平壌大志は傷つかない
「最近、ちょっとボケにキレが足りないような気がしてきたのですが、どうですかね先輩!?」
「いや、もうボケないで普通にレジ打ちしててください東久留米さん」
びにこん。
第11話「土曜日のお話」
前回のあらすじ
お菓子ご馳走的な夢
「来ました! 菓子屋横丁!!」
「・・・来てしまった」
そこは、まさに昔ながらって言葉の似あう、お店がたくさんあった。
駄菓子からお土産、名産品、おもちゃまで。
「おもちゃか・・・ねぇ先輩、ここには大人のおもt」
「この作品だけは、びにこん。だけは下ネタは無いと信じていたのに・・・」
生徒会なんです、これでも
私の神社へいらっしゃい!!
妹が露出狂だと言う事実
当サイトにて、好評ならぬ悪評掲載中。
「ねぇ先輩、私麩菓子が食べたいです!」
「あれ? アメじゃないのか!?」
ってか、まだおごるとは一言も・・・
宇宙1長い麩菓子
それを頭からまるかじりする東久留米さん。
結局代金は俺持ちだったわけだが(いや、少しは拒否反応もしてみたんだけど、なんか結局こうなったと言うか…)
まぁ、なんだかんだで駄菓子。
そんなにお値段は高くは無かったわけで、
「次はコインチョコ! で、あんこモナカも!!」
「え? 何? もうおごらないよ!?」
・・・あれ?
前回さんざん言ってたアメは?
「先輩」
「ん?」
突然。
東久留米さんが、しんみょうな面持ちで・・・
「・・・いいんですか、先輩?」
「え? な、何が?」
風が
風が、菓子屋横丁の通りを駆け抜ける。
空は分厚い雲で覆われ、辺りの喧騒がこの空間に響き・・・
「・・・先輩、今日は」
「・・・うん」
突然のシリアスムードにたじろぐ俺。
いつしか、東久留米さんの顔からは、笑顔が消え・・・
「今日は、土曜日なんですよ・・・?」
「ど、土曜日・・・」
何だ?
何かが引っかかる。
なんなんだ、このモヤモヤ感は・・・
一体、なんなんだ・・・?
なにか・・・俺は、重大な事を・・・
PPPPPPPPPPPPPPPPPP!!
「っ・・・!?」
その時、俺の携帯が鳴った。
突然の着信、俺は焦った。
汗で滲む肌。
喉が不思議と乾く。
乱れる呼吸を押えつつ、俺はポケットから携帯を取り出す。
その手は、震えていた。
東久留米は目を伏せ、まるで何かを恐れているかのように・・・
「・・・ッ!」
俺は、恐る恐る携帯の通話のボタンを押した。
そして、耳元へ、携帯を近づけ・・・
「あ、もしもし? 店長です。あのさ、今日キミと東久留米くん、シフト入ってんだけど、今どこにいるの?」
・・・。
「ちょっと、2人とも無断欠勤とかさ、かなり困るんだよね・・・今コンビニ、だれもいなくて僕びっくりしたよ」
あ、あああああぁぁぁぁぁ・・・・・・。
「ねぇ、聞いてる? とりあえず今どこ? あと東久留米くんとも連絡取れないんだけど、キミ知らな」
プチっ
・・・切っちゃった、電話。
「・・・先輩」
「・・・何?」
「実は私も今気づいて、その・・・」
「・・・まぁ、俺も忘れてたわけだから、今は何も言わん」
「・・・せ、先輩?」
「・・・なぁ、宇治金時、食べようぜ」
「・・・はい」




