2人とも本妻です
彼女達の本心かどうか、自分を利用する、快適な生活を得たいという目的からということはさておいて、傷心から、自分への感謝ではないかということ、あるいはこの楽園の効果ではないかということについての不安からの躊躇は、そう長くは続かなかったというより一日で見事に陥落してしまった。
「風呂場に全裸の美女2人が乱入してきたら、抵抗できないよ。」
と彼は弁解するしかなかった、使用人達に。誰もが納得、納得という顔なのが、サーケには何となく不愉快だった。侍女長は、
「お二人とも、ご主人様にふさわしい女性なので安心しました。」
と言って、安心したという顔だった。前日まで、坊ちゃんだったのがご主人様と呼んだということが、彼女らを彼の妻達と認めているということだった。妻帯した主に坊ちゃまとは言えないということなのだ。
お湯が沸きで出る場所に天幕を張る。さほど大きくはない天幕だが、中に入ると広々と浴室、脱衣所、やはり広々とした洗い場、またまた同様に広々とした浴槽、桶や石鹸、タオルなども完備している。10人でも十分な大きさである。これが彼専用の浴室である。しかも豪華である。別に客人用、使用人用の浴室用の天幕がある。その中も彼の風呂の天幕内のそれほどではないが、ちゃんとした浴室である、大きさなどは上回っている。
その日は、彼はいつも通りに自分の浴室の天幕に入った。洗い場で身体で洗ってから、浴槽の湯の中につかっていた。勇者と魔王をどうしたものか、と考えてもいた。2人は当然、客用の浴室にいると思っていた。それが、
「サーケ殿。入るわよ。」
「あなた、一緒に、ではない?」
「まだ、早いけどいいか?あなた~。」
「そうそう、私も。あなた~。」
とラベンダとハマナが全裸で、一応タオルで一部だけは隠してはいたが、隠しているようにも見えなかった。素早く洗って、浴槽にはいり、彼の両脇に座った。もう完全に全裸で身体をかれの身体に密着させて来た。
入ってきた時、そして身体を洗っている時、湯に入る直前、彼女らの裸体がはっきりと目に入った。彼女達はわざと彼の目に入るようにしていたし、彼もよくある物語のように目をそらすこともつぶることもせず直視していた。スマートで引き締まった長身の身体、すらっとのびた脚、傷がいくつもあったが瑞々しい肌、知的でいながら小悪魔的なところも感じさせる整った顔、見事な長い黒髪、やや大振りな乳房、くびれた腰、ほどほどの大きさの尻、20代半ばの醸し出す色気、彼より僅か1歳年下、
「俺の好みそのものなんだよな。」
と心の中ではなく、敢えて口に出した、本音を。
「あらそうなの?じゃあ、もっと誘惑して、私達を妻呼ばわりさせましょうか?」
「そうそう。どうだ、これで、えいえい。さあ、私達のことをハニーと呼びなさい。さあ、美女2人に降参しなさい。」
「あら、頑張るわね。じゃあこれでは?」
「私も。これからどうだ。」
大ぶりな地ぞさをツンツンと押し付けていたのを、それも耐えがたいほど気持ち良かったのだけれども、今度は彼の腕のその谷間に挟んだうえで押し付けてきた。
「これはたまりませんね。それなら・・・。」
と呻きながら、利用てぶ二人の下腹部に、そして指を蜜壺に挿入した。
「あん。」
「いやん。」
と太ももでてを締め付けて、指の動きは止められなかったが、直ぐに悶え始めた2人は、
「女を・・・こんなにしたのだから、せ、責任をとってよお。」
「こんな顔を見せたんだから・・・ちゃんとご褒美ちょうだい。」
と言い出した。その顔が酷く悩ましかった、彼には。
「分かりましたよ。だし、条件がありますよ。滋養県がありますよ。しっかり私を愛して、私と私の楽園を守って、ずっと一緒にいてくださいよ。」
「あ、あたりまえでしょう?や、約束するー。」
「愛してあげるし、守ってあげるし、一緒にいてあげるう。」
「じゃあ、奥様達・・・ハニー達、愛しますよ。」
そう言って、彼は2人の唇に交互に軽く自分の唇を重ねた。
「さあ、どちらが正妻かしら?」
「それは抱いてから決めてもらいましょうよ?」
「そのとおりね。」
と2人はちょっとにらみ合った。そして、噴き出すように笑った・
「分かりましたよ。じゃあ行きましょう。」
と彼が立ち上がると、彼女達は躊躇することなく従った。脱衣所で・・・と思ったが、彼は2人の手を引っ張って歩き始めた。3人とも真っ裸である。岩山全体が彼の屋敷内とは言え、使用人の目もある。流石に外に出るのは、恥ずかしい、変態、止めてよ、と言いたくなった2人だったが、気が付くと、
「あれ?」
記憶にない扉が目の前にあった。それを開けると、彼は2人を連れて入って行った。そこには、ベッドがあった。
「私の寝室ですよ。」
と彼の言葉に、
「え?」
浴室の隣に?と疑問を口にする前に、
「寝室のある小屋にね、つながっているんだ。望むところへのドアができるんだよ。」
と説明した。驚き、唖然とした2人の隙をつくように彼は2人を強く抱きしめ、交互に唇を重ねて、舌を絡ませた。それを何度か繰り返して、彼女達が軽く息を切らせていると、
「2人とも本妻です。これは、決定事項。」
と彼は2人を見つめて言ってから、また強く2人を抱きしめた。




