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最底辺の悪魔は世界を見る~ペルセの旅路~  作者: ルゥナ
第二部 第六章 人間界の休日

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ぬいぐるみゲット

 クレーンゲームの取り出し口から、大きなぬいぐるみが出てくる。


 本当に、取れた。だが、これをもらってもよいのか。ペルセはどうすれば良いか分からず、出てきたぬいぐるみを見つめていた。


「す、すごい!!本当に取るなんて!!ペルセちゃん、本当に初めてなんだよね!?」

「え、う、うん…初めて、だけど…」


 大興奮した様子で迫ってくるミノトに、ペルセは戸惑いを隠せなかった。ミノトはぬいぐるみを取り出した。


 ーーー改めて見ると、大きい。ふれ合いランドで見た実物のウサギよりも、少し大きいくらいのサイズだろうか。


「これ、私の…?」

「そうだよ!ペルセちゃんが取ったんだもん、ペルセちゃんのものだよ!!」


 ミノトはそう言うと、ぬいぐるみをペルセに渡してきた。

 ーーーフワフワだ。実物とはかなり異なるが、触り続けていたくなる感触だ。


「…私が、取ったんだ…えへへ」


 何だか、嬉しくなる。ぬいぐるみを軽く抱きしめ、ペルセは頬を緩めていた。


「良かったね!ペルセちゃん!!」


 隣にいるミノトも、自分のことのように喜んでいる。その反応が、このぬいぐるみが取れたという事実を、現実であると認識させてくれる。


 ーーーこんな経験も、初めてだ。


「羨ましいよ〜。私、一度もクレーンゲームで商品取れたことないのに〜」

「…そうなの?」


 ミノトはペルセが抱きかかえるぬいぐるみを、羨望の眼差しで見つめてきていた。

 自分で渡してきておいて、何なのだろうか。そんなことを思いながら少し警戒していたが、ミノトはペルセからぬいぐるみを奪おうとはしてこない。


「私も次こそ、そのぬいぐるみを自分で取る!!」

「あ、うん。それはいいんだけど、お金大丈夫?」


 この勢いだと、ずっとミノトがクレーンゲームに張り付いたまま動かない、なんてことになりかねない。

 それに、先程スイーツ屋さんでミノトの財布の中身が少し見えたのだが、然程お金が残ってるようには見えなかった。


 ペルセの言葉に、ミノトは固まった。そして、震えながら自身の財布の中身を確認する。そして、少し悲しげな顔で、ペルセを見つめてきた。


「…あと、千ちょっと…」

「…別のやろっか。まだ、色々あるんじゃないの?」

「そうだね…」


 ミノトはクレーンゲームに未練を残しながらも、諦めることにしたようだ。

 財布をしまい、クレーンゲームから離れていく。


 次は、どんなのが待ち構えているのだろうか。ぬいぐるみを抱きしめ、ペルセはワクワクしながら、ミノトの後をついていった。

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