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聖女から生まれました~母様に代わって聖魔法による慈悲と裁きを施しましょう。闇魔法?つ、使ってないよ?(洗脳魔法発動)~  作者: たゃんてゃん
第8章 王国と戦争

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母親たちの集い

※タリア視点の話になります


「聖女様、こちらがお部屋になります」


「わぁ! 素敵なお部屋~♪ でもタリアさん、私はこんな立派じゃなくても……」


「イクラウス様が『ふかふかのベッドで母様と寝るんだい!』と駄々をこねまして」


「まあ! あの子ったら……しょうがないなぁ~」


「……時に聖女様。あの子……イクラウス様のことですが……」


「なぁに?」


「…………いえ、子どもを持つ親としてとして少しお話しませんか? そちらのミイラのお方も」


「……(コクリ)」


「もっちろん♪」


「ではまず私から……実は私、王――グラウディ様に対して全く情がありません」


「な、なんだってぇ~!?」


「…………」


「元々私、ただの役人だったのにお手つきにされちゃいまして。シェルノを身籠ったので仕方なく第3王妃の座に着きましたけど」


「それは……お辛かったですね」


「…………」


「いえ、それはもういいのです。それなりに大切にされたと思いますし。ですが、そう言うことですのでグラウディ様がどうされようが、どこに行こうが私は構わないと思っています。どこの誰とでも」


「そう、なんですね……」


「………………」


「はい。ではお次に聖女様のお話を聞かせていただけませんか? その……お相手の方のこととか」


「私? 相手は……わかりません♪」


「…………」


「…………(そんな(ただ)れた環境だったのかしら)」


「処女懐妊、って言ってたかなぁ? イクラちゃん本人が教えてくれたの!」


「え?」


「イクラちゃんがお腹にいる時、大教皇様とかに詰め寄られて困ってたら、イクラちゃんがそう言えって言ってくれたの」


「……そ、それはどういう……?」


「何でも主の御業(みわざ)で身籠った主の子とかなんとか~。その言い訳のおかげでイクラちゃんと会えたの♪ でも主じゃないと思うんだよね~、あのお方女性だし~」


「(やはり、あの子は人間ではない可能性が高い。その話からも、魂の形がうにょうにょしていることも。害意はなさそうだけど)」


「それでね! イクラちゃんたら最初に話した言葉、何だったと思います~?」


「……『ママ』、ですか? シェルノもそうでした」


「ちっちっちっ! 正解は~、『母様、産んでくれてありがとうございます。愛しています』でしたぁ~♪」


「(噓でしょ!? 嘘じゃないなら……まず人間じゃないことを疑う。それこそ『悪魔の子』と言われても……)」


「……タリアさんが言いたいこと、わかります。けど……イクラちゃんはとってもいい子で……」


「あ、はい。それはもちろん――」


「思いやりのある子だし、頑張り屋さんだし、素直だし、眠そうな顔がかわいいし、甘えんぼさんだし、すぐ泣いちゃうし――」


「…………」


「…………」


「いたずらっ子だけどそこもかわいいし、何でも食べるし、人のために一生懸命になれるし、何でも母様母様って言ってくれるし――」


「……と、とても愛されているのですね」


「そうなのぉ! イクラちゃんったら、『母様と結婚する』だなんて! 恥ずかしい~……」


「ふふ、シェルノも小さい頃は言っていました。最近は言ってくれませんが」


「困っちゃいますよね~! 聖女は結婚できないって決まりなのに~……どうしたらいいでしょう?」


「どうしたら……? いえ、成長すればいずれそういうことも言わなくなるかと……」


「え?」


「え?」


「結婚は……しますけど?」


「…………(この聖女、正気ですか?)」


「あ~、でももう教会と私は関係ないし……気にしなくてもいっか♪」


「い、いずれその時が来たら……我が国で挙式をあげられるとよろしいかと。最大限の祝福と協力をお約束させていただきます」


「わぁ♪ 嬉しい♪」


「で、では我々はそろそろ……ミイラさん、お部屋に案内しますね」


「……(コクリ)」


「タリアさん、ありがとうございます~。アルネイアさ――じゃなかったぁっ! ミ、ミイラさんも! おやすみなさい!」


「……………………(コクリ)」


「…………(全部言っちゃってるけど。気付いてないのはシェルノとグラウディ、それと家臣くらいかしら)」


「…………」


「で、ではミイラさん。こちらへ」


「……(コクリ)」




「こちら、元第2王妃様が使ってたお部屋です。今は誰も使っていませんのでここをお使いください」


「…………」


「これは独り言だけど……聖イルミナス教会総本山は、様々な事情を抱えた人が過す場所でもある。それこそ隠居した王族もいるとか」


「…………」


「悔いることがあるのなら、神様に祈りながら静かに余生を過ごす……というのも悪くはない。と思ったり思わなかったり」


「…………」


「まあ、今は教会もごたごたしているし落ち着いたら――」


「…………!」


「……ミイラさん。後のことはお任せして、ご養生ください」


「…………! …………!」


「(この方の涙、見たことなかったなぁ……少しでもこうして腹を割って話し合うことができたら、未来は変わっていたのかな)」

誤字脱字、感想などいただけたらうれしいです!

★★★★★いただけたら泣いて喜びます!!


明日は21時20分頃投稿します!

よろしくお願いします!

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