表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
それからのクリスタニア〜静かな海に灯はともる  作者: おーがすてぃーぬ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
91/97

ニューヨーク着岸ー薄霧と巨船

ソブリン、ニューヨークに到着ですが、何やら葵左衛門さんの様子が…

ソブリンから、サプライズ承認連絡を受け取ったニューヨーク支社は、すぐさまハリスに電話をいれた。


「…というわけですが、いかがでしょうか?大まかな流れは、メールでお送りしたとおりです。」


電話の向こうのハリスは、上機嫌だった。


『ありがたい!キャプテン日向に礼がしたい!』


「ありがとうございます。ですが、本船キャプテンへのお気持ちは、プロポーズが無事成功してからということで。」


『それもそうだな。BMMクルーズのご協力に感謝する。富士崎社長にも、よろしくお伝え願いたい。』


ご満悦な様子のハリスとは裏腹に、入港直前のソブリンは、慌ただしかった。


「二階堂、やり直しは許されん。

慎重にいけ。」


日向キャプテンは、正面を見たまま指示を出す。


「了解。速度減速10ノット。タグ準備。」


「速度10ノット。タグ準備。」


コマンドが飛び交い、巨船はゆっくりと速度を落としていく。


モニターには、周囲の映像が映し出されていた。


「周囲視認よし!異常なし!タグ準備完了」


「更に減速3ノット!」


「減速3ノット!」


「回頭を開始する!スラスター準備!」


「スラスター準備よし!」


タグの補助を受けてゆっくりと船首が回り始める。


自衛隊出身者に操船を任せているためか、ブリッジも着岸準備も護衛艦のようにキビキビしていた。


それでも、優雅に回頭するソブリンは、とても美しい。


埠頭で待機していたヘンリー船長たちは、その様子を静かに見守っていた。


「半端ないっすね。」


三井はボソっと呟いた。


「訓練とは違うぞ。これまで以上に慎重にやるのだ。」


ヘンリー船長は、三井の肩を叩きながら言った。


やがて、ソブリンの係留ロープが降ろされる。


「よし、すぐに乗船して引き継ぎと準備を行え。ヴァルナーは、日向と交代しろ。」


リヒトは、制帽を被り直した。


「イエッサー。」


その頃船内では…


「先生、ご気分優れまへんか?」


弟子が心配そうに葵左衛門を支えた。

ニューヨークが近くなってから、葵左衛門の体調が優れない日が続いていた。

傍目には元気に見えるのだが、食は落ちていた。

時折呼吸が荒くなることもある。


年齢のせいでもあるだろうが、弟子たちは、不安が隠せない。


「心配しすぎや。ワシも年やからな。久しぶりの船やからなぁ、疲れただけやさかい。」


「交流会は…」


「陽司もおる。大丈夫や。それより、久しぶりのニューヨークや。少し楽しませてもらおか。」


ニカっと笑う葵左衛門に、弟子たちは少し安堵した。


滞在は3日程。


ニューヨークの摩天楼は、白い巨船を見下ろしながら、今日も薄い霧に包まれていた。



筋肉ゴリラたちも、ちゃんと仕事してますヨ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ