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最底辺の悪魔は世界を見る~ペルセの旅路~  作者: ルゥナ
第二部 第六章 人間界の休日

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入園

 結局、ペルセはミノトに引っ張られるがままで、しばらく歩かされた。嫌ではないが、ここまで強く引っ張られた経験はなかったので、少し戸惑った。


「ついた!!ここ!!絶対気に入るよー!!」


 ミノトは目的地に着いたようで、ようやく歩みを止めてくれた。ペルセはそう言われ、目の前の光景を見る。


 看板には、ふれあいウサギランド、と大きな文字で書かれている。その隣には、白や茶色のウサギのイラストが描かれている。


「…ウサギと、ふれあい…?」


 ーーーウサギ。

 魔界にも、ウサギという動物がいないわけではない。だが、多くは野生化しているうえ、魔力を纏ったせいで凶暴化している個体が多く、あれとふれあうというイメージはなかった。


「こっちこっち!!」


 そんなことを考えてると、ミノトがいつの間にか離れた場所にいる。ペルセは慌てて、ミノトのもとに走っていった。


 そこは、どうやら受付らしい。少し見上げると、窓越しに落ち着いた様子のおじさんがいた。おじさんは二人を見ると、少し驚いたように表情を変えた。


「おや…ミノトちゃんじゃないか!今日はお友達と?」

「うん!!子供二人で!!」

「そうか。じゃあ入園料は子供二人分で、六百SC(エスコイン)だね」

「はーい」


 ミノトはそう言うと、ポーチから財布を取り出す。


 お金を払わなければならないのか。その様子を見て、ペルセも同じように財布を取り出した。


 ペルセの財布の中には、千SC(エスコイン)の札が五枚入っている。その中の一枚を取り出し、受付の方へと差し出す。


「うぇ!?ペルセちゃん、出さなくっても私が払うのに…!」


 ミノトは焦った様子でペルセに声をかけてきた。

 だが、この方が話が単純ではないのか。ペルセは不思議に思い、首を傾げていた。


 すると、その様子を見ていたおじさんが笑い始めた。


「いいじゃないか、ミノトちゃん。あとでお友達に自分の分を返してあげれば」

「え、え〜…?」

「はい、これお釣りね」


 それだけ言うと、おじさんはペルセに小銭を四枚差し出してきた。ミノトは若干不満げにしていたが、おじさんはまるで気に留めていない。


 ペルセは、差し出されたお釣りを素直に受け取り、財布の中へとしまった。


「ミノトちゃん、ちゃんとその子に返してあげるんだよ?」

「わ、分かってるもん!!」


 ミノトはそう言うと、自身の財布から慌てて硬貨を三枚取り出し、ペルセに渡してきた。どうやら、百SC(エスコイン)を三枚で払うつもりらしい。


「…あんまり、気にしなくて良いんだけど…」

「ここでペルセちゃんに払わせたら、私お母さんに怒られちゃうもん!!」


 ミノトはそう言うと、半ば強引に、ペルセの手にお金を握らせてきた。


「ふふ…行ってらっしゃい」


 おじさんはそう言うと、二人を送り出してくれた。ミノトはすぐに気分を切り替えたらしく、元の笑顔に戻った。


「よし!じゃあペルセちゃん!行こ!!」

「だから引っ張らないでよぅ!!」


 そう言いながら、ミノトは再びペルセの手を引っ張る。


 ーーー相変わらずの勢いと、マイペースさ。どうにも、ミノトのこのテンションには慣れる気がしない。ペルセは必死に、ミノトについていった。

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