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最底辺の悪魔は世界を見る~ペルセの旅路~  作者: ルゥナ
第二部 第十一章 ドゥローラへの裁き

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今後の動き

「一先ず、今週いっぱいは書類の処理や、代替講師達からの引き継ぎを行っていただく予定です」

「…やはり、そうなりますよね」


 学長の言葉に、ラウラは大きくため息をついた。

 無論、必要なのは分かっている。だが、分かっていても面倒なものは面倒だ。


 正直な所、魔界で散々思考実験やヴァーレアとの研究の話し合いをしていたので、早くそれを試したくはあった。だが、今週はそれも難しそうだ。


「まぁ…私も手伝いますから。なるべく負担をかけないように、こちらも動きますから」

「それはありがたいんですが…良いのですか?お手を煩わせてしまって…」

「今回の休職は、急ではありましたが、ラウラ先生のせいではありませんので」


 学長の言葉に、ラウラは驚いてしまった。学長自ら、自分の書類処理を手伝ってくれるというのか。

 しかもそこに、ほとんど抵抗を感じていないようだ。


 断ろうかとも思ったが、学長の真面目な顔を見て、止めるのを諦めた。

 ーーーこの表情の学長は、譲らない。長い付き合いで、それが分かっていた。


「何より、ラウラ先生と話したがる生徒は、多いでしょうしね」

「…まぁ」

「早めに終わらせれば、前倒しで通常業務に戻せますから」


 そう言われ、ラウラも否定できなくなる。

 自分が担任している、小学部の五年三組の生徒達の顔が、頭をよぎる。ミノトやダリス、その他の生徒も、自分を慕ってくれている。


 そんな生徒たちと、一刻も早くお話がしたい。教師としてのその想いまでも汲んでくれてるのは、非常にありがたかった。


「…ありがとうございます」

「全然。むしろ、もっと労ってやらなければならないところなくらいです」


 ラウラが頭を下げると、学長は穏やかに笑っていた。

 ーーー正直、レボルタなんかよりもこの人の方が、統治者としては格上なのではないか。そう思わされる程だった。


「で…話は全く変わるんですけど、ヴァーレア先生に入れ替わってもらっても?」

「え?構いませんが…なぜ?」

「少し、別件でお話したいことがありまして」

「はぁ…」


 いきなり学長から言われ、ラウラは戸惑った。先程までの温かい気持ちが、一気にふっ飛ばされた気がする。


 だが、学長の目は、先程と同じか、それ以上に真剣なものだ。ラウラは目を閉じ、自身の肉体をヴァーレアへと受け渡した。


「…何なんだろうね?」

「私にも分かりません」


 ヴァーレアにも心当たりがないらしく、精神世界で戸惑いながらも、表へと出ていった。

 ラウラの肉体でありながら、銀髪が薄い紫に染まり、ヴァーレアが表に出たことが分かるような状態になった。


「…何か、ボクに御用でしょうか?」

「入れ替わったようですね」


 ヴァーレアが戸惑いながら、学長を見つめる。学長はヴァーレアが表に出たことを確認すると、懐からタブレットを取り出し、画面を見せてきた。


 そこには、とある提案書類が掲載されている。それを見たヴァーレアは、精神世界に引っ込んだラウラと共に、目をパチクリさせるのであった。

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