↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
418/432

418

「た、たしか……俺は……『ソク・クアドルプル』を発動させて……ただコントロールができずに……攻撃を当てることさえできなくて……結果、俺はスキルの反動による人体崩壊で……」


 己の手を凝視しながらクソ野郎はぶつぶつを言っている。この反応……自分に何が起きているのか理解できてないようだ。つまりワタシが危惧したとおり、この現象はクソ野郎によるものではなく、第三者によるものだということが確定する。さらにこれが『時間戻し』だとして、マサオ化する前まで戻っているわけではなく、スキル発動前までしか戻ってないってことだ。もしそうなら意味のないことをしたと言える。その理由は、今回のスキルをキャンセルしたとしても、クソ野郎はマサオ化のまま、またコントロールされてクラリスに勝つことなんてできないからである。問題はマサオ化なのだ。マサオ化でいる限り、クソ野郎はクラリスの手のひらで転がされているだけなのだ。もしクラリスを確実に始末するなら、マサオ化前まで戻すほうが良いに決まっている。もしかしたら時間戻しには戻す制限があって、スキル前までしかできなかったってことなのか。それとも戻す制限なんてなく、やろうとしたができなった……とか。この現象を可能の限り考察していると……。


「ウェ……? ウェ……? ウェ……? ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェ、ウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェウェ……」


 突然、クソ野郎が奇声を上げ始めた。何が起きているのか理解できないまま目をやると、クソ野郎は白目になって身体全体をガタガタと震わせていた。小刻みだった震えは奇声のスピードと共にだんだんと大きくなっていく。これは時間戻しの反動なのか、それとも第三者によるものなのか、混乱する頭を必死に抑えながら考えていると、ピタッと奇声と震えが止まる。次は何がくる……気構えてその様子をうかがっていると、白目だったクソ野郎、瞳がギョロッと正面に戻ってくる。そして……。


「ふ……ふふ……ふふふ……ふはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははっ! そういうことですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! これはこれは感謝しますぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!! ありがとうございますぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」


 クソ野郎は高らかに叫んだ。わけのわからない発言に呆然としていると、クソ野郎は唐突にクラリスを指さす。


「おまえ終わったぞ。とうとう『あの方々』を怒らせてしまった。ふふふ……たったいま俺は最強となった。お前がいくらコントロールしてこようと、もはや関係ねぇ。一瞬で終わらせる」


 不敵な笑みを浮かべながら……クソ野郎はそう言い放った――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。