57.水着でレッツゴー
※只今の装備では泳ぐことができません。
※只今の装備では泳ぐことができません。
※只今の装備では泳ぐことができません。
僕は早速躓いていた。
どうやらフェニックスシリーズ改では水の中へと入れないらしい。
んー、どうしたものか。
諦めるという選択肢はないし、それでいて仕組みは理解できない。
んー。あ、そうだ!
分からないことがあれば聞けばいいじゃないか!!
ということでのんびり戻ってきました中央広場。
そこから徒歩5分のところにあるのが大きなお城!
そう、情報屋ギルドだ。
最近はよく来るためだいぶりゅーさんの店に行く時に迷わなくなり、一直線でりゅーさんのみせへと向かう。
しかし、りゅーさんのお店は閉まっており残念ながら情報を聞くことができない。
それなら他の情報屋に聞けばいいじゃないかと思うかもしれないが僕は極度の人見知り。
今更情報屋と話す肝などこれっぽっちもないのだ。
NPCとプレイヤーを見分けることが出来たらなぁと後悔しながら僕は大人しく来た道を戻っていく。
その足で僕はもうひとつの頼りある場所へと向かった。そう、カスタードの防具屋だ。
フェニックスシリーズ改や、その前に使っていた装備を作ってくれた店である。
「よぉ、坊主。今日はどうしたんだ??」
少しチャラそうな感じで話しかけてくる人物こそカスタードである。
しかし話し方は別としてこんな僕でもとても話しやすい気さくな人だ。
「今日はちょっと聞きたいことがあって」
「おう、どうした?装備類なら変な情報屋より全然詳しいぞ」
「あのー、水にはいるための装備ってあるんですか?」
そう聞くとカスタードは大きな声で笑いながら返答してくれる。
「あるよ。しかもちょうど今完成させたものがあるぞ。そうだな1万ゴールドだけどあるか??」
「それぐらいならあります」
実は最近はちょくちょくクエストとかやっているおかげでそれなりにお金が溜まってきている。
なので1万ゴールドは一応出せるのだが、最近知ったことなんだが1万ゴールドって意外と簡単に集めれる金額らしい。
クエストでしか着ないから別にいいんだが、一度で壊れる可能性も考えた方がいいだろう。
そう考えているとカスタードが装備を持ってきてくれた。
というか完全な水着を持ってきた。
「これが水中呼吸と水中歩行のエンチャントをつけた装備だ。これがあれば海にでも川にも潜ることが出来るぞ」
真っ赤で少し光沢のある水着。
正直めっちゃいい。自分のファッションセンスには自信が無いがそれでもかっこいいと思う。
「実はなこれ坊主の装備で余った羽を使ってるんだよ。本当なら羽の希少性を考えて100万ゴールドで売りさばくつもりだったけど坊主には儲けさせて貰ってるから人件費の1万でいいからな」
そういう事だったのか。
フェンの羽を使ってるんだ。なんかいい感じ。
けど、そんな安い値段でいいのだろうか??
本来の価格の100分の1しか払わないんだぞ。
「でも、そんな安くしていいんですか??」
「気にするなよ。タダで羽を貰ったんだ。人件費の1万ゴールドだけで十分。それに、女子用が2着、男子用が1着すでに予約が入ってるからそれで十分利益なんだよ」
にやけながらそういうとカスタードは続けて楽しげに話しだす。
「こいつにはな実はもうひとつエンチャントがついていてな、炎攻撃可ってやつがあるんだよ。
名前の通り水中で炎を出せる仕組みって訳。
炎系スキルを使う奴らにとって水系は天敵だからそれを解決する装備はどんだけ高くしても売れるって訳だ」
そういい、今度はどす黒い笑顔を浮かべる。
なんかそういう所は商売をやっている人っぽいな。
そう素直に思ってしまったことは胸にしまい、僕はお金を払ってカスタードの店から出た。
「坊主また来いよ。もし羽のあまりとかあったらこっちで買い取るからな」
「ありがとうございます。またよろしくです」
最後に別れの言葉をかけ僕は歩き出す。
装備よし、準備よし、心よし。
よし、それじゃー行きますか。初めての水の世界へ!




