67.西へ
次の朝俺は教会で目を覚ました。レナさんに最後の別れをいい、レナさんも涙もろいのか少し涙目で俺に大きく手を振って見送ってくれた。
俺は準備を整え大通りを南に歩いた。南門前の詰所でザックさん達兵士が整列し、胸に拳を当てて敬礼をしてくれた。
「さとしくん、いつでも来てくれよ。ここはもう君の街でもあるんだ。」
そこにホークが走り込んでくる。ホークはもう宮殿で貿易の勉強をしているらしい。
「さとし。これを持って行ってくれ。」
渡されたのは魔獣の燻製だった。
「いいのか?こんなにいっぱい。」
ホークは頷く。
「まあな。何の恩も返せないが、日持ちするから持って行ってくれ。また来てくれるんだろ?」
俺はホークに拳を向ける。ホークはその拳に自分の拳をぶつけた。
「ああ。俺がヤバい時は助けに来てくれよ。」
ホークはああ。と最後に頷いた。
「勿論だ。ここの兵達を鍛えて、全員で行ってやる。」
ザックさんも親指を立ててニコリと笑った。
俺が門の前に立つとガラガラとチェーン式の城門がゆっくりと上に上がっていく。皆がそれを一緒に眺めている。
「ねえ・・ちょっと・・ちょっと、待ちなさいよ。」
リンダが突然走り込んできた。
「ハア・・ハア・・私も付いていくわ!」
・・・・・
暫しの沈黙が訪れる。
「・・・・はぁ?」
リンダはしっかりとした装備に大きなリュックを背負っている。
「だから連れて行ってって言ってるのよ。」
俺は呆れた声を出す。みんな呆然としている。
「なんでそうなるんだよ。結構キツイ旅だぞ?」
リンダは全く引き下がらない。
「さとしは今から本物のホムラ様に会いに行くって聞いたわ。ほんとかどうかも眉唾だけど私も行ってみたいのよ。それに上の大陸までいくんでしょ?」
ホークは後ろから俺に話しかけた。
「すまん。リンダはこういうと聞かないんだ。考古学も詳しい。役に立つと思うのだがどうだろうか?」
どうだろうかって・・・。俺は顔を顰める。
「何よ?ダメなの?役に立つわよ?」
俺は頷きホークを見るが苦笑いしているだけだった。
「じゃあ行こうか。リンダ。」
「はい。行きましょう。」
俺達は街に向かい手を振った。
「さとし、その方は北の王国パルディアの第3王女殿下だ。粗相はするなよ。」
俺が最後にホークを顰めた表情で見るが無情にもホークはやはり苦笑いを浮かべるだけだった。
目だけはどこか悲しさと寂しさが滲んでいた。
「さあ。行きましょう。ここからずっと西に向かったところにサラマンドラを祀った祭壇と村があるわ。その更に西に小さな開かずの家があるっていう話よ。」
「家?家なのか?祠とかじゃなくて?」
リンダは俺をじっと見る。
「そう。家よ。古いレンガの家で扉は閉まっているらしいの。盗賊がその家を破壊しようと鶴橋で叩いたらしいわ。その盗賊は突然空まで火柱を上げ燃えて消えてしまったそうよ。眉唾なんだけどね。」
しかし眉唾多いな。
「リンダはあっちの赤い光は見えるか?」
俺はその方角に指を指す。リンダは手をバイザー代わりに目を細めた。
「いいえ。何も見えないわ。さとしには見えるの?」
「ああ。見える。まあ西の方角だから行ってみようか。」
リンダは頷き先に歩き出した。
暫くまた野宿生活が始まった。只、1人と違うのは交代でしっかりと眠れる事だ。強さに関して俺はリンダを信用しているしリンダも俺を信用し、しっかりと眠っていた。
魔獣の討伐も随分と楽になる。魔獣やモンスターの分布も異なり始めスケルトンが初めて現れだした。
赤砂にレンガのような遺跡群がちらほらと見え始めた。
黒いスケルトンを2人で漸く討伐すると、暫くはそこに骨が転がっていた。が、待っていると少しづつ消えて無くなった。
「モンスターは直ぐに消滅するはずなんだけどな。」
リンダの話だと魔獣とモンスターの狭間が存在するらしい。元は人間だった魂の残滓があるとかないとか。
更に何日か進んでいると赤い光は太い柱のように見える。俺とリンダが遠くに村のような建物を確認した時にはもう既にこの世界に辿り着いて2か月経過していた。
俺はレベルが10に。剣スキルも5になりしっかりと剣技、剣閃一斬を習得する。いつの間にか光の魔法がレベル2になっている。
リンダはレベルが16に。剣のスキルは3。格闘スキル5、火の魔法はレベル5になりファイアウォールという火の壁の魔法を覚えた。その他、とんでもスキルを覚えた。
炎撃はおそらくガルバルの時に使ったアレだろう。バンバン殴ると直ぐにMP切れを起こしそうだ。
実際に起こしていたし・・。
リンダが村を指さし、俺の肩を叩いた。
「村よ。いきましょう。さとし。」
「ああ。行こうか。」
さとし編 2部 終了。
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川岡さとし レベル10
光の戦士
剣士
拳闘士
棒使い
HP 42/42
MP 34/34
攻撃力 27 +31
防御力 25 +60
敏捷性 27
魔法力 19
魔法防御 14 + 7
装備
鋼の剣 攻撃力に+10 転移者補正+5 剣技 +16
魔獣革の鎧E 防御力に+14 転移者補正+7 魔法防御に+ 3 転移者補正+1
魔獣革の籠手E 防御力に+10 転移者補正+5 魔法防御に+ 1 転移者補正+0
魔獣革の脛当E 防御力に+10 転移者補正+5 魔法防御に+ 1 転移者補正+0
魔獣革の帽子E 防御力に+ 6 転移者補正+3 魔法防御に+ 1 転移者補正+0
魔獣革の盾E☆ (盾に攻撃が当たった時のみ)
防御力 +10 の追加防御 防御力 転移者補正+5
魔法防御 +10 の追加防御 魔法防御 転移者補正+5
スキル
棒術 レベル1
剣術 レベル5 剣使用時 攻撃力+8 神の血統 ×2
剣技 剣閃一斬 (MPを10消費し敏捷を1.5倍に高める一刀)
格闘 レベル4
投擲 レベル1
神の血統 全ステータス1.5倍
レベルアップ時上昇したステータスに1.5倍成長補正
神の血統 全スキル 2.0倍
スキルレベルアップ時 上昇したスキルに2倍 補正
転移者補正 武器防具 1.5倍
身に着けた武器防具に 1.5倍補正
光魔法 レベル2
キュア HP20回復、状態異常回復 消費MP3
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リンダ レベル16
剣士
格闘家
魔導士
HP 49/49
MP 36/36
攻撃力 17 + 21
防御力 17 + 34
敏捷性 18
魔法力 32
魔法防御 12 + 5
装備
鋼のグローブ 攻撃力に+ 6 素手時+ 15
魔獣革の鎧E 防御力に+ 14 魔法防御に+ 3
魔獣革の籠手E 防御力に+ 10 魔法防御に+ 1
魔獣革の脛当E 防御力に+ 10 魔法防御に+ 1
魔獣革の盾E☆ (盾に攻撃が当たった時のみ)
防御力 +10 の追加防御 防御力 転移者補正+5
魔法防御 +10 の追加防御 魔法防御 転移者補正+5
スキル
剣術 レベル3
格闘 レベル5
闘技 爆連撃 (拳を繰り出す3秒間敏捷1.5倍)消費MP10
魔法
火の魔法 レベル5
ファイアボール 火の玉を出す 消費MP3
ファイアウォール 火の壁を作る 消費MP6
魔法物理複合技・魔族用武技
炎撃 (拳に火を纏わせる武技)魔法力ダメージ+物理追加ダメージ5 消費MP4
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