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第十四話 はじめてのおかいもの

あけましておめでとうございます。

今年も一年よろしくお願いします( *・ ω・)*_ _))ぺこり




 おはようございます。フィオーネです。


 昨日は魔力量と適性属性を測定したんだけど、テンプレばかりでとても楽しゅうございました。罪悪感は気付かないふりでお願いしますそうじゃないとしんでしまいます。


 なんでも随分前に既に魔王様がテンプレをしていたそうだから私は厳密にいうと二人目らしい。

 その時一緒にいてその瞬間を目撃したのはジェイドさんとロンドさん。

 魔王様の時でもここまで大破はしなかったとはジェイドさん談である。誠に申し訳ありませんでした。だが反省はしていない(キリッ)


 どうりで驚かないわけだ。

 二回目だもんね、同じ手はききません。

 何故かカミルさんも驚かなかったけど、本人に聞いてみて理由が判明致した。


 彼、本当にスルースキルをもっていたんです。

 しかもレベルMAX。本当に驚いたよ。

 鑑定してごらんと言われて言われた通りに鑑定すると、スキルのところに『スルースキル(Lv.MAX)』の文字が。

 かなりユニークで取得条件は不明だけど、本当に存在するらしい。

 流石変人の巣窟と言われる黒部隊。副隊長の名は伊達じゃない。称号の欄にあった苦労人とMr.不憫の文字が涙を誘発した。カミルさん、頑張って生きてください……。

 思わず何があったのと聞くとイイ笑顔で聞きたい? と聞かれたので、何があったかは私の精神衛生上にも良くなさそうだし、それ以上は辞退させていただいたが、あんなに優しい彼にあんな顔させるなんて黒部隊の隊員の皆様は一体何をやらかしたの。

 私のスルースキルなど、所詮紛い物だったことをここで謝罪しておきます(ガクブル)


 さて、現実逃避はこれくらいにするとして。

 部屋を出ると1人のメイドさんが私を待ち構えていたのは一体どう言う事ですか(困惑)

 これをしたのはジェイドさんですか? ロンドさんですか? カミルさんですか? アコニットさんですか? ないとは思うがもしや魔王様ですか?

 もしアコニットさんが命令したのならこれから始まるのは立派なメイド(使える駒)育成計画なのだろうか。私なにかしたっけ(震え声)

 こういうのは、一言何か言ってもらわないと困るんだけどなぁ……。



 「えっと、どちらさまですか」


 「はい、私は主様に本日フィオーネ様にお金の使い方を教えるようにとのご命令でまいりました、メイドのリリーと申します」


 「えっと、おねーしゃんのあるじはだれですか?」


 「ジェイド様です」


 「……わたしにおかねのつかいかたをおしえてくださるんですか?」


 「はい。そのように伺っております」


 「……りりーしゃん、よろしくおねがいします」


 「はい、フィオーネ様。本日は街に出てフィオーネ様のお買い物にお供させていただきますので宜しくお願いします」



 なんだかとっつきにくいメイドさんだ。

 それにしても、ジェイドさん過保護すぎます。

 まさか、私にメイドに頼んでまでお金の使い方を教えてくれるとは思いませんでした。

 リリーさんは藍色の髪を後ろでお団子にしてメガネをかけたクール系の素敵なお姉様です。とっても素敵な目の保養。



 「本日は城下の大通りに行ってお金の使い方を学ぶように仰せつかっております」


 「えっと、でもわたし、おかねもってませんよ……?」


 「その点に関しては主様に5000ベル程頂いているので問題ありません。他になにか質問はございますか?」


 「ありません」


 「それでは、朝食を食堂に食べに行きましょう。夜着から着替えて頂けますか?」


 「はい」


 「手伝いは必要ですか?」


 「いりましぇん」


 「畏まりました。部屋の外で待っております」


 「はい」



 そして、また寝室に戻って扉を閉じました。

 なんか疲れた。一気に疲れた。リリーさんってばすっごく真面目な人だね。なんかこっちまで畏まっちゃうよ…。

 何買うんだろなーと思いながら、部屋の隅においてある大きいクローゼットオープン♪

 この中の服は、昨日私が着ていたワンピースを選んだ時に一緒にならべてあった服だ。

 どうやらジェイドさんが買っていたらしい。気付かなかったよ、いつの間に買ってたの……。


 その中からフリルのエプロンとセットの水色の裾がふんわりしたワンピースをチョイス。

 アリス風に太いボーダーのニーハイと黒いパンプスを履いて、最後にエルザさんに貰った赤いリボンのカチューシャを頭につけて準備OK。幼女ってこういう所が楽だ。多少派手でも目立たないし今のうちならどんなにフリフリの遊び心満点な服装だってあらあら可愛いこと、で済まされるので非常に楽しい。化粧とか髪をいじらなくてもいいのですごく楽。幼女バンザイ。


 ガチャッとドアノブを無属性魔法で回して──因みに私はまだ小さくてらドアノブに手が届かないので、ドアを開けたり閉めたりする時は、いつも魔法でドアノブを回している──外に出ると変わらず立って待っていたリリーさんに声をかけて、朝ごはんを食べに行ってきまーす!!




✳✳✳✳




 さて、朝ごはんを食べ終わってやってきました大通り!

 お城の門番さんに噂のちびすけと呼ばれて少しショックなフィオーネです。

 ちっ、ちびすけじゃないもん。まだ幼いだけだもん。そのうち竹みたいににょきにょきのびてやるんだから!


 リリーさんが連れてきてくれたのは、大通りのお菓子屋さんでした。

 お菓子屋さんといっても、ケーキとかはなくて、あるのはキャンディーばっかりだ。飴の専門店なのかな?



 「フィオーネ様には、ここでお買い物していただきます。ここのお店は王都でも一二を争う名店なんですよ。因みに成人する150歳までは、どのお店でもお菓子は半額になるんですよ」


 「はんがく!!」


 「はい。だいたい大きな飴玉一つが50ベルほどいたしますから、半額ですと25ベルほどになります。予算は5000ベルですが、今日から来月までこれでお菓子などを買うようにと言われているのでよく考えて使ってくださいね」


 「はーい!」



 大きめの飴玉一つが50ベル……やっぱり砂糖って高いのかな?


 因みに渡してもらったお財布には大きな銅貨3枚と、中くらいの銅貨2つ枚に小さな銅貨が10枚入っていた。

 聞いてみるとお金の価値はこうなっていた。


 小銅貨………100ベル

 銅貨………500ベル

 大銅貨………1000ベル


 他にも石貨、鉄貨、小銀貨、大銀貨、小金貨、大金貨、白金貨があって、それぞれの価値は


 石貨………1ベル

 鉄貨………10ベル

 銀貨………5000ベル

 大銀貨………10000ベル

 金貨………50000ベル

 大金貨………100000ベル

 白金貨………1000000ベル


 となっている。

 そして、だいたい平民の一般月収が10万ベル~20万ベル前後、城の隊員だとだいたい30万ベル~50万ベルくらいだそうだ。

 って、私の1ヶ月のお菓子代に平民の一般月収の20分の1も渡しちゃっていいのかな? と思っていたら、何とこれでも少ない方らしい。


 子供のために1万2万かける親はざらにいてむしろ5000ベルはかなり少ないほうらしいのだ。

 何なの!? 自分の月収を10分の1も子供にかけるってそれ生活できんの!? ……と思ったら普通は成人すれば子供がてきた時用に貯金するものだし、子供ができると友人や親戚が出産祝いにあれこれくれるのでそこまでの負担にはならないらしい。平民だと自営業の者は共働きの家も少なくないらしいし。


 おそるべき魔族の親バカぶりに驚愕しながら、お店に並べてあるキャンデーをポイポイとお買い物かごに放り込んでいく。

 設定金額は1000ベルにしておく……まぁ、半額になるので500ベルだね。

 えーと、小さい飴玉は40ベル、大きな飴玉は50ベル、小さな棒付きキャンデーは60ベル大きな棒付きキャンデーはちょっとお高め80ベルっと……。

 うん、これくらいかな。


 私はお買い物かごはこんな感じになった。


 ・小さな飴玉(40ベル)×3個 120

 ・大きな飴玉(50ベル)×3個 150

 ・小さな棒付きキャンデー(60ベル)×5個 300

 ・大きな棒付きキャンデー(80ベル)×5個 400


 しめて970ベルなり~っと。

 これが半額になるから485ベルだね。

 うん、上出来じゃないかな。


 てくてくとレジのお兄さんに飴の入ったお買い物籠と半銅貨を差し出す。



 「おかいけいおねがいしますなのー。970ベルのはんがくで485ベルになりますなの。はんどうかを出すから、15ベルのお釣りになりますなのー」


 「お会計だね。えーと40、40、40、50、50、50、60、60、60、60、60、80、80、80、80、80、………970ベルで、半額だから…485、おっ、おちびちゃんよくわかったな! はい、お釣りの15ベルと商品な、おまけに飴玉ひとつ付けといたから大事に食べてくれよ!!」


 「ふわ、ありがとなのー。だいじにたべましゅ」


 「おう、またきてくれよなー」


 「あい! バイバイなのー」



 またチビって呼ばれた……。そんなに私小さいか? ……まぁいいか、気にしない。私は気にしないぞ……!!


 ちょっとお買い物遊びにめざめた子供ふうに言うと偉いなーと褒めてくれて、そのおかげかおまけに飴玉ひとつ(しかも大きなやつ)を貰えてラッキー♪

 店員さん(マスター)、おちびちゃんって呼んだことは飴玉に免じて帳消しにしよう。次回もよろしく頼む。


 レジのお兄さんにぶんぶんと手を振って店を出るとリリーさんを探した。

 どうやらお店の扉の前で私のお買い物を見ていたらしいリリーさんが私がお会計を済ますのを見て私の方にやってきたと思ったら、次はお城に帰っていろんな場所を案内してくれるらしい。



 「さて、帰りましょうか」


 「はーい」



 そう言うと手を差し出してくるリリーさん。

 どうやら手を繋いでいいらしい。わーい、美人と手を繋いで歩けるよ、羨ましいかふはははは!!


 ところで、朝と態度が違うのは気のせいじゃないよね?

 ……ま、いっか。



 お城かー、昨日は魔力とかを測りに行った、黒部隊……そう言えば、なんで黒部隊だったんだろ?

 王直属の魔術師部隊だったよね。青部隊じゃダメだったのかしらん?


 今度ジェイドさんに聞いてみよーっと。忘れなかったら、だけど。




因みに、メイドを用意したのがカミルなら常識を片っ端から教えてくれる、ロイドなら1日黒部隊で魔法訓練、魔王様なら一日中エンドレスで淑女教育、アコニットなら立派なメイド(使える駒)になるように知識をエンドレスでみっちり詰め込まれる、でした。


カミルさん以外ろくなのがない。

淑女教育はまだましなように見えるけど、一日中はかなりキツイです。

ジェイドさんで良かったね、フィオーネ。


2017/03/11 加筆修正

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