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びにこん。  作者: 五円玉
11/14

平壌大志は傷つかない

「最近、ちょっとボケにキレが足りないような気がしてきたのですが、どうですかね先輩!?」


「いや、もうボケないで普通にレジ打ちしててください東久留米さん」





びにこん。


第11話「土曜日のお話」





前回のあらすじ


お菓子ご馳走的な夢





「来ました! 菓子屋横丁!!」


「・・・来てしまった」


そこは、まさに昔ながらって言葉の似あう、お店がたくさんあった。


駄菓子からお土産、名産品、おもちゃまで。


「おもちゃか・・・ねぇ先輩、ここには大人のおもt」


「この作品だけは、びにこん。だけは下ネタは無いと信じていたのに・・・」


生徒会なんです、これでも

私の神社へいらっしゃい!!

妹が露出狂だと言う事実


当サイトにて、好評ならぬ悪評掲載中。


「ねぇ先輩、私麩菓子が食べたいです!」


「あれ? アメじゃないのか!?」


ってか、まだおごるとは一言も・・・










宇宙1長い麩菓子


それを頭からまるかじりする東久留米さん。


結局代金は俺持ちだったわけだが(いや、少しは拒否反応もしてみたんだけど、なんか結局こうなったと言うか…)


まぁ、なんだかんだで駄菓子。


そんなにお値段は高くは無かったわけで、


「次はコインチョコ! で、あんこモナカも!!」


「え? 何? もうおごらないよ!?」


・・・あれ?

前回さんざん言ってたアメは?


「先輩」


「ん?」


突然。


東久留米さんが、しんみょうな面持ちで・・・


「・・・いいんですか、先輩?」


「え? な、何が?」


風が


風が、菓子屋横丁の通りを駆け抜ける。


空は分厚い雲で覆われ、辺りの喧騒がこの空間に響き・・・


「・・・先輩、今日は」


「・・・うん」


突然のシリアスムードにたじろぐ俺。


いつしか、東久留米さんの顔からは、笑顔が消え・・・


「今日は、土曜日なんですよ・・・?」


「ど、土曜日・・・」


何だ?


何かが引っかかる。


なんなんだ、このモヤモヤ感は・・・


一体、なんなんだ・・・?


なにか・・・俺は、重大な事を・・・




PPPPPPPPPPPPPPPPPP!!




「っ・・・!?」


その時、俺の携帯が鳴った。


突然の着信、俺は焦った。


汗で滲む肌。


喉が不思議と乾く。


乱れる呼吸を押えつつ、俺はポケットから携帯を取り出す。


その手は、震えていた。


東久留米は目を伏せ、まるで何かを恐れているかのように・・・


「・・・ッ!」


俺は、恐る恐る携帯の通話のボタンを押した。


そして、耳元へ、携帯を近づけ・・・




「あ、もしもし? 店長です。あのさ、今日キミと東久留米くん、シフト入ってんだけど、今どこにいるの?」




・・・。




「ちょっと、2人とも無断欠勤とかさ、かなり困るんだよね・・・今コンビニ、だれもいなくて僕びっくりしたよ」




あ、あああああぁぁぁぁぁ・・・・・・。




「ねぇ、聞いてる? とりあえず今どこ? あと東久留米くんとも連絡取れないんだけど、キミ知らな」


プチっ




・・・切っちゃった、電話。




「・・・先輩」


「・・・何?」


「実は私も今気づいて、その・・・」


「・・・まぁ、俺も忘れてたわけだから、今は何も言わん」


「・・・せ、先輩?」


「・・・なぁ、宇治金時、食べようぜ」


「・・・はい」

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