第十一話 私のステータス part1
お久しぶりです、題名を『紅の魔術師~異世界転生した私は魔術の力でこの世界を生き抜こうと思います~』から『紅の魔導師~異世界転生した私は魔法の力でこの世界を生き抜こうと思います~』に変更させていただきました。これからもよろしくおねがいします。
ふっと体が沈む感じがしてすぐに意識が浮上する。
「しあないてんじょーだ(知らない天井だ)」
一度言ってみたかったんだ。
異世界に転生して、目を開けたら…っていうシチュエーション。
まさかそんなシチュエーションに自分が遭遇するなんて思ってもなかったけどね。もともと、アニメやマンガ、ゲームなどが好きだったが、とりわけネット小説が好きで、転生もののファンタジー小説を手当り次第読みまくった。
その時に憧れていたシチュエーションがいま目の前に!!
……実現するなんてこれっぽっちも思っていなかったけどね。
私も転生できたらなぁ〜って、ネットをあさって覚えた石鹸のつくり方や、天然酵母パン、チーズ、生ハム、ベーコン、パンチェッタなど、おなじみのおいしい保存食シリーズ、味噌、醤油、砂糖などの、転生したら自分でつくらないと食べれないよねシリーズの調味料のつくり方なんて今の日本で役に立つことなんてそうそうないだろう。
それが本当に役立つことになりそうだなんて、思ってもいなかった。
ほんっと、人生って何があるかわかんないね(遠い目)
それで、ここはどこだろう?
たぶん、ジェイドさんが連れてきてくれたんだから、ジェイドさんの部屋か、私の部屋が決まって既にその部屋に連れてこられているか、どちらかだろうと勝手にあたりをつけてみる。ちなみに私が寝ているのは豪華なキングサイズのベットで天蓋つきだ。
目に入るクローゼットやタンスなども、サイズが大きく豪華なので、個人的にジェイドさんの寝室に寝かせてもらってるのかなー? と思っている。ここが自分の部屋とか、ちょっといろんなものが豪華すぎて気後れしそうだ。
そんなことを思っているとガチャリとドアが開いて、ジェイドさんがそろっと部屋に入ってきた。どうやら私の様子を見にきたらしい。静かに入ってきてくれて申し訳ないが、私はすでに起きている。気をつかわせてしまってもうしわけない。
「……っと、すまない、起こしたか。フィオーネ、まだ寝るか?」
どうやら自分が起こしたと思ったらしい。とりあえず、もう起きるつもりなので左右に首を振って否定しておく。
するとジェイドさんに「そうか、えらいな」と頭をなでられる。
……キツイよぅ。そんな生暖かい目で見ないで欲しい。
何度も言うが、私は見た目幼女でも中身は高校生だ。
私はあの名探偵くんではないのですよ、猫かぶりは無理です。彼の演技力、半端じゃないですよね。
転生ものの主人公は、きっと乳児期の授乳タイムを乗り越えると、のびのびと成長していくが、あれはきっと、乳児期の経験で羞恥心が麻痺してると思われる。っていうか、高校生にもなって幼女の真似事とか良くないと思うの、主に私の精神的に。
私のライフはもうゼロよ! って言いたい。こっちの世界じゃ通じないうえに、変人認定確定だから言わないけど。
「ここどこ?」
「フィオーネの部屋だよ。今日からフィオーネはここで生活してもらうことになるからね。ここにある物は好きに使うといい」
「……あい」
なんと、私のために用意されたお部屋でした。
なんでも、前に住んでいた人が退職してからこの部屋は全く使われていなかったらしい。置いてある家具なんかも全て前の住人が置いていくから使ってくれといって置いていってそのままだったそうだ。ずっと使われていなかった理由はここの寮が古く、ほとんどの人が新しい寮を希望して古い寮を嫌がるからだ。中はこんなに綺麗なのにね。キッチンやリビング、トイレ、私室、ロフトなどもある。(お風呂は共用のやつがあるらしい。もちろん男女別)そして驚くことになんとベランダもあるのだという。
……なんでそんないい部屋をたかが幼女に与えるんだろうね。
おまけにいろいろと高そうな物ががたくさんあるのですが、本当に3歳の幼女にこれらを使わせるおつもりですか?
正気の沙汰ではないと思うのですが。
「それと、フィオーネの魔力量と適性属性を調べに行こうと思うんだが、フィオーネは嫌か?」
「まおくりょーとてきせーぞくせー?」
「そうだ、魔力量は魔術が使える力の量のことで、適性属性はフィオーネが使える魔術の種類のことだ」
うん、私の思ってたやつと同じだな。
どうやって測るんだろう?
もし私が想像するようなやつなら水晶っぽいやつだな。
「どーやってはかうの?」
「魔道具で測るんだ。こう……透明な水晶がついていて、そこに触れると魔力量によって光の強さが変わって、光の色で使える魔術の適性がわかるんだ」
わーい、あったりー♪
楽しみだ! ものすごく楽しみだ! だってテンプレだよ? 自分の属性を調べるとか、自分の魔力量を調べるとか!
え? お前鑑定眼ですぐに分かるだろうって?
嫌だなー、様式美ですよ、様・式・美!!
「いくー! じぇぅっちゃい、いくー!」
「おおぅ、わかったそれじゃあ行こうな、フィオーネ。ほい、くつ」
「あいあとー」
ジェイドさんが私に靴を渡してくれる。
私がベットの端っこに座って渡された靴を履き終えるとジェイドさんが私を抱き上げて部屋をでた。
どうやらこれから測りに行くようだ。
楽しみだね、魔力量測定と適性属性調査。
うふふ、魔力量を調べる魔道具は壊すものだと思っていますが何か? 良心が痛むけどそれ以上にオタク心が疼きます。今後の展開が読めたから自分に暗示をかけているともいう。
……さーて、頑張るぞー!




