↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女から生まれました~母様に代わって聖魔法による慈悲と裁きを施しましょう。闇魔法?つ、使ってないよ?(洗脳魔法発動)~  作者: たゃんてゃん
第9章 母様普及の旅

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

144/165

第139話 水攻めされる1歳児


「――やれ」


 人の話を聞かないどころか、即座にそう言い放ったデズモン。


「きゃっ!?」

「ぴょん!?」

「ひっ!?」


 デズモンが首を斬るジェスチャーをした瞬間、兵士たちがアステラたちの首を切り落とす。

 もちろん叶わないが。

 人の大切な人たちに剣を向けるなんて、腹が立つ。


「――ちっ」

「あーーーやっちゃいましたね……」

「む?」

「まさか敵国とはいえ王族に連なるお方々に剣を向けちゃうとは……」

「…………」

「やっちゃいましたねぇ~……」

「……何を――むっ!?」


 作戦変更、ただいまより焦土作戦へと移行する。

 まずは直接手を下そうとした兵士たちを操って――。


「イクラウス様お待ちを。帝国宰相デズモン。今度はよいか?」

「む……うむ」


 僕の殺気に気圧されたのを見逃さなかったようで、タリアさんが主導権を握る。

 ちゃっかり呼び捨てにしているが、立場的には文句は言えまい。多分。


「我が国から先触れは来ているであろう。事情など理解しているはず。加えて、我が国ではごく一般的なドラゴンの使役に対しての野蛮な行動と言いがかり。帝国の程度が知れると言うものだが、いかがか」


 思いっきりぶっこんだな。

 1万歩譲ってドラゴンの使役が事実だとしても、王城周辺を飛び回るのはだめだと思う。


「だ、だが――!」

「『だが?』 余計なことを言うならば、その首跳ねてやろうか。宰相風情が」

「…………無礼、お詫びする」

「『お詫びする』?」

「……お詫び、申し上げ、ます……!」


 勝った。タリアさんの大勝利。

 幼女女王様のこと赤ちゃん扱いしたり、ムカデに這われて泣き出したり、空から落ちたり、最近いいとこのなかったタリアさんが勝った!

 はて、何の勝負だったか。そもそも勝負だったか?


「お前では話にならない。皇帝のところに案内しろ」

「くっ……!」


 どうだろう。

 そろそろ調子に乗っているとまずい気がしないでもない。

 少なくともグランデシャイン王国への心証は悪化している。


「……付いてまいれ――まいられよ」

「……ふん」


 どうやら大丈夫だったようだ。

 とりあえずうまいこと皇帝に会えそうだし、過去のことは水に流そう。先方もそうしてくれるだろう。


「しばし待たれよ――ください」


 宰相の後に続き、謁見の間に入る。

 まだ皇帝は来ていないようだ。

 聖イルミナス教会の神殿より広いその広間は帝国の強大さを示しているようだ。

 歴代の皇帝と思われる肖像画がいくつも並んでおり、その上にきれいなお姉さんの肖像画が飾られている。


 その顔を見た瞬間、またも胸がドキドキしてきた。恋に落ちてしまったらしい。


「あれがジリアン様?」

「……そうだです」

「きれいな人だですね」

「…………」


 さすがに怒りに触れてしまったのか、ものすごい目つきで睨んでくる。

 仮に皇女暗殺に王国が関与してたとしても、僕は関係ないのに。

 と思っていたが、デズモンが急にまじめな顔になる。まじめというか、悲壮感……?


「……ジリアン様の暗殺に……グランデシャインは……」

「主とイクラウス様に誓って、無関係です」

「…………」


 タリアさんの先ほどまでの態度とは全く異なり――だからこそだろうか、それが真実であるとデズモンにも伝わったのだろう。


「……そう、か」


 たった一言。

 それ以上は何も語らなかった。


「…………」

「…………」


 そこからはしばらく誰も何も喋らず、ただただ謁見の間で待たされる。

 やはり何度見てもジリアン皇女の顔に見覚えはない。ないのに、好き。

 そんなことを思いながら、十数分、ようやくその沈黙を破るものが訪れた。


「待たせたな。余がオフィ-リアス帝国28代皇帝、アズラギィル・ヴァル・オフィ-リアスである」


 皇帝その人だ。

 40代くらいだろうか。

 デズモンと同じく白銀の重厚な鎧を着ているが、そこまでがたいがいい訳ではない。

 恐らくジリアン皇女同様、魔法での戦闘がメインなのかもしれない。

 耳まである濃い水色の髪は水の適性を示している。


「お初にお目にかかります――」

「知っている、『悪魔の子」よ。デズモンよ、こいつらの対処はお前に任せたはずだが」

「はっ! しかし――」

「言い訳無用。方陣起動、『水獄封滅陣』」


 あ、話聞かないタイプだ。


「きゃっ!?」

「これは……水?」

「ぴょん!?」


 なんて思ってる間に、突如として部屋の中に水が溢れ出す。

 その勢いは数秒で50センチは溜まるほど。とても広い部屋なのに。

 とはいえ、『聖女の守り』はいつも通り展開されているのだが。


「はっはっはっ! ご自慢の防御力を誇るその厄介な守護魔法! それを打ち破る方法などいくつもある!」

「何を……?」

「狭い空間で水に囲まれ、空気の補充もできないだろう! そのまま死ねっ!」


誤字脱字、感想などいただけたらうれしいです!

★★★★★いただけたら泣いて喜びます!!


明日も18時20分頃投稿します!

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。