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転生した社畜OL~学園ライフを謳歌しようとしたら、ドキドキが止まらないのですが…~  作者: 竜胆マコト


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第5章 波乱の幕開け!入学式と衝撃の事実

今回からいよいよ魔術学園生活スタートです!

※小説内の画像はCanvaを使って作成しました。


画質がぼやけて、解像度の質が落ちていますが、

暖かい目で見てくださいませ…m(_ _)m


※内容を一部修正しました。2026.10.1

麗らかな日差しが舞い降りる4月。


私は今年で15歳を迎える。今日はプリムラ魔術学園の入学式だ。


「では、行ってきます!」


家賃銅貨400枚の下宿アパートで私は、学園の制服に着替える。


意気揚々と自室のアパートの扉を開けた。


下宿先から学園まで、歩いて約10分。


建物の路地裏を歩き、舗装された石畳の道を歩いていく。


緊張した面持ちで学園の門をくぐった。


学校の制服というのはダサイことが定番だが、個人的にプリムラ魔術学園の制服のデザインは結構気に入っている。


女子は紺色と白の線が入ったセーラー服にスカート。


タイは朱色。男子は紺色の学ランにスラックスというデザインだ。


ちなみに学生カバンは色々な授業道具が入れるよう、学校指定の黒のリュックサックがある。


新入生は指定のバッグの着用を求められているが、進級すれば任意のバッグに替えてもよいそうだ。


校門の右横には「プリムラ魔術学園入学式」と書かれた看板が立て掛けてある。


周りを見渡せば、獣人族や鬼人など、いろんな種族の学生が門をくぐっていた。


よし。これからの学園生活、ファイトだ!


気合を入れ直して私も校門をくぐった。


確か入学式は分館1階の講堂で行われると、入学のしおりに書いてあった。


私は入学生の流れに沿って、講堂へゆっくり歩みを進める。


その時、後ろからドンっと誰かがぶつかってきた。


「あ、すみません!」私は瞬時に謝罪を述べ、クルっと後ろを振り返った。


ぶつかった相手を見ると、私の頭一つ分くらい背が高く、褐色肌の鬼人の青年が眉間に皺を寄せてこちらを睨んでいる。


シルバーブロンドの短髪で黒色の瞳をしているが、目つきが悪く柄の悪そうな男子生徒だ。


「チッ、邪魔だ。モタモタ歩いてんじゃねーぞ」


昔の私なら「すみませんでした。ハハハ…」とか言ってやり過ごしていただろう。


だけど、自分からぶつかっておいて難癖つけられたのに、曖昧な態度を取っていては、こちらが舐められてしまう。


「おや、ぶつかってきたのはそちらでは?それと、やけに急いでいるようだけど、お手洗いでも探されていらっしゃるのかしら」


「あぁ?便所なんて探してねーよ。いや、その、なんっつーか、別に用はねえけど…」


始めの勢いはどこやら、ガラの悪い男子生徒はだんだんと口をモゴモゴし始めた。


なんだか顔が赤くなっているようにも見える。


何なんだ一体?気が弱そうだと思って難癖つけたら、言い返されてバツが悪くなった感じかな?…面倒くさい奴ね。


「用がないのなら、これで失礼させていただきます。私、貴方ほど暇ではないので」


「お、おい。待てよ!…お前の名前、名前教えてくれ」


新手のナンパ?なワケないか。とは言え、なんだか失礼な子だな。


「名を名乗るときは、まず自分から名乗るのが筋でしょう」


「俺は…ガイルだ」


「私はシエン・フロックスと申します。どこかでお会いできるといいですね」


にこりと微笑みながらガイルに言葉をかけたが、私の目は笑っていない。


偽物の笑顔を顔に張り付けただけの表情だ。


この手の笑顔は前世で嫌というほどやってきたので、すっかり板についてしまっている。


だけど、ガイルってどこかで聞いたような名前…?


当の本人は、私から笑顔を向けられたのが嬉しいのか知らないが、じーっと私の顔を見ている。


しかし入学式の時刻が刻一刻と迫っていた。


このまま相手をしていては間に合わない。


私は「では、これで」と目の前のガイルに一瞥し、踵を返して走りながら講堂へ向かうことにした。


「あ、待てっ!…チッ。逃げられた。まあいい。また会えるだろ。…同じ新入生みたいだしな」


ガイルも講堂へと足早に急いだ。


そして、頭を掻きながら「…俺もそんなに暇じゃねぇけど」と愚痴をこぼしながら、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。


*****


「新入生の諸君。わがプリムラ魔術学園への入学、おめでとう」


学園長先生のお話が始まった時、私の体に衝撃の稲妻が走った。


講堂の壇上には、ライトグリーンの短髪で穏やかそうな鬼人の先生が立っていた。


学園長先生って…入学試験の時、私の実技試験の担当だった先生じゃん!


プリムラ魔術学園長、フォックス・ネメシス。


ネメシス領地の公爵家の血筋だ。


学園長と聞いて初老の白髭おじいさんを想像していたのだが、こんなに若い男性の鬼人だったとは思わなかった。


「学園長先生、カッコイイね」「ちょっとタイプかも…」


女子生徒のヒソヒソ声が聞こえてくる。


それにしても、まさか学園長自ら試験監督として、受験生を品定めしていたとは。


彼は割と現場主義なのかもしれない。


学園長先生のお言葉の次は、新入生代表の挨拶だ。


そして私は本日二度目の、驚愕の事実を目の当たりにしてしまう。


なんと、新入生代表の生徒とは、さっき私にぶつかってきたガイルだった。


「新入生代表、プリムラ魔術学園1年。ガイル・ダイアンサス。―新緑の麗らかな日差しが差し込める今日この日に、私たちはこの格式高きプリムラ魔術学園へ、新入生として入学式を迎えることができました―」


ガイルって、あのダイアンサス家のご子息?!


…道理で自分から名乗らないわけだ。


昔一度、貴族の社交パーティーでその名を耳にしたことがあったけど、


本人は何かと理由をつけてパーティーに参加しないって噂されていたな。


しかし、これは盛大にやらかしてしまった…うわぁ…どうしよう。


私は思わず顔が真っ青になった。


ダイアンサス家と言えば、五大貴族の一つとして有名である。


たしか2人の息子が居たはずだ。


ちなみに貴族たちの暗黙のルールとして、『爵位の低い者は、自分より爵位の高い者へ勝手に声をかけてはならない』という決まりがある。


ダイアンサス家は公爵家だ。それに比べて、私はただのしがない辺境伯。


入学式早々、あろうことか公爵家のご子息に「名を名乗れ」と言ってしまうとは。


あれ、ちょっと待って。


どちらが先に声をかけたっけ?


…まあいや、これは自分の身を守る『正当防衛』だと押し切れば問題ない…はず。


それに、先にぶつかってきたのはガイル・ダイアンサスのほうだ。


ごちゃごちゃと頭のなかで考え事をしていると、いつの間にか入学式も終盤に近付いていた。

「それでは中央広場の掲示板で、各々自分のクラスを確認し、決められた席に座って待機していてください」


進行役の先生が案内を促し、一人、また一人と講堂から生徒が移動し始める。


ガイルとは別のクラスであることを願おう。


だが、奇しくも私の願いが叶うことはなかった。


*****


分館手前にある中央広場へ行くと、クラス分けの貼り紙が掲示されていた。


人込みをかき分け、ゆっくり掲示板の前へと進む。


「お、俺Aクラスだ!」


「え~、私Cクラスだった~」


様々な声が飛び交う中、私はA~Eクラスの全ての貼り紙を見渡す。


(確か私はSクラスだよね…貼り紙は…あれかな?)


そう思った矢先、ふとひと際目立つ貼り紙が見えた。


挿絵(By みてみん)


「あった!Sクラスの10位って…ん、待てよ…これって…」


私はじっくりと掲示板の貼り紙を見る。


『ガイル・ダイアンサス』という名前を私は発見してしまった。


ええ?!ガイルと同じクラス…うそでしょ…人生オワタ。


私はまたもや、顔が青ざめてしまうのだった。


入学早々、前途多難じゃん…え、この状況で教室入るの?


ここまで読んでくださり、いつもありがとうございます。


今回初登場のガイル・ダイアンサスですが、

中学校・高校生時代に「こんな生意気な男子生徒居たよなー」というイメージで

キャラ設定してみました。


悪役令嬢転生系によくある、「性格の良し、財力あり、高身長!」みたいな

スパダリ王子とはかけ離れた人物です。

これからガイルは本作でたくさん登場しますが、

おそらく「なにこいつ、ムカつく!」と思われるでしょう。

それも、ガイル・ダイアンサスの魅力なのだと、私は考えております(笑)


次回もお楽しみに!

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