第二十二話 銀河の後片付け
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第一幕 静寂の後の賑わい
ヌルが消え去ったヴォイド宇宙には、静かな光が戻りつつあった。かつて多くの銀河がひしめいていたというその宙域は、今もなお、物寂しい闇を湛えている。
「はぁ……。本当に、色々あった旅でしたね」
クルーンが、大きく伸びをしながら呟いた。
「まったくだ。だが、無事に終わって何よりだな」
トライが、満足げに頷く。
傷だらけながらも、皆の表情には、確かな達成感が浮かんでいた。
第二幕 美しい銀河計画
「――しかし」
トライが、ふと辺りを見渡しながら、真剣な顔になった。
「この星の並び、あまりに寂しすぎる」
「トライ、まさか……」
ラグルが、嫌な予感を覚えたように呟く。
「せっかくここまで来たんだ。この機会に、この一帯の星々を、美しく並べ直そうじゃないか!」
「ちょっと待って下さい、そんな事する為に来たんじゃ――」
クルーンが、慌てて止めに入る。
「面白そうですね。実は――」
アストラが、静かに、しかし興味深げに口を開いた。
「私の能力は、天体を遠隔操作する事に長けています。星々の配置転換なら、他の誰よりも効率よく行えるかと」
「アストラ、わかってるじゃないか!」
トライが、目を輝かせる。
「い、いや、アストラちゃんまで乗り気になっちゃって……」
クルーンが、頭を抱えた。
「まあ、一理あるかもしれないわね」
ミルフィーが、腕を組みながら呟く。
「この宙域も、いずれは新しい生命が芽吹く場所になるかもしれない。美しい配置にしておく事も、無駄ではないでしょう」
「お、お姉ちゃんまで!?」
ミルキィが驚く一方、三角銀河トリオとアストラは、早速楽しそうに星図を広げ始めていた。
「では、まずはあの二重星の間隔から――」
「待て、そこは黄金比を意識するべきだ」
賑やかな相談が始まる様子を、一同は微笑ましく見守った。
第三幕 ウェルの想い
少し離れた場所で、ウェルは静かに、傷ついた拳を見つめていた。
「ウェル、大丈夫?」
ミルキィが、心配そうに声をかける。
「はい……。ただ、少し考えていました」
ウェルは、静かに言葉を続けた。
「今回の旅で、僕は正直、あまり大きな見せ場を作れませんでした。ミルキィやアストラさん、クルーンさんとホエードさんの活躍を見て……自分はまだまだだな、と」
「そんな事ないよ! ウェルがいてくれたから、私、道中ずっと安心して戦えたんだよ」
ミルキィが、真っ直ぐにそう告げる。
「戦闘で目立つ事だけが、強さの証明じゃないと思う。ウェルは、いつも一番近くで、私の事を支えてくれてたじゃん」
「ミルキィ……」
「それに――ナンバー2って肩書、ウェルにはちゃんと似合ってるよ。大袈裟な見せ場がなくても、ウェルの存在自体が、私にとってすごく大きいの」
ウェルは、しばし黙り込んだ後、静かに微笑んだ。
「……ありがとうございます。また、次の戦いでも、隣にいさせて下さい」
「もちろん! これからもよろしくね、ウェル」
二人は、穏やかな笑みを交わし合った。
第四幕 帰路、そして次への予感
「よし、それじゃあ、そろそろ帰ろっか!」
ミルキィが、元気よくそう宣言する。
「ちょ、ちょっと待って下さい! 三角銀河の皆さん、星の配置転換、まだ終わってませんよ!」
クルーンが、慌てて星図に夢中な三人を呼び戻す。
「むぅ、もう少しだけ……」
「トライさん!」
賑やかなやり取りに、一同から笑いが零れた。
「本当に、騒がしい仲間達ね」
ミルフィーが、呆れながらも、どこか嬉しそうに呟く。
「あら、あなたも一緒に星の配置を考えてたじゃない、お姉ちゃん」
「べ、別に、興味本位よ」
妹の指摘に、ミルフィーは僅かに視線を逸らした。
こうして、賑やかな一団は、それぞれの銀河へと帰路につく準備を始めた。
ヴォイド宇宙に残された静かな光の中、いつかまた、新しい命が芽吹く日が来るのかもしれない。
そして――銀河のどこかには、まだ見ぬ脅威や、まだ出会っていない仲間達が、きっと待っている。
超戦士スターナイツの物語は、これからも続いていく。
(第二部・完)
ここまでご覧頂きありがとうございます、
旅立ち!ヴォイド宇宙編は、ここで終わり次回から第3部が始まります。
3部からはテンポを重視し、内容もヒューマンドラマよりにしています。
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