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聖女から生まれました~母様に代わって聖魔法による慈悲と裁きを施しましょう。闇魔法?つ、使ってないよ?(洗脳魔法発動)~  作者: たゃんてゃん
第7章 ダンジョンと悪魔の子

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第83話 ツケる0歳児


 翌日、僕は珍しくロロップから呼び出され、聖都の街を2人で歩いている。


「どこに向かっているのか、そろそろ教えてくれないか?」

「つ、着いてからのお楽しみ……ぴょん!」


 ロロップにしては歯切れの悪い回答。

 どことなくバツの悪そうな顔をしている。


「ここぴょん……」

「ここは……?」


 街のはずれにある鍛冶屋。

 一体ここに何の用か。

 もしかしたらロロップ用の武器を買って欲しいのだろうか。

 仕方ない奴め。


「どれでも好きなものを選べ」

「ぴょん! 怒らないぴょん?」

「怒る訳がないだろう」

「ぴょん♡ 約束ぴょん♡」


 何だ?

 やはりロロップの様子がおかしい。

 しかし指摘することもできず、武器屋の扉を開けるロロップを見守ることしかできない。


「どもぴょん。約束の物、取りに来たぴょん」

「おお、ウサギの嬢ちゃんじゃねえか。待ってたぜぇ!」


 奥から現れたのは、いかにも鍛冶屋というような筋肉ムキムキでがたいのいい中年の男だった。


「ぴょん……旦那様、怒らないぴょん?」

「怒らないって……」


 再びの確認。

 なにやら僕に対してやましいことがあるのだろうか。

 まさか……『やっぱり筋肉ムキムキな男の方がいいぴょん♡』ってことか!?


「ちょっと待ってな! 持ってくるからよ!」

「ぴょん」


 僕の心配は杞憂だったようで、鍛冶屋は何かを取りに奥に引っ込んでいった。

 ではどんなやましいことがあるのだろうか。

 ロロップのことを信じているから、大したことはしないと思うが。


「ほらよ! 型を作るのに手間取ったが……うちに得意な奴がいてよ!」

「ぴょん! いい感じぴょん!」


 おっちゃんが持ってきたのは、先日ロロップたちと行った買い物で購入していた、膝の上まであるブーツ。

 そして、金属でできた似たような見た目のブーツ――ニーハイブーツだった。

 金属と言っても、鉄ではないようで色が全体的に黒に近いような、鈍い輝きを放っていた。


「こっちの見本の皮のブーツみたいに全部を1枚で作れる訳じゃねからな。部位ごとに分けて繋げているぞ。それと可動域は――」

「細かいことはいいぴょん」

「いや、あの……」


 ロロップの奴、多分見た目だけで依頼したんだろうなぁ。

 とはいえちゃんと聞いた方がいいだろう。


「僕が代わりに聞きますので、説明をお願いします」

「あん? 坊主――いや聖子様か! これはとんだ失礼を――」

「いいですよ、今は個人的な用で来てるますので。それより、説明お願いしていいですか?」

「は、はい。まず基本的には重装兵の足と同じ作りになっています。足の部分と足首はそれぞれ別で作って繋げており、極力動きを阻害しないようにはしています」


 なるほど。


(すね)とももの部分はほぼ筒になっていて、これも独立しています。内部と繋ぎ部分にはワイバーンの革を使用しているので耐久は問題ないかと。ただ――」

「ただ?」

「かなり蒸れると思います」

「……ほう」


 かわいい女性の蒸れ蒸れの足。

 何とそそられる。


「……正直儀礼用かと思ったのですが、注文は『実戦で使うぴょん』で……かなり苦労しましたし、課題も残っています。衝撃を緩和する部分も少ないので、足の負担は大きいかと」

「そうか……そうですよね」


 重装兵の鎧、それは機動性を捨てて守備力に特化させた物。

 ロロップが想定しているのは、恐らく武器としての靴だろうし。

 ところで今、ロロップのマネした?


「問題ないぴょん! 足は丈夫だし……旦那様が治してくれるぴょん♡」

「そ、そうですね……天下の聖子様の『ラブラブガーディアンナイト』のロロップ様ですものね」


 おっさんの口からラブラブなんて聞きたくなかった。

 しかしロロップ、案外(したた)かなようでちゃんと僕の名前を出していたらしい。


「それで……お代の方なんですが……急ぎの作成と難しい素材ということで、白金貨1枚とさていただきたいのですが……」

「はっきんか」


 初めて聞いた。

 確か金貨の上……金貨何枚分だ?


「金貨で言うと?」

「100金貨です」

「…………」


 ロロップを見る。

 『ごめんぴょん』って顔で苦笑いをしてる。

 まあ、たかが金で彼女が喜ぶのであれば問題ない。金もないが。


「教会のゲオルディクス教皇に請求しといてください」

「わ、わかりました……」


 今度肩もみでもしてやろう。

 しかし彼はもう1つ気になることを言っていたな。


「難しい素材っていうのは?」


 その時、ロロップが勢いよく顔を背けるのを感じた。


「ええ、持ち込まれた素材。あれは『神鉄』と言われるとても貴重な物です。加工も非常に難しい代物でして」

「しんてつ……?」


 ロロップが?

 そんな貴重だという物を?

 どこから?


「ロロップ?」

「帰るぴょん! もうご用は終わったぴょん! 主もそう言ってるぴょん!」

「いいや、主は何も言っていない。都合が悪い時だけ主の言葉を借りるな」


 怪しい。

 神鉄? 貴重?

 聞いたことのない名前だが、鉄という言葉に閃くものがあった。


「まさか……マーリユス様の……?」

「ぴょん! ぴょーん!」


 あ、逃げ出した。



誤字脱字、感想などいただけたらうれしいです!

★★★★★いただけたら泣いて喜びます!!


明日は10時10分頃と20時20分頃に投稿します!

よろしくお願いします!

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