第二十九話 難易度レベルMA……X…………?
お待たせ致しました、第二十九話です。
次回からはフィオーネ以外のキャラクターも出てきて会話も増える……予定です。
さてと、それじゃあ本題に入ろうかな。
そもそも、私がこの本を借りた目的が御守りを作ることだからね。
作らないと本末転倒だよ。
私がこれから作るのはテオ兄様とフェリ兄様の御守りだ。
王子なんて危ない立場にいるし―聞いた話だと二人共王太子候補らしい―おまけに2人のあの整った容姿は…えぇと、その、狙われやすいし。
様々な可能性を考えて、2人に何か身を守るものをあげたいな、と思いましてですね。
それで、魔道具を作ろうと思ったのだけど。
「……できない」
フィオーネ、絶賛苦戦中でございます。
今現在、目の前には魔法付属を失敗して崩れた魔石の残骸が六つ分。
無色の魔石に光属性の魔法でゲームで使うような万能結界と治癒、それから解毒を付属したいんだけど。
魔法のイメージは半径1mに結界の魔法陣が浮かびあがって相手に攻撃をはね返す。
はね返す攻撃は、テオ兄様とフェリ兄様に害をなすもの。
治癒と解毒は、もしテオ兄様やフェリ兄様が不注意の怪我をした時や暗殺で毒をもられた時の為。
んー、何がダメだったのかな?
取り敢えず無属性の魔石を作って鑑定してみようか。
魔力を圧縮して……できたら鑑定っと。
──────
魔石《無》魔力総量︰500
無属性の魔石。
無属性の魔術・魔法を付属するのに適している。
他の属性の魔術・魔法を付属するのには適さない。
製作者:フィオーネ・レンジア
──────
見ました? 奥様。
他 の 属 性 の 魔 術 ・ 魔 法 を 付 属 す る の に は 適 さ な い で す っ て !!
道理で失敗する訳だ。
付属できるのは無属性。
そして私が付属しようとしていたのは光属性。
そりゃできないわけだ。
むしろ出来たら怖いわ。
またロンドさんとカミルに泣きつかなきゃいけないところだったわ。
……できかねないから怖い。できる可能性を否定出来ないところが怖い。
だってそんなことがうっかり他人に知れたら私、被検体確定だよ?
他の国がきっと血眼になって私を捕まえにくるよ?
冗談抜きで命の危機です。……いや割と本気で。
まぁ、できない理由もわかったし、光属性の魔力で魔石を作ればいいんだよね?
作るのは初めてだけど……無属性の魔石を光属性の魔宝石に出来たんだし、出来るはずだ。
……たぶん。
光属性の魔石ー、万能結界付属ー、治癒魔法付属ー、解毒魔法付属ー、と心で念じてぎゅっと魔力を手のひらに集めると、ぽつりと五百円玉サイズの魔石が二つ落ちる。
さてさて、うまく出来てるかなーっと。
──────
魔石《光》魔力総量︰500
光属性の魔石。
万能結界〖使用魔力50〗、治癒魔法〖使用魔力15〗、解毒魔法〖使用魔力15〗が付属されている。
治癒魔法、解毒魔法については怪我の容態や毒の種類によって使用魔力が増える。
表示されているのは最低使用魔力である。
庇護対象であるテオドールとフェリドールの身に危険が迫った時のみ魔法が発動する。
製作者︰フィオーネ・レンジア
──────
よしよし、首尾よく出来てるぞ。
やはり、作ると同時に魔術や魔法を付属してしまえば、自分の魔力総量が魔石の魔力総量の2乗を超えていなくても付属できるんだね。
魔道具技術書を見てみれば、推測で魔石の魔力総量を上回らなければならない理由は、自らの魔力が魔石の魔力と反発するからではないか、というのが一般論の様だ。
……あれ?
それって、魔石を自分の魔力で作った私には関係無くない? もしかして無駄な努力だった? 私の推測ハズレ?
……まぁいいか。
魔道具出来たし!
魔道具製作回でした。
……ところで、以前に投稿した小説にスペースを入れたいのに編集し直そうとしても直らないのですがあれはいったいどうすればいいんでしょうか?




