森の中でただ静かに眠り続けた。


―――ガサガサ

 それを見つめる影が近づく。本来であれば人間が寝ていれば森に住む魔物に半時と経たずに襲われ命を落とすはずである。影―その人型の猿に似た魔物、レンジェンは見つけた獲物を少し不思議に思いながらも久々に見つけた食料を起こさずに確実に仕留めようと足音を殺しながらそろり、そろりと近づいていった。


 この魔物は気づかなければいけなかった。なぜ人間が静かに寝ているのかを、寝ていられるのかを。なぜ森に生息する数多の魔物がただ寝ているだけのその人間に手を出さないのかを。


 どんどん近づき、ついにレンジェンは人間の目の前まで近づいた。息の根を止めようと人間のその首を噛み千切ろうと手を伸ばそうとした時にそれはやってきた。


―――ふさっ、グシャ

「―――ッイギ!」

 大きな影はその巨体がまるで幻であるかのような僅かな着地の音と共に、人間に手を伸ばそうとしていたレンジェンの体を噛み砕き、その命を刈り取った。

「ゥォオオンー!」

 警告の意味も込め魔獣は大きく吼えた。その声を聞いた瞬間、森の中にいたほとんどの魔物はすぐに聞こえた方向から逃げるように離れて行き、森から生物の気配は消えた。

 漆黒の魔獣―――それは狼に似ていた。鋭い爪と牙を持ち、毛色はまるで夜に溶け込めるほどに漆黒に染まり切っていた。鋭い爪と牙、四本足で歩く様子だけを見ればランヤにそれは似ていたが最大の違いはその体の大きさだった。ランヤと比べれば体はふた回り大きく放つ威圧感は近づくあらゆる存在に恐怖を振りまいた。


「クーン・・・」

 漆黒の魔獣―――ランはただ主人の目覚めを待った。待ち続けた。

 待つ時間は長すぎて、ランはかつての飼われていた姿とはかけ離れたものになっていた。

「ん・・・んー・・・」

 主人が起きるまでにランは二年の長い時間をただ待ち続けていた。

 投稿が遅くなって申し訳ありません・・・。

 続けます・・・けど・・・なんか以前と違って感覚が分からなくなってしまって・・・


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