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英雄の法  作者: 西表山cat
2章 幼い歪み
33/49

***     猫の鳴き声

 時系列的には

啓の闇 支配 後編にある レンの *****

で省略した部分の内容にあたります。

 夢中で戦っていたのでいつの間にか深い森の中に入っている事にようやく気がついた。雨がまだ降っているが、今は木々に遮られ枝葉から垂れるのみになっていた。



「近づくな!」

 レンが気力を振り絞って放った水球は避けるまでも無かった。水の粒とはいえ、体を貫通したのだ。本来の力で放てるはずが無い。

「抵抗のつもりか? まだ雨のほうが強いぞ」

「くっ・・・私は・・・死んでも何も・・・言わな―――」

「試してやる。自分の正気が保てたらいいな」

 蹲っているレンを仰向けに倒し、腰の部分に圧し掛かる。

「大人しいな。諦めたか?」

「私の法技が知りたいのでしょ? ・・・ならそんなに簡単には―――」

「それも知りたいが今はもっと知りたい事がある」

「・・・何を?」

「左手が邪魔だ。おとなしくしろ」

 そう言いレンの制服をめくり上げる。赤く染まった白い肌が現れる。

「・・・! 手を放せ!?」

「"傷一つ無い"。お前、やっぱり俺と喋りながらずっと左手で治癒してたな?」

 そう、めくり上げた服の下の肌は傷が一つも無くなっていたのだ。話しながら左手をずっと使わなかった所を見ていたが、あえてゆっくり治療させていた。

「治癒なんて・・・誰でも習ってるでしょ?」

 白い肌を指でなぞりながら治り具合を確認する。レンはすぐに嫌悪を表し抵抗するがなぞっていた反対の左手でレンの両手を押さえる。

「はな、せ!」

「あはは! 恥ずかしいのか? 気にするな! すぐに死ぬんだ」

「・・・く、そ!」

「お嬢様のくせにそんな言葉を使うな。・・・この肌、あの短時間に怪我を治したにしては綺麗すぎる。どうやってこんな速く治した?」

「法技も治癒も・・・どっちもお前に・・・教えない!」

「・・・・・・」

「・・・そんな恐い顔しても、無駄よ」

 治癒が速い理由はなんとなく想像がついていた。ただ、今からどうやって"遊ぶ"かを考えていただけだ。

「教えてくれなくてもいいが・・・本当にいいのか?」

「どういう事?」

 無言のまま右手でレンの体を撫でる。右足から太ももを、スカートをめくりながら太ももからわき腹へ、わき腹から胸へと撫でていった。

「ちょっと! ・・・やめ・・て!」

「・・・」

「こんな事をしても私は!」

「・・・呑気だな。いいのか? そんな態度で」

「どうせ殺すんでしょ。なら―――」

「よーく見ろ。これ・・・なーんだ?」

「ん――――ひ!?」

 右手をゆっくりとレンの目の前まで持ってくる。そこにはそれぞれ、直径が1円玉ぐらいの大きさの水球を纏った五本の指があった。

「全部、どこに当てればいいかな?」

「・・・嘘でしょ。どうする・・・つもり?」

 レンの顔をよく観察する。自分の腹を貫通した激痛を思い浮かべているのか、両手の抵抗が強まった。

「いや、頑張ってみれば治せるかもしれないぞ? 言いたくないんだろ? 穴を空けてやるから実演してくれ」

「そんなの絶対に、治せない」

「・・・もういい。五秒だけやる。教える気になったら言え」

「絶対に・・・教えない」

 右手を顔から離し、またレンの体を撫でる。

「ごぉー」

 ゆっくりと数え上げていく。レンの手をじっくりと撫でる。

「無駄です」

「よーん」

 次は脇から胸を、どうせだからと思いっきり揉んでおく。小さな胸だが程よい柔らかさがあった。

「っぃ! この・・・下種!」

「いいのか? 本当に死ぬぞ。さーん」

 胸から滑らかな腹へ―――

「・・・ねぇ」

「にぃー」

 ただ撫でる

「ねぇってば! 教える! 教えるから!」

「いーち」

 わき腹へ―――

「なんで! 教えるって――――」



―――バン!



「―――!」

 レンの体から血は噴き出さなかった。結局水球は放たなかったのだ。

「最初からそう言え」

「・・・声? 私を・・・騙し・・・」

「泣くほど怖いなら最初から抵抗するな」

「酷いよ・・・うぅ・・・何で?」

「いいから説明しろ」

 急かせるためにまた胸を思いっきり揉む。

「っんふ! わかった! 言うから。治癒は水を使うから私とは―――」

「あぁ、もういいぞ。わかった」


「貴方。最初から知ってたのね?」

「水属性が元々得意で、それを用いる治癒を練習したら元々相性が良かった。訂正する所はあるか?」

「・・・無い」


 悔しそうに顔を背ける。

「もういいでしょ! 私は―――」

「次は法技だ」

「・・・知っているはずです。法技の意味する所を、家族を売るような事は私には―――」

「そうか。なら・・・耐えてみろ」

 我慢するのはやめた。


 彼女はどういう表情をするのだろうか?




 その行為がどういった事を理解していないのか、水球を見せた時よりレンは抵抗しなかった。

「・・・寒いです」

「当たり前だ、上着は邪魔だからな。そんな不安そうな目をされると・・・興奮するじゃないか」

 あてがうがまだ抵抗しない。

「そんなに私の体は・・・さわり心地がいいですか?」

「もういい。せめてもの気遣いのつもりだったんだけどな」

 あてがっていたもので一気に貫いた。小さな抵抗を感じたがそれもすぐに無くなった。


「いぃ!? あぁぁあ! 痛・・・い!」

「そりゃ痛いだろ」

 全部入ったところでレンは左手で治癒するのをやめ、これ以上自分が入ってこないように精一杯両手で拒絶を示していた。

「いた! 痛い・・・死んじゃう!」

「死ぬわけないだろ・・・」

 あまりの痛みに混乱しているのか、自分からとにかく離れようとレンは体を揺らし、仰向けなのに手足をばたばたさせていた。小さな抵抗は罪悪感よりも加虐心を煽り、火をつけた。もちろん覆いかぶさっていた自分が離れることを許すはずも無く離れた分だけすぐに引き寄せ、また叩きつける。

「ぎぃ! 血が・・・血が出てる・・・っん!」

「ん? あぁ、出てるな」

 乱暴にし過ぎたのか"破瓜"が原因かは分からないが"そこ"からは血が流れ地面に垂れていた。

「悪魔! こんな事され、たら、っふ、死んじゃいます!」

「悪魔って・・・最初にレンから俺を嵌めたんだろ?」

 別に何もされなかったら啓は何もしなかった。手を出した相手が悪かったのだ。体を動かしながらレンに問いかけて見る。

「最初から俺に手を出さなければ良かったのにな?」

「だ、だって、それは、ん!」

「喘ぐか喋るか、はっきりしろよ」

「それ、は、貴方が、やめっ、やめてよ!」

 喋りずらいようなので揺さぶるのをやめる。少し空しいものがあるので、手でレンの小さい胸を弄りながら続きを促す。

「ほら、言い訳があれば言え」

「それは貴方がフランに近づいた、ひぎぃ!」

 触っていた胸を強く捻り上げる。

「・・・どこが悪い。フランはお前の物だとでも言うつもりか?」

「そ、そんなに強く、んあ!」

「どうした? 早く答えろ」

「あ、貴方に、関係、ない! んあぁ!」

 また一気に叩きつける。

「止め、るんじゃ・・・っく」

「喋っても無駄だって分かったんだよ。何処が関係ない? 俺に手を出した時点でその言い訳は通用しない」

「も、もう、抵抗しないから、治癒だけ、させてよ」

「・・・ん? 腹は治っただろ」

「"そこ"が、すごい痛いの・・・」

 レンの視線の先は腹では無く、未だに血を流している部分に注がれた。

「そんなに痛いのか・・・」

「そう、だから、お願い!」

 このまま行為を続けても良かったと思うが、苦悶の表情を見るのも飽きたので治癒の魔法を使っておく。傷の場所はすぐに塞がったのか、それ以上血が流れてくる事は無かった。


「・・・はぁ・・・はぁ」

「これで大丈夫か?」

「私よりも・・・治癒が上手いじゃない。どうし、っ!」

 問題が無くなった様なのでまた再開する。

「そうか? まぁちょっと使いまくってた時期があったからな。自分でつけた傷を治してあげるのは大変だったよ」

 脳裏にはケルスと戦ったやせ細っていた動物が思い浮かんだが、すぐに振り払う。

「ん、あん、な、なにそれ?」

「ずいぶん余裕になったな」

「ね、ねぇ。どうしてこんな事をするの?」

 傷が塞がって痛みが引いたのか為か、レンは少し赤くなったような顔で自分を見つめて来る。先ほどまで浮かべていた苦悶の表情とは違い、どこかに艶やかさえ秘めていた。

「ただ"したい"だけだ」



 その答えに何かを考えているのか、レンは無言で自分にされるがままになり、しばらくするとその手を自分の肩に乗せ、足を自分の腰に絡めてきた。

「・・・痛みで狂ったか?」

「狂って、ない。気持ち、いい、から・・・」

 その言葉に・・・自分の心で何かが変わるのを感じた。一瞬でもこの女を自分の物にしてみたいと思ったのだ。



 ――――例えそれが、言葉の所々に殺意を纏った明確な嘘だと感じた物だとしても。

「そうか。それは良かった」

「・・・っん!」



 そして二人で一緒に果てた。



「はぁ・・・はぁ・・・ねえ。もう終わり? 終わったならどいてくれると・・・重いです」

 倦怠感からレンに覆いかぶさったままだったが、開放するつもりはまだ無かった。地面にその身をよこたわらせているレンの白い肌は興奮からかほんのり少し赤みを帯びていた。

「・・・ふ。まさか」

 自分の猛りはまだ納まっていない。


 ―――お前の真意も見てみたいしな。


 汗ばんでいるレンの体に舌を這わせていく。

「ふふっ、何がしたいんですか?」

 くすぐったそうに身を捩ったがレンは抵抗しなかった。次第に移動させていき小さな胸をじっくり舐める。

「お前は先ほどした行為の意味を理解しているのか?」

「わかるわけないでしょ? 拷問?」

 彼女の言葉を聞いて、抑えられないものを感じた。


「くくくっ! あっはっはっは!! 拷問? 確かに一種の拷問だな。くくく」

「・・・そんなに笑う事ないじゃない。なら何なのよ」


「親に教わってないのか? ・・・まぁ、どうでもいいか」


 ―――続きだ。



 レンはすでに暴れることをやめ、ただ受け入れていた。

「・・・っあん、ん、っふ」

 両手で細い体を抱きしめる。

「まるで猫の鳴き声だな! ははは」

「大昔に、っん! 絶滅した、幻獣の名前を出すなんて、ふぁ! どうしたの?」

 質問には答えずにレンの体を抱きしめる両手に力を少し込める。


―――まだか?


 するとレンも自分を抱きしめ返してくる。疲れきっている為、弱々しいがその手は掴んで自分を放さなかった。

「っねぇ、ケルス・・・させて」

「何を?」

 今頃だがやっている最中に他の男の名前を呼ばれるのも、なにか変な気分だなと思いながら、それを流した。

「私が、ケルスがっ、してるように動きたい」

「・・・やってみろ」


 揺らすのをやめ、レンに息を整えさせる。しばらく待つとレンが無言で起き上がり逆に自分を押し倒してきた。一旦抜けたが、レンがまたそこに腰を下ろしてくる。体勢は逆になり自分が濡れた地面に倒れているので、レンを見上げる形になる。

「っい、った・・・はぁ」

「慣れたか? よく自分で出来たな」

「褒められても、全然嬉しく、ないんだから」

 それからは無言だった。レンが抱きしめてくる事は無く、ただ地面に両手を付き、恐る恐る"そこ"に降ろした腰を動かしていた。

「遅い」

「っ! 待ってよ。まだ・・・」


―――紫の空気が自分の頭の左右に添えられた腕から地面に流れている。


「もういい」

「ひゃっ!」

 あまりにも遅いので下から勢いよく突き上げる。油断していたのかレンは体勢を崩し自分に上に倒れてくる形になった。

「っま、って! まだ、だ、め!」

「知るか。頑張れ」

 ただ思いっきり下から突き上げる。対面ではなく騎乗位も悪くはないなーと思いながら自分にしなだれているレンを見る。力が入れられないのかレンは必死に両手で、体を支えようとしているが、それが出来ずにただ自分の上に倒れてきた。

「大丈夫か?」

「わ、私の心配をするよりか・・・はぁっ、自分の心配をしたら、どうですか?」

「何がお前に出来るんだ? 黙って俺にされているがままのお前に」

 その言葉遣いにいらつきながら乱暴に突き上げる。

「ぐぅっ! あぁ! こ、これで!」


終わりです


 きっとそう言いたかったのだろう。自分はとっさにレンを抱きしめ地面を転がった。さっきまで倒れていた場所に、移動していなければ自分の胴体のほぼ中心にあるはずの場所に、先が尖った岩が飛び出した。



「これで・・・なに?」


「・・・な、んで? 何であれが」

 震えている。自分のしようとしていた事が失敗した事で、これから起こる事を想像しているのか。


 気にするな。そう言って自分の上に倒れていたレンを起こす。自分は地面の上に胡坐をしたような姿勢になりレンは自分の足の上に座っている形になった。

「可哀想に。あと少しで俺が殺せたのにな? 演技は完璧だったぞ」

「放して・・・放して!!」

 立とうとする。もちろん強く押さえ放さない。

「罰ゲームだ・・・死ぬなよ」




 自分の腕の中で、レンの体に10の穴が開いた。


つながってネーじゃねーかよ!

と思う人もいるかもしれませんがつながってます。

長くなりそうなので切ります。

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