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ビーストライダー・マガネ【鋼】  作者: 時波彷徨
1章  ~ビーストライド~
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17

 今日の部活も終了し、学校のロータリーに向かうマガネ。


 帰りのスクールバスはすでにバス停に止まっていた。

「レギュラーは取れそうかい?クォーターバック?」

 運転手がいつものように声をかけてくる。マガネは「もちろん!順調さ!」と親指を立てて返す。そのまま奥に向かって席に着くと、発車の合図が鳴り、スクールバスがゆっくりと走り出した。


 流れていく風景を見つめているマガネ。今週末の選抜試合、うまくいく自信が自分の中で高まっているのが分かる。でも、高揚感があまり上がらないのは、やっぱり、ティナとビフの件があるからだろう。


 もう、乗らないって決めたのに…


 心が揺らぐマガネ、ビーストライドをしなくなって、もう何年になるだろう…、

 手助けに入る、つったって、乗らなくなって何年もたつ自分が、簡単に戦力として参加できるような甘いレースじゃないことは、かつてポケットライドをしていた自分もよくわかっている。

 それよりも、今やっている部活だって、ほんとにレギュラーが取れるかもわからないのに…

 そもそも、ハイスクールにはいってからは?アメリカン・フットボールはあくまで学生の間のただの部活でしかない、これから自分は何の分野で、どんなことをやればいいんだろうか?

 得意な学科があるわけじゃないし、なにかやりたいことや、将来の姿も、今は何も見つからない…。


 ルートが見えない…。


 走るバスの窓の外は、秋口に差し掛かった緑がその装いを変えつつある。


 マガネはぼんやり流れる景色を見つめていると、後ろの席の会話が聞くともなしにマガネの耳に入ってきた。


「まじまじ?ビーストライドの活動自粛って?」

「部長のユアンがケガしたのが、ちょっと大ごとになっているらしいぜ、部長がいなくなると、部員数がな、確か活動規定が5人だろ?」

「でも、復帰したらもとに戻るんだろ?」

「次決まっている試合自体を行うことが無理だとなあ…今期はもしかしたら、部活動自体自粛するかもってさ」


 昨日、テムジが言っていたことだ。

 活動自粛って、部活自体ができなくなるってことか?

 マガネはじっと聞き耳を立ててまんじりと考える。

 コースで見たティナの姿が蘇る。


「別に、気にしないで…」


 マシンにまたがって走っていくティナの後ろ姿を思い出しながら、ぐっとこぶしを握った。


「だからって…どうしろってんだよ…」



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