ミノト合流
ミノトから指定された集合場所へと向かう。行く道中、自分と同じように、子供のグループがが町中を行き来しているのも目に入る。
全員ではないにしても、学校が休みだと遊びに行く子供も多いのだろうか。
ーーーこれが、人間界の小学生の暮らし、というものなのか。
少し不思議に思いながら、集合場所へと向かう。
集合場所は、エストラからそう離れてない場所にある、小さな公園だった。滑り台、ブランコ、砂場、登り棒、一通りの遊具は揃っている場所だ。
公園内を見渡すが、親子連ればかりで、ミノトの姿は見当たらない。時計を確認しても、集合時間まであと数分ある。ペルセは空いてるベンチに腰かけ、少し待つことにした。
何の気なしに公園内を眺めてると、自分より幼い子供が砂場で砂遊びをしていたり、ブランコを勢いよく漕いでいたり、滑り台ではしゃいでいる光景が目に入る。そして、保護者と思われる大人たちが、それに付き添ったり、後ろから見守ったりしている。
魔界では、自分が公園などの場所に行ってなかったこともあり、このような光景を見るのも初めてだった。
自分を育ててくれてる魔界の大人たちに、特に不満はない。だが、魔界に帰ったら、少しねだってみるのもいいかもしれない。
ペルセは目の前に広がる光景を見て、そんなことに思いを巡らせる。
マールや実母のデメナは、一緒に遊んでくれるのが容易に想像できる。一方、ハイーラはハラハラしながら眺めてそうだし、実父のクロニオスは何も言わずに見守りながら、危なくなったら即座に抱えてくれそうだ。
ーーー誰と行っても、楽しそうだ。思わずペルセの頬がゆるむ。
「ペルセちゃん!!」
そんな穏やかな想像を切り裂くような、黄色い声が響いた。声のする方を見ると、そこにはポーチを持ったミノトがいた。
時間を見ると、時間ギリギリだった。
とはいえ、間に合っているので、特に何も言う気はなく、ペルセは立ち上がった。
「お待たせ!!待った!?」
「ううん、そんなに」
ミノトの息があがっている。明らかに、走ってきたのだろうか。思えば、エストラでもミノト一人で登校してきた場合は、遅刻ギリギリだった。
ダリスの話では、ギリギリまで寝ていて、母親に起こされてもなかなか起きない、という話だったが、本当だったのか。
「よーし!じゃあペルセちゃん!!行こっか!!」
「うわ、ちょ、引っ張らないで!?」
ミノトは自身の息を整える時間も設けることなく、不意にペルセの手を引っ張る。いきなりのことで、ペルセは思わずバランスを崩しそうになる。
ーーーミノトには、体力の限界というものがないのだろうか。そんなことを思いながら、ペルセはミノトに引っ張られていった。




