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最底辺の悪魔は世界を見る~ペルセの旅路~  作者: ルゥナ
第二部 第六章 人間界の休日

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クレーンゲーム〜ミノトの挑戦〜

 ゲームセンターの中は、予想していた通り、かなり騒がしい。しかも、人の声で騒がしいのではなく、あちらこちらか聞こえるゲームの効果音でうるさくなっている。


「ペルセちゃん、こっちこっち」


 隣でペルセを呼ぶミノトの声も、ゲームセンターの騒々しさにかき消されてしまいそうになる。だからなのか、ミノトはペルセの手を改めて握っており、小さく引っ張っていた。


 ミノトの案内に従い、ゲームセンター内を歩くと、大きな機材の前で止まった。


「…これは?」

「クレーンゲームだよ!」


 クレーンゲーム。そういうものがあるのか。


 中を見てみると、上方にはある程度の大きさのものを掴めそうな機械がぶら下がっている。その機械の下の方を眺めると、いくつかの可愛いウサギのぬいぐるみが置いてある。


 見た感じ、それなりに大きい。このぬいぐるみを、どうするというのだろうか。


「これはね、このアームを動かして、商品を掴むんだよ!」

「掴むの?この大きいのを?」

「うん!そして…」


 ミノトはそう言うと、アームの真下にある透明な筒を指差す。その大きさは、ぬいぐるみでさえ余裕で通りそうな大きさだ。


「ここに入れれば、ぬいぐるみをゲットできるんだよ!」

「え、持って帰っていいの?」

「この中から、このアームで摘んで取り出せればね!」


 このぬいぐるみを、持って帰れるのか。


 ーーーちょっと、欲しくなってきていた。

 先程、本物のウサギと散々ふれあったからだろうか。


「じゃあちょっと、やってみせるね!」


 ミノトはそう言うと、財布の中からお金を取り出した。やはり、タダではできないらしい。


 機材の正面についてるレバーの横に、お金の投入口があるらしい。ミノトはそこにお金を入れた。


「で、このレバー使って、アームを前後左右に動かして、と…」


 ミノトはそう言いながら、機械についてるレバーを横に倒す。すると、その動きに連動するかのように、アームが同じ方向へ動いていった。


「真上に、真上にこさせないと…」


 ミノトはアームの位置を調節している。できる限り、ぬいぐるみの真上に来るよう調節しているらしい。


 その表情は、エストラでも見たことがないほどに真剣だ。ペルセが何か口を挟むことさえ躊躇われる。


「よし、ここだーっ!!」


 しばらく調節した後、ミノトは手元にある青いスイッチを強く押した。いや、もはや叩いたに近い勢いだった。


 すると、アームが大きく開き、下へと下がっていく。


 次第に下へ、下へと。


 そしてついに、ぬいぐるみのある高さまで下がった。だがーーー


「あぁ〜ん、ズレた〜!!」


 ミノトが頭を抱え、大袈裟なほどに悔しがった。


 アームは、ぬいぐるみのすぐ隣の位置に留まり、空を掴んだだけだった。一度空を切ると、アームは再び元の位置へと戻っていく。


「…と、まぁこんな感じ。上手く行けば、中にあるこのぬいぐるみを取ることができる、ってゲームだね」

「ほぇ〜」

「でもまだ私の分が残ってるから、ちょっとやらせて」


 ミノトはそう言うと、再びクレーンゲームに向き直る。

 お金さえ入れれば、何回もトライできるのだろうか。


「…ミノト、それって何回できるの?」

「三百SC(エスコイン)で、3回できるよ。ちょっと集中する」

「あ、うん」


 ミノトはそれだけ答えると、再び先程と同じような真剣な表情になった。

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