筋肉ゴリラたちのひと時ー毎日ジャマイカなクルーたち
食べまくりたい若者たちと、自衛隊駐屯地感が半端ないソブリンです。
ソブリンのクルーたちが大慌てになった頃、影千夜本人はというと。
「もう少しでニューヨークやねぇ。
月乃ちゃん、なにしよか?」
影千夜は、簪を片付けながら尋ねた。
「そうですねぇ。カフェ巡りしたいですっ!交流会終わったら、時間ありますよね?」
「交流会は午後には終わるやろし、夜の船内パーティーまで時間あるはずやし。たまにはえぇなぁ。女子会しよか。」
夏葵は、目を輝かせた。
「うわぁ♡楽しみぃ♪そうだ!!二階堂さんたちにお土産買いたいですっ!」
「何買うん?」
「ケーキです♡ニューヨークのケーキ、可愛いのたくさんあるし♪」
「そらえぇなぁ。でも取り合いになるぇ?あの子ら、よぅ食べるさかい。」
「あの子らにお土産もえぇけど、キャプテンに何か買うてさしあげたらよろしいやないの。きっとお喜びやと思うんやけどねぇ。」
「パパに何かプレゼントしようかなぁ。」
「あんたが選んだものやったら、何でも嬉しおす。」
「そうですねぇ♡色々迷っちゃいます!それなら、やっぱりケーキにしますっ!」
ソブリンのクルーラウンジでは、二階堂たちが食事をしていた。
テーブルには、焼いたラム肉がこんもりと積まれた皿がある。
山のように積まれたパン、ジェンガのようなバナナ。
そして、プロテインである。
「やっぱラムだよな!」
「マジうめぇ!」
なかなかの量が積み上がっていたが、それも早送りのように消えていく。
ラウンジのマスターは、苦笑いした。
「自衛隊はすごいですねぇ。どこに入るんですか、そんな量。」
「胃袋には入る!」
「そして筋肉になる!」
「食糧は無駄にしてないぞ!」
マスターは、そんなことは聞いてない、と思いながらコーヒーを持ってきた。
「まぁ、皆さん美味しそうに食べますから、厨房も喜びますよ。」
二階堂は、プロテインを飲みながら、腕の筋肉を見せた。
「筋肉も喜ぶ!」
あらかた食べ終えた元自衛官クルーたちは、コーヒーを飲み終えると、デッキに向かった。
「いつでもカリブ海みたいだな。」
マスターの呟きは、もちろん彼らに届いていない。
食後の彼らが毎度していること。
それは
「カイザー、背中に乗れ!」
カイザーは神崎の背中にヒョイと飛び乗った。
関係者エリアのデッキではあるが、クルーたちがプランクやスクワットをしている様子は、クルーズ船とは思えない。
「ニューヨークまであと少しだ!!
気合い入れるぞ!!」
「「「おおおっ!!!」」」
野太い声が響いているデッキ。
その向こうには、ニューヨークの摩天楼が遠くに見え始めていた。
念のため言っておくが、ソブリンはれっきとしたクルーズ船である。
筋肉ゴリラたちが盛り上がり、姉さんと夏葵ちゃんが女子会しようと盛り上がっている頃、日向兄弟は。




