02_05_04
カイザーファウンテンエリアまでの草原エリアを走るマガネ。たった一人で走り抜ける爽快な気分に浸り、バイクモードで駆け抜けていく。途中走っていた鹿の群れを抜き去り、なだらかな傾斜を飛び越えると、蒼天に薄く白い靄が流れて覆いかぶさって来た。
「ひゃほーい!」とレースのことなんかしばし忘れて、マシンを走らせるマガネの鼻に、つんとした硫黄の刺激臭が漂ってきた。
目の前に広がる荒涼とした石灰岩の高原。マガネは気を取り直すと、カイザーファウンテンエリアへ向かってマシンを加速させると、草原の上をすべるように覆ってきた白い靄がマシンともどもマガネを包んでいく。
「オセロット!他のメンバーがたどったルートの足跡を!」
というと、モニター上に、カイザーファウンテンエリアのマップが表示され、ナビにそのルートの足跡が上塗りされていく。
今までのエリアに比べて、ティナのマーカーをはじめ、他のライダー達の進行もずいぶんゆっくりと行ったり来たりを繰り返しているように思える。
それだけ、間欠泉のタイミングが障害になっているってことか?
ポイントゲットとエリアのクリアの連絡が着ていないことから、ビフやティナもまだこのエリアから抜けてはいないことが分かる。ティナが足跡を残した中央路をたどろうとしたエンディとカインも、苦戦しているようだ。ルートをやや迂回して、ラップ差が開き始めている。
「オセロット!推奨ルート!」
モニター上マップに複数のルートが表示される。
目標は、やはりティナとビフだ。ルートはティナのたどったルートを追跡する形で向かう。
「ティナに追いつけるかな…」
ボソッとマガネが言うと
「ビギナーズラックがあれば」
と即座に答えるオセロット。いったな!とマガネがむっととなって。
「ひでえなあ!俺だって少しは…」
と言いかけたところに警告表示が現れた。白い靄がはけていき、視界が広がっていく。
カイザーファウンテンエリアが近い、緑の草原と木々の向こう、バイソンの群れが横断していくその先に立ち込める白い水蒸気。そして、草むらの向こうに、白と茶色が混ざり合ったような荒涼とした台地が姿を現した。青い空の下でも、枯れた大地のすさんだ雰囲気がマガネに伝わり、思わずマガネは緊張した面持ちに変化した。
オセロットのモニターではカイザーファウンテンエリア中央につながるルートがマップに集約されると、そのルートに間欠泉の警告表示が一気に出現し点滅する。
もう、他の仲間はあの先に向かっている。
そう思ったマガネは、前方を向くと、オセロットが「安全な迂回ルートも推奨ルートに含めますか?」と聞いてきた。マガネは一瞬むっとしかめっ面を浮かべると、挑戦的な笑みを浮かべた。
「ビギナーズラックに乗ってやる!」
と叫んでアクセルをふかし、水蒸気が立ち込めるエリアに向かって加速していった。




