3:ラスボス
アラビア数字が漢数字かわからないです。
2つ目の町ドリスタウンは一つ目の町よりもかなり大きかった。
「そういえばフレンド登録がまだだったな」
そう言ってシルバは握り拳を俺に突き出した。
「フレンド登録?」
「すまない、初心者だったな。フレンドっていうのはゲーム内のプレイヤーと仲間になってパーティになりやすくなるって機能だ。他にも、その人がゲームにいるかいないかとかもわかる」
俺も握り拳をシルバに突き出した。
(シルバ・バンドレットとのフレンド登録が完了しました)
ジェスチャーで操作もできるのか
「こんな機能は他にもある。あのプレイヤーに人差し指と中指を立てて、指差ししてみろ」
言われるままにシルバが指差した。プレイヤーに人差し指と中指で指差しする。
(プレイヤーチェック、サハラ レベル40所属チームなし)
こんなこともできたりするのか。というか、この人レベル高いな。
「彼はこの町に来た人の品定めをしているんだよ。カエデみたいな人を探すために」
オレェ?
「なんで俺みたいな初心者を勧誘するんだ?」
「カエデには才能があるからだよ」
「才能?」
「このゲームのインビジブルクラブは本来ノーダメで倒せる敵じゃない。序盤の関門なんだよあれは。正直言ってカエデの動体視力は異常なんだ」
俺にはそんな才能があったのか。
「この町にはジョブを変更できる場所があるが引き続きカウンターブレイドにして欲しい。とりあえず今日は一旦解散だな。軽く予定があるんだ」
その後俺はシルバと別れて、サブジョブのチュートリアルを受けた後、ゲームを終了した。空は暗いを通り越して明るくなっていた。こんな時間が経っているとは思ってもいなかった。
「楽しいな」
すぐに友達って作れるものなんだな。
(次の日)
俺達はアイテムをゲットしながら次の町「セントラルシティ」を目指していた。
「セントラルは一番人が集まる場所だ。そこに行けば、武器が買える。他のプレイヤーが出品した高級品だ。そのためにはエネミーが落とす金が必要だ」
セントラルへ行く道は崖が多い平原で地上ルートと地下ルートに分かれているようだった。地下ルートは崖から出る光で明るいが結構入り組んでいた。セントラルを目指すなら地上ルートの方が良いだろう。
「あれは……」
赤い肌の人影で棍棒を持っているエネミーだ。
(エネミー、オーガ)
カウンターの弱点は相手の攻撃を待たないといけないところ。だが、サブジョブがあればこれをカバーできる。
『サブジョブ アサシン ハイドアタック』
このスキルは気づかれていないエネミーに対するダメージが上昇する刺し技だ。見事、背中に命中!!
ドスッ
(オーガ、スキル反撃)
しかし、スキルで棍棒が脇腹にぶつかった。体力が四割持っていかれた。だが、2撃目は見切ってやる。
『カウンタースラッシュ』
無事2撃目をカウンターして勝利した。
「回復薬買ってやっただろ?」
「あぁ、使わせてもらう」
アイテムは念じれば手から出てくる仕組みだ。俺は初級回復薬を取り出し、飲んだ。少し甘い味がする。
「脳波を操作しているから甘いんだよ。ちなみに、解毒薬は少し苦い。設定で変えられるよ」
「すごいですねこのゲームは」
「あぁ、傑作だ」
会話をしながら俺たちは順調に進んでいた。そのはずだった。
「……なんだ?あれは」
それは黒いフードとローブを着ていて、鎌を持っていた。そしてそれの目の前には一刀両断された何かがあった。
それを見てシルバの顔は青ざめていた。明らかに。
「あれは前の私だ」
「え?」
指を向ける
(プレイヤーチェック、ハル レベル283所属チーム髑髏隊)
「前の自分ってどういう……」
声が聞かれていた。それはものすごい勢いで突っ込んできた。だが、体が咄嗟に反応してくれた。
『カウンター』
振り下ろした鎌を必死にカウンターした。
鎌を持ったそれは白と赤の紋様をした仮面をつけていた。
ここからどうする!!あまりにも速すぎる!!
『ワイヤード!!』
シルバの杖からネットようなものが飛び出す。それは、ハルに命中したが、当たった瞬間溶け出してしまった。
「知ってたよ」
次が来る!!派生は出せない。ここはパリィカウンターで隙を……
(スキル ソウルブースト発動)
ドチャ
そう思った時には遅かった。目線がやけに低くなっていた。自分の足が見えて血が身体中から吹き出していたのだ。あの一瞬で、首と胴体そして右腕が切断された。体力がゼロになり、意識が消える感覚に襲われた。
小ネタ ジョブ:ウィザード
MPを使用して魔法を撃つ職業。炎や氷、妨害など幅広いことができるが、回復は覚えるまでのレベルが少し高いという特徴がある。ソロだと本領を発揮できないと言われている。初心者でも扱えるジョブで人気が高い。




