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最底辺の悪魔は世界を見る~ペルセの旅路~  作者: ルゥナ
第二部 第六章 人間界の休日

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「は〜…楽しかった〜…」


 ふれ合いウサギランドから、ご満悦な様子のミノトが出てくる。ペルセも楽しそうな様子で、その後ろをついきていた。


 思えば、魔界で動物と接する機会はあまりなかった。だが、可愛い動物とふれ合うことが、こんなに楽しくて癒やされることだとは思わなかった。


「はー、はしゃぎ過ぎてお腹すいたな〜」


 ミノトはそう言いながら、自身のお腹を擦っている。

 時間を見ると、若干早いがお昼時と言っても差し支えないくらいの時間だ。ペルセ自身は然程お腹は空いていないが、お昼にしてもいいのかもしれない。


「ペルセちゃん、嫌いな食べ物とかある?甘い物とか」

「えっ?…うーん、別に嫌いじゃないけど…」

「おっ!じゃあさ、ちょっと行きたいお店あるんだー」


 ミノトはそう言いながら再びペルセの手を握る。だが、今回はミノトが空腹状態にあることもあってか、引っ張ってはきても走り出しはしなかった。


 先程よりもペースとしてはゆっくりだ。だが、ミノトの足取りは非常に軽快なものだ。


「ペルセちゃん、魔界だとどういう風に遊んでたの?」

「遊ぶ?」

「うん、お父さんとかお母さんとかと、こうやって遊んだりしてたんじゃないの?」


 ーーーそういうものなのか。

 魔界だと、動物とふれ合う娯楽施設を見かけることはなかった。もちろん、ショッピングや外食に行くことはあったが、基本は家の中で買ってきた玩具で遊んだりすることが多かった。


「…こうやってお出かけまですることは、多くなかったかな」

「え?そうなの?」

「うん。こうやって外でワイワイ遊ぶ、みたいなことはあまりやったことないかも」


 ペルセがそう答えると、ミノトは口角を吊り上げた。


 ーーー何だか、悪い笑顔だ。若干、嫌な予感がする。思わず、少し引いてしまう。


「み、ミノト?どうしたの?」

「ん〜?んふふ」


 恐る恐る尋ねても、ミノトは笑ってごまかすだけで、何も答えてくれない。だが、その表情は心底楽しそうであった。


「こりゃ、腹ごしらえしたら、またどんどん遊ばせないと、ってだけだよ!」

「え、えぇ〜…?」


 ミノトの瞳は、謎の決意に満ちているように見える。どうやら、ミノトの中でいらぬスイッチを入れてしまったようだ。

 先程のウサギふれ合いランドだけでも新鮮で、ペルセとしてはかなり楽しめたのだが。


「あ、見えてきた!!あそこあそこ!!あの店のスイーツ、絶品なんだよ!!」


 そう言いながら、ミノトはとある看板を指さした。ピンク色の、何だか可愛らしい看板だ。


 ミノトはその看板の方へと、歩みを加速させた。


 ーーーこの様子だと、しばらく解放してくれそうにない。ペルセは苦笑しつつ、そんなミノトに手を引っ張られ続けていた。

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